人気アイドルグループの騒動で、国務大臣に「解散されると困る」と言わせたり、都知事に「パラリンピックのためにも解散にならなくてよかった」と言わせたり、テレビ番組が番組の一部を使って「意味不明な謝罪会見」なんかを公共の電波に乗せたり、異様な世界を覗いた気がした。
ぼくはファンではないけど、この騒動で芸能界や大手メディアのいびつな体質が露呈されて不愉快だった。一般の人たちの意見ってことで、街頭でのインタビューがいくつも紹介されていたけど、この街頭インタビューっていうの曲者で、初めからその番組の構成にハマる意見を言ってくれた人を選んで放映している。だから、「解散にならなくてよかった」っていうものがほとんどだったけど、実際は、たぶん、100人に訊いて、そう言った人は10人もいなかったんではないか。一部にはサクラがいたといううわさもある。まさにあの芸能事務所にテレビ局がひれ伏している感じだ。
はやい話し、大手芸能プロの逆鱗に触れたら、そのメディアにはその大手芸能プロ所属のタレントを出演させない、そこに出演したタレントとは他で共演させない、新聞ならその取材を受けない、という「暗黙の脅迫」があって、多くの人気グループ、タレントをかかえた芸能プロはテレビやスポーツ新聞などに対して絶大な権力をふるえることになる。逆に所属しているタレントにとっては、逆らえば干されてしまうということだ。
ある局のテレビ番組でのスーツ姿の5人を見て、その立ち位置やそれぞれの発言内容を目の当たりにすれば、それがどれほどおっかないものだったのか、ふつうの感覚で理解できた。いつかオセロゲームのように一気に勢力図が変わって、「4人の捕虜」が自由に語れる日が来るのだろうか。
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