タクシーに乗った。
行き先を告げるとすぐその運ちゃんは「今日は暑っいですねぇ」と話しかけてきた。
「もう夏みたいですよねぇ」と私が言うと、
「なんでこんなに暑いんかわかりますか?」と質問をされた。
「異常気象」だとか「地球温暖化」だとかそんな答えを返す間もなく、
おっちゃんは「これはな、街に辻っちゅうもんがなくなったからやねん。
昔はこんなアスファルトの道路やなくて、
細い路地とか辻とかがいっぱいあったやろぉ~。
風の通り道とか、熱の逃げ場があったんや。
それが今の街にはあらへん。
そやからこないに暑いねん。
これな、小麦粉溶いて道路に流したらお好み焼きができるで、ほんま」
…と機関銃のように話し始めた。
私はただ「はぁ~」とか「そうですね」とか相槌をうつのが精一杯で、
目的地までおっちゃんは喋りっぱなし。
お金を払ってもまだおっちゃんの話は終わらない勢いだったので、
私はしばらくおっちゃんの話をそのまま聞いていた。
おっちゃん、どっかで講演できるよ
行き先を告げるとすぐその運ちゃんは「今日は暑っいですねぇ」と話しかけてきた。
「もう夏みたいですよねぇ」と私が言うと、
「なんでこんなに暑いんかわかりますか?」と質問をされた。
「異常気象」だとか「地球温暖化」だとかそんな答えを返す間もなく、
おっちゃんは「これはな、街に辻っちゅうもんがなくなったからやねん。
昔はこんなアスファルトの道路やなくて、
細い路地とか辻とかがいっぱいあったやろぉ~。
風の通り道とか、熱の逃げ場があったんや。
それが今の街にはあらへん。
そやからこないに暑いねん。
これな、小麦粉溶いて道路に流したらお好み焼きができるで、ほんま」
…と機関銃のように話し始めた。
私はただ「はぁ~」とか「そうですね」とか相槌をうつのが精一杯で、
目的地までおっちゃんは喋りっぱなし。
お金を払ってもまだおっちゃんの話は終わらない勢いだったので、
私はしばらくおっちゃんの話をそのまま聞いていた。
おっちゃん、どっかで講演できるよ