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ゆめと心理と占いのはなし
Por donde, amor, he de ir?
 Rosalia de Castro

血腫

2019-09-10 17:22:32 | 日記

退院5日前に外出許可をとって一度帰宅した。そのとき、病院に戻る電車の中で自分の右脚すねの右側に異様なふくらみがあるのに気付いた。サトウの切り餅1枚くらいの範囲と厚さで膨らみ、その中心に引っかかれたような、皮膚がささくれだった2センチほどの傷があって、でも痛いとか血が滲むとか皮膚色の変化とかは全くなかった。病院に帰ると、看護師さんは心配して「当直の先生呼びましょうか」って言ってくれたけど、ぼくは「様子みます」って答え、皮膚の消毒と冷やすためのアイスノンをお願いして寝た。

翌朝、患部は変色していた。押すと痛みがあり、腫れも富士山のような形に変わっていた。中心が黄色く、その周りにピンク色の部分が輪になって存在し、さらにその外側に紫斑が広がっていた。紫斑の直径は7,8センチくらいだった。

腫れと不気味な色味はどんどん増えた。その夜、若い当直医に診てもらうことになったけど、「膿がたまっているみたいなので切開とかも一つの方法かとも思いますが…、痛くないなら退院して皮膚科か形成外科を受診するってことで様子を見ましょう」と何も処置はしてくれなかった。看護師いわく、ぼくの主治医を怖がっていたとのこと。

翌日、その主治医がやってきた。診るなり、MRI撮影予約を看護師に指示した。結果、打撲による血腫ということになって、そのままそっとしておけば治るって、主治医は言った。ぼくは「えっ?こんな腫れてんのに?変色しているのに?膿出してくれないの?」って思ったけど、主治医は目をそらせ「二次感染のリスクがある」と、こっちの心配を察する気配は全くなかった。

その後、膿がたまっているんじゃないかと思ってた黄色い部分は消失し、血が足首あたりに下がってきて足首の変色が始まり、その変色したあたりにも痛みが出始めた。退院してもその症状は変わらず、憎悪することもなければ快方に向かう感じもなかった。発症から2週間経って、不安が増して形成外科を受診する決心をした。全然症状が変わらないし、ストレッチしたくてもできないし、いつ治るのかわからないっていうのはあまりに不安だった。

でも、その形成外科開業医も、経緯を説明すると、「ああ、残念ですがわたしも何もしてあげれないかもしれないですね」と言った。血腫はそのまま血が再吸収されるのを待つしかないらしい。ただ形成外科医は「治るまでには少なくとも2か月、その間、お酒、運動、風呂で温めることは控えてください」ってじっとこっちを見ながら説明した。その瞬間がっかりしたけど、同時にイライラしていた気分がふっと消えた気がした。

見通しがついたというか、やらなくてはならないことがハッキリして気分が落ち着いたといった感じだった。2か月っていうのは想像以上に長いけど、何もわからず不安な精神状態で1日過ごすよりも受け入れやすいと思った。


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