善人閑居

鎌倉の風物詩と全国の温泉の旅を写真で報告します。

鎌倉身辺雑記・建長寺修行僧

2017年03月31日 | 鎌倉


鎌倉に住む人にとって喜びの一つは建長寺と円覚寺で修行する僧坊の若い修行僧が季節ごとに托鉢する姿に接することが出来ることです。
年間数回あります。
そのときによって数人から十人程度になって各町内を巡り一人一人が個別に各家庭の玄関でお経を詠んでくれます。

朝、8時頃屋外で大声が響いてくると、家人が喜捨(お布施)をもって玄関から飛び出します。

(建長寺修行僧1)

喜捨に間に合うと、さらに功徳があるお経が続きます。間に合わない家庭では簡単なお経だけです。

(建長寺修行僧2)

修行僧の一団にはやや年齢を重ねたリーダーがいて、道筋を決め、一軒一軒の軒下にそれぞれ若い僧呂が張り付くよう目配せで差配します。

(建長寺修行僧3)


(建長寺修行僧4)


(建長寺修行僧5)

この修行僧の托鉢姿が季節の変わり目を感じさせてくれます。

(建長寺修行僧6)

編み笠を脱いだりすると青い坊主頭が見えます。素足に草鞋を履いた姿に感動を覚えます。

伊東園ホテル松川館

2017年03月28日 | 温泉

(この伊東旅行は2017年1月の一泊旅行をまとめたものです)

市役所の見学から戻って、東海バスに乗って伊東園ホテルに行きました。
バスに乗ると4~5分で松川のほとりまで運ばれ、バス停からは数分の距離です。

(伊東園ホテル松川館)

伊東園ホテル松川館は伊東園ホテル創業館からすぐ上流側にあります。ロビーは本館にあり、道路をはさんで別館があります。地階でトンネルで結ばれ宿泊客は徒歩で行き来します。

(ロビー)

ロビーでは自分のサイズの浴衣を選び自室に向かいました。

このブログでは、食堂を中心にまとめてみます。


伊東園ホテルは創業が2001年の格安ホテルチェーンです。この会社は、普通は土日や祝日は割高な料金を設定するこのぎ業界にあって、土日にかかわらず均一料金を設定し、食事のバイキング化、団体客もバイキングで個別テーブル化(いわゆる大広間を無くしてバイキング会場とし、原則として4人テーブル制とした)、宿泊用布団敷きの合理化、キャンセル料の徴収化など、飲み物の無料化、など、画期的な条件設定で日本人の旅行スタイルの変化を応援してきました。

その後、ライバルの大江戸温泉物語が台頭して同じ路線をとったので、一時期より食材の種類をより多く増やし、また高級化して、今日に至っています

(食堂)

食堂は、入口近くにバイキング料理の選択場所や無料飲み物の取り場所を設定し、奥にテーブル席を設定するという形式で、他の伊東園チェーンのホテルもほとんど同じ形式です。

(特別料理の調理人)


(特別料理は本ズワイガニと串揚げ)

特別料理は季節や温泉場の場所によって異なりますが、蟹の食べ放題、串揚げの他ににぎり寿司、手巻き寿司だったり、金目鯛の煮付けだったり様々です。

さて、この日我々が選んだメニューは下の通りです。

(家人と二人前で選択した料理)

何回も伊東園ホテルを利用させてもらっている間に次のことを学びました。
 1・まず席を確保する
 2・一人ずつが別々にまわって自分の好きな料理を取るのは時間がかかりすぎる
 3・その場合の方が食べ残す量が多すぎる
 4・トレイの料理は取り皿で自分の分を取って食べる
 5・さらに同じモノがほしければもう一度取りに行く
等々です。

サラダバーやデザート類の充実は進化してきた過程でサービス向上に役立っています。

(サラダバー)


(デザート類)

地酒類もここ数年の新企画のような気がします。

(静岡の地酒)


(自動かん酒器)

欲を云えばキリがありませんが、開業当初の高いビールが無料化になったり、特別料理が出てきたり、地酒が飲めたりと、進化してきた伊東園ホテルの勝手な応援団のようなブログになりました。


次回の旅行はどこに行くことが出来るのか?。
がんの病状と懐具合の兼ね合いで予断は許されません。


伊東温泉散策・伊東市役所

2017年03月25日 | 温泉


(この伊東旅行は2017年1月の一泊旅行をまとめたものです)
伊東市役所は仏現寺の隣にあります。20年以上も前に災害を未然に防ぐ目的もあって、伊東市の松川のほとりから小高い山の上に引っ越したとのことです。

非常に卓見のある市長さんだったに違いありません。
仏現寺にお参りした後わずかな時間があったので一階の受付け等を写真に撮ったので紹介します。

(市役所の看板)

一階の出入り口が2カ所ありどちらが正面玄関か分かりませんので両方を並べました。

(東側からの外観)


(西側からの外観)

一階ロビーは明るく広々しています。

(一階ロビー1)


(一階ロビー2)

ロビーでひときわ目立つのは大きな帆船の模型です。

(一階ロビーにある巨大帆船の模型)

この帆船はサン・ブエナ・ヴェンツーラ号といい、三浦按針(ウイリアムアダムス)が徳川家康の名を受けて伊東の松川河口に建造された日本最初の洋式帆船とされているとのことです。

(サン・ブエナ・ヴェンツーラ号の由来)




伊東温泉散策・仏現寺

2017年03月21日 | 温泉


(この伊東旅行は2017年1月の一泊旅行をまとめたものです)
伊東駅間の山茶花から伊東園ホテルホテル(松川荘)に徒歩で向かい、ホテルフロントで荷物を預かってもらってから仏現寺を目指しました。

日蓮宗の仏現寺は小高い山の上にあります。伊東市役所と並んでいます。
仏現寺に行くにはいくつかの道があり、もちろん、バスで行くことも可能ですが、今回は市役所脇の「おくまん坂」をたどることにしました。

(おくまん坂)

おくまん坂は、仏現寺下の仏光寺(仏現寺の末寺)の脇から市役所と仏現寺の間に至る、ほぼ直線の道路で、仏現寺に行くには最短の道だそうです。

(おくまん坂の説明板)

おくまん坂の道路は、初めのうちは上る角度がゆるかったのですが、途中でやや急坂になり、ついには急階段になりました。

上る途中から伊東港がよく見えました。

(途中から伊東港を見る)

石段はかなり旧です。
石段の途中にある住宅の庭にはアロエが咲き乱れていました。

(途中にあったアロエの花)


(急階段)

上に出ると、仏現寺の本堂がありました。

(仏現寺本堂)

清楚な本堂です。お参りし始めてから、もうかなりの年月が経ちます。

伊東には、会社員時代の健康保険組合の寮があって、毎年夏に海水浴に来ていたのでその時に何回かお参りしたのです

(仏現寺本堂の扁額)

毘沙門天は大きなお像で、本堂の左脇に祀ってあります。

(円毘沙門天)

仏現寺にはいつ来ても信者の方がいらっしゃって、とても気さくにお参りできるので、親しみやすいお寺です。


伊東駅前の山茶花(旧江戸屋)

2017年03月18日 | 温泉


(この伊東旅行は2017年1月の一泊旅行をまとめたものです)
伊東に行ってしばしば困るのは昼食です。
海鮮とか寿司は多いのですが、イタリアンなどの洋食屋サンは少なく、パンの江戸屋は貴重な存在でした。江戸屋はパンの販売とカフェを併営していて、洋食も悪くないというお店でした。

宇佐美の温泉に入った後、伊東駅付近で昼食をとろうと考え、江戸屋のHPを見ると、伊東店が消えているではありませんか?。
江戸屋の富士宮本店に電話で聞くと「関係がなくなりました」とのこと。意味不明でした。
みのり村からタクシーで宇佐美駅に向かうときにタクシー運転手さんに聞くと山茶花というお店に変わったと言うことでした。

宇佐見駅から伊東駅は一駅で3~4分の距離です。すぐ江戸屋目指して行くと店が開店しています。

(山茶花)

カフェ側のメニューも昔のままです。
カレードリアが今日の日替わりランチです。

(店頭のメニュー)

店内の様子も変わらずです。が、棟方志功の絵画が見当たらないだけです。

(店内の様子)

家人はカレードリアを頼みました。

(日替わりランチのカレードリア ¥926)

いつもは店頭のパン類とビールを頼むので、パン店側に内部通路で出向いて、ミニ弁当・パイなどを買いました。

(ミニ弁当・ピザ・パイなど ¥940)

上記とビールが今日の昼食でした。

食後、パン店で写真を撮らせてもらいました。
内容は前の江戸屋と変わりません。カフェで食べた味もそっくり同じように思えました。

店頭で売るパンは種類が多くおいしそうです。

(ミニオムライス)


(パン類1)


(パン類2)

これ以外にも多くのパン類が店頭に並び、客の入りも悪くないようです。

パン店のレジも変わったことはありません。

(パン店のレジ)

そしてこのレジから外に出て、初めて山茶花/Sazankaという店名が書かれた黒板を見つけました。

(山茶花/サザンカ)


その後、聞いた話では、江戸屋伊東店は経営は変わったが、職人や従業員は変わらないまま営業しているとのことで、内容はほとんど替わっていないらしいということでした。江戸屋時代の串田孫一のイラストによる通販の磁器などは扱わなくなったとのことでした。

ホっと胸をなで下ろしました。


2016年の訪問時の串田孫一のお皿の写真を掲げます。

(串田孫一がイラストした皿-通販で販売)


(串田孫一がイラストしたカップ-通販で販売)


伊東市宇佐美・リゾートセンターみのり(共同浴場)

2017年03月14日 | 温泉


(この伊東旅行は2017年1月の一泊旅行をまとめたものです)
しばらくぶりの共同浴場入浴記です。2017年1月に伊東市宇佐美にある、「リゾートセンターみのり」に行ってきました。

伊東市の宇佐美駅から5キロほど山に登った別荘地の管理事務所内にある共同浴場で、別荘の住民はもちろん一般人も受け入れています。別荘村の巡回車は宇佐美駅まで同乗出来るので、温泉に入る人の送迎もします。

(宇佐美駅)

宇佐美駅前には赤丸ポストがありました。懐かしい風景です。

(宇佐美駅前の赤丸ポスト)

みのりの巡回車は赤丸ポストの脇にあるパン屋さんの下の道路に止まります。
小型のマイクロバスサイズです。

(みのりの巡回車)

巡回車は宇佐美と伊東の境にある尾根の上の方に向かって走り、いくつかの別荘地の集落をまわって管理事務所の前に着きました。
途中で、住人が数人降りました。

共同浴場は管理棟の中にあります。また、この管理棟には食堂もあります。

(みのりの管理事務所)

脱衣場に入ってとまどったのはトイレがないことで、裸になってトイレがないことに気がついては手遅れなので要注意です。

脱衣場は、コインロッカーのある部分と脱衣籠のある部分が別になっています。この写真はコインロッカーの方の脱衣場です。

(脱衣場)

浴室の張ると、円形のドーナッツ状の浴槽が連なり、中央に丸い浴槽があります。

ドーナッツ状の浴槽はところどころ間仕切りがあり、左からぬるめ(35度)のバブル浴槽、ややぬるめ(39度)のジェット噴流のバス、40度程度の静止浴槽、水風呂とサウナといちじゅんします。

(メインの浴槽)

中央にある円形浴槽も泡風呂です。

(円形のバブル浴槽)

いずれも、源泉を循環使用しているお風呂です。

お湯は単純泉でやわらかく、肌触りの良い入り心地です。

(サウナ室と水風呂)


この管理事務所の外に、桧内風呂と露天岩風呂があるので、脱衣場からの通路を通って桧内風呂の湯小屋に着きました。裸で外を歩いたので寒さに震えました。

一寸した風情の湯小屋です。
内部は、脱衣場も浴槽も桧造りです。

(桧内風呂の脱衣場)


(桧内風呂の浴槽)

ひのき内風呂は掛け流しの源泉が桧の湯口から流れ込んでいます。

床は十和田石の滑りにくい材質の造りで、高級浴室でたまに見かける凝った床です。

ややぬるめの良いお湯でした。

このお風呂があったのでみのりの浴場全体を見直しました。

桧内風呂のやや下に露天岩風呂があります。

岩を配したワイルドな造りです。

(露天風呂)

この季節としてはややぬるすぎたので、早々と円形の浴場に戻りました。


みのりのホームページ
みのり村

Youtube に公開されている動画

minori-spa2011



鎌倉身辺雑記・ハクモクレン

2017年03月11日 | 鎌倉


今年のハクモクレンの開花は鎌倉では標準的な3月中旬です。
ご近所の、元農家の庭先にあるハクモクレンは、枝が大きくなりすぎて、途中で枝を止めましたが2年目でどうやら花付きがよくなりました。

(ハクモクレン1)


(ハクモクレン2)


(ハクモクレン3)

六国見山の麓の豪勢なお屋敷のハクモクレンは、南側のケヤキに邪魔されて、枝の伸びが北向き加減ですが、歩いて取材する限りでは一番大きな樹勢を持っています。

(ハクモクレン4)

花を見るとどうしても中をのぞいてみたくなりますが困った癖です。

(ハクモクレン5)

ハクモクレンは春が来たことを知らせる一番の花なのですが年々減ってきています。



鎌倉身辺雑記・シロバナタンポポ

2017年03月07日 | 鎌倉


シロバナタンポポが咲き始めました。
場所は先日報告したクロッカスの隣でこの株(2株)は2年前に発芽したものです。最初の開花です。

(クロッカスとシロバナタンポポ)

シロバナタンポポを植えたときは4~5月でした。クロッカスは消えていたのでこんなに近いとは思ってもいませんでした。発芽しても数年は咲かないので咲いてみて初めて近すぎると思いました。

(シロバナタンポポ1)


(シロバナタンポポ2)


(シロバナタンポポ3)

元々あった株は、この2株よりかなり年数が経っていますが、ここより日差しが少ない場所なので、まだ葉っぱも十分に育ってはいません。

(シロバナタンポポ-原株)

この株に花が付くのは4月頃で、やがて花が種になって風で飛んでゆきます。この種子を植えると数年で花が付くようになります。

(シロバナタンポポ-種子-2014年4月26日撮影)

セイヨウタンポポと異なった日本在来種のタンポポだそうで、絶やさないように育てたいと思っています。




鎌倉身辺雑記・北鎌倉つるし飾り

2017年03月03日 | 鎌倉


2月25日の朝のNHKの番組で「北鎌倉つるし飾り」のことをキャスターが紹介していました。

番組では地元の、神武堂表具店と香り仕事の二人が出て、キャスターのインタビューに答えていました。
神武堂
香り仕事
香り仕事は北鎌倉の踏切際にあるお店で、香りを扱っています。

(香り仕事)

一方、神武堂は北鎌倉にある表具師さんのお店です。
10年以上も前に、善人がタッチしていたホームページ「My 鎌倉」で神武堂さんを紹介したことがあるのです。

(神武堂)



早速神武堂さんを訪ねることにしました。
北鎌倉駅にはパンフレットが置いてあるというので寄って見ました。

(北鎌倉駅と「つるし飾り」案内スタンド)


(パンフレットの表紙)

神武堂は駅からバス通りを大船方面に向かってすぐです。

お店の中には神武堂さんがいて、快くいろいろの話をしてくれました。

(神武堂の店内の変わり雛)

神武堂さんの話のあらましは
「この催しの実行委員になって、街の活性化についていろいろ議論し、つるし飾りの制作もしました。
通常の「雛人形の引き立て役の飾り」という位置づけではなく、吊して飾るという原点から議論し、様々な吊して飾るモノを街に展示するという観点からこのような催しになりました。
ですから、稲取温泉などとは違う形式になりました。
私は表具師ですから、他の工房の作者と共同でいろいろとつるし飾りを造りました。」

(つるし飾り1)


(つるし飾り2)


(フつるし飾り3)

さて、「北鎌倉のつるし飾り」は、催し物としては地味な催し物でした。
賛同してくれた商店やお寺や食堂やカフェなどが、店先(もしくは店内)に数点のつるし飾りを吊しているだけで、その軒数も連続しているわけではなく、飛び飛びの家の軒下に吊している、という印象です。

(カフェの展示-北鎌倉ベルタイム珈琲店)


(ヘアサロンの展示-ヘアサロン岡本)

しかし、地味な街の北鎌倉がこのつるし飾りで結構見栄えがしてくるから不思議です。

展示されたつるし飾りは、他所のつるし飾りが絹の古い布が多いのに、北鎌倉では紙が多いのに驚かされました。

また、香り仕事さんはタマゴの殻に香を炊きこめてタマゴの表面に各種の彩色をしたとのNHKテレビの報告でした、が、訪問の日は香り仕事さんが休日のため写真は撮れませんでした。


北鎌倉の魅力とは何でしょうか?。
鎌倉の玄関口として横浜や東京に一番近い駅で、都会の人たちは何を求めて鎌倉に来るのでしょうか?。

北鎌倉には静謐な雰囲気があります。
街道脇に点々とお寺があり、生活に根ざした商店があり、気が安らぐカフェがあり、食堂やレストランがあります。
また、けんちん汁という精進料理の発祥地でもあります。
北鎌倉から鎌倉の鶴岡八幡宮に至る街道は毎日多くの観光客が歩いていますが、求めるモノはそれぞれ違うかも知れません。
つるし飾りは訪れる観光客にほのぼのとした感じを芽生えさせればそれで良いのだと考えれば、苦労してこの行事を行った住民の皆さまは報われるのではないか?。
善人はそう考えました。


さて、十数年前の神武堂山の紹介記事は以下のURLでご覧ください。
My鎌倉 神武堂