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世界が注目!洋上風力発電

2020-04-24 07:00:03 | 報道/ニュース

4月1日 NHKBS1「国際報道2020」


いま世界が注目している洋上風力発電。
大型のもので羽を含めて高さ約260m。
海底に固定する着床式
海上に浮かばせる浮体式がある。
海上は一定の風を陸よりも受けやすく安定した電力が見込めるとして
ヨーロッパを中心にすでに広く普及している。
地球温暖化の問題が深刻になるなかで
政府は2019年4月
“再エネ海域利用法“
(領海の一部を洋上風力発電に長時間利用できるためのルール)を施行。
国内外の企業に発電に向けた門戸を開いた。
政府は4つのエリア(秋田能代市・三種超・男鹿市沖、秋田由利本荘市沖、千葉銚子沖、長崎五島市沖)を洋上風力発電の有望な海域に指定して
本格的に発電をいまスタートさせようとしている。
日本の可能性についてIEA(国際エネルギー機関)は
“最大で1年間の電力需要の約9倍の電力を賄える”と試算している。
この洋上風力発電に関しては手付かずの状態とも言える日本の状況は
大きなビジネスチャンスだとみられて
今ヨーロッパなど外国の企業が続々と進出してきている。

2月に都内で行われた国内最大規模の風力発電の展示会。
国内外から約170社の企業が参加し
洋上風力発電に関わる自社の製品や技術をアピールした。
中でも存在感を示していたのがヨーロッパの企業である。
イギリスの企業は一角にまとまって洋上風力発電を売り込んだ。
さらに風力発電に長い歴史を持つオランダに加え
洋上風力発電で世界最大手の電力会社を持つデンマーク。
今年 海外からの出展企業は過去最多となり
各国の企業が続々と参入する様子を江戸時代末期の“黒船”に例える関係者もいるほどである。
(デンマークの建設資材メーカー)
「日本は海に囲まれ
 洋上風力発電の可能性は大きい。
 パートナーを見つけてぜひ進出したい。」
日本に拠点を開く企業も相次いでいる。
ノルウェー最大手のエネルギー会社 エクイノール。
2年前 都内の一等地に事務所を設けた。
「これから忙しくなりそうですよ。
 もっと大きな事務所が必要になるかもしれません。」
日本事業総代表のストルテンベルグさん。
日本の市場に大きな期待を寄せている。
(エクイノール ストルテンベルグ日本事業総代表)
「日本政府が新たな法律を整備するのを見て
 事務所が必要だと感じました。
 日本は洋上風力発電開発の中心になれる可能性があります。」
各国の企業が日本に熱い視線を送る理由は
ヨーロッパでの成功体験である。
ヨーロッパの国々では温暖化対策として
2000年ごろから洋上風力発電の建設が本格化していて
いまや洋上風力発電の先進地となっている。
(去年12月 イギリス ジョンソン首相)
「皆さんは“2050年までに温室効果ガス実質ゼロ”に投票した。
 私はそれを実現する!」
イギリスでは去年12月の総選挙でも
与党保守党が洋上風力発電の増設を公約の1つに掲げ大勝。
エクイノールもイギリスで多くの事業に参加している。
スコットランド沖のプロジェクトでは
大型風車5基を設置し3年前から運転を始めた。
合わせて2万点ともいわれる部品は
英国内の企業だけでなく外国企業が協力して調達し
共同で建設を行なっている。
イギリスでは政府が
2030年までにエネルギーの30%を洋上風力発電で賄う計画を掲げている。
エクイノールはこうした経験を日本でも生かしたいと考えている。
(エクイノール ストルテンベルグ日本事業総代表)
「我々は欧州で技術を開発し
 洋上風力発電を発展させた経験から多くを学びました。
 この成功事例は多くの国
 特に日本でも再現できると信じています。」
一方で日本市場への参入には課題も感じている。
火力発電や原子力発電も主要なエネルギーとしている日本。
今後どのくらいの規模まで洋上風力発電を推進するのか
日本政府が長期的なロードマップを明らかにしていないため
市場を予測しづらいという。
(エクイノール ストルテンベルグ日本事業総代表)
「日本以外のヨーロッパ内外の多くの国の政府が
 ロードマップや野心的な目標を持っています。
 ロードマップがあることで産業側は今後の展望を描くことができるのです。」




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