4月13日 交際報道2017
インターネット上に書き込まれる暴言。
ツイッターなどに投稿された中傷する書き込みや写真は
またたく間に拡散し
簡単に消し去ることは出来ない。
(生徒)
「友だちがツイッターで悪口を投稿されて
あっという間に拡散してしまいました。」
“ネットいじめ”を苦にした子どもたちの自殺が相次ぎ
深刻な影を落とすなか
起ち上がった人がいる。
アメリカのIT企業のCEO トッド・ショベルさんである。
きっかけはラジオで聞いたあるニュースだった。
(トッド・ショベルさん)
「ある少女がネットいじめに2年も苦しんだ末
自ら命を絶ったのです。
部屋の隅でひとりきりで苦しむ姿を思うといてもたってもいられなくなりました。」
スマホを使ったいじめにはスマホで対抗するしかないと
ショベルさんはネットいじめ対策の専用アプリを開発。
いじめの被害者やいじめを目撃した生徒が
ネット上のいじめを匿名で学校に通報できる仕組みである。
(生徒)
「証拠写真を添付することもできるの。」
3年前にアプリを導入した学校。
通報は直接校長に届き
閉ざされたSNS上でのイジメも把握できるようになった。
校長は通報をもとに
アプリ上のメッセージ機能を使っていじめの内容を直接生徒から聞き取る。
“友人がいじめられていますが
誰にも言うなと言われました。”
情報はスクールカウンセラーなどと共有。
いじめた側の生徒指導に役立てることができ
アプリを導入後
いじめの件数は半数以下になったという。
(校長 ブライアン・ルチア―二さん)
「問題が起きてから対応するのではなく
起こりうる問題を防ぐことができるのです。」
(生徒)
「名前も明かさなくていいし
学校が把握してくれるだけで安心だと思います。」
このアプリを全米約6,000校が導入し
日本にも広がっている。
奈良市にある小学校。
多くの児童がインターネットを利用するため
アプリ導入に踏み切った。
(校長 池田節さん)
「いつでもどこでもすぐに先生に送ることができる。」
保護者がスマホにアプリをダウンロードし
子どもから聞き取ったいじめの被害や情報を匿名で学校側に通報できるようにした。
(保護者)
「抑止力にもなると言っていたので
そのあたりを期待したい。」
(校長 池田節さん)
「学校に情報を送っていただくと
リアルタイムで子どもを救うことができる。
そういう意味では非常に優れたシステム。」
急速に広がる子どものネットいじめ。
その被害を防ぐ手段としてITの活用が広がっている。