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公害克服で培った環境技術を世界へ

2015-04-29 07:30:00 | 報道/ニュース

4月20日 おはよう日本


全国有数のカルスト台地 平尾台。
今年も恒例の野焼きが行われた。
野焼きではしばしば作業する人が火の手に巻き込まれる事故が発生する。
作業は細心の注意をはらいながら行われるが万一に備える。
消火剤の原料には天然素材が使われ
散布しても化学合成したものに比べ環境への影響を抑えることが出来るのが最大の特徴である。
(平尾台野焼き委員会 前田康典会長)
「今回 化学薬品というよりも自然に優しい消火剤があるということでぜひとも使ってみたい。」
消火剤の開発を進めるせっけんメーカー。
約100種類のすべての製品にオリーブオイルや米ぬかなど天然素材を原料に採用している。
社長の森田隼人さんは
環境というキーワードは北九州市の公害克服の歴史とも深くかかわると言う。
昭和30年代 北九州市はものづくりの町として繁栄した。
その一方 煙突の煙は七色の煙と言われるほど大気汚染が進んでいた。
(石けんメーカー 真理田隼人社長)
「環境問題でいうと
 1970・80年代でいうと一部の人は熱心にしているけれども一般的にはそうではなかった。
 石けんは環境や肌に優しいのがわかってきて。」
天然素材の製品に切り替えた結果
売り上げが激減し会社は17年連続の赤字となり経営危機に直面した時期もあった。
その後時代の移り変わりとともに環境に優しいというコンセプトが受け入れられ
今では主力商品のひとつに成長した。
メーカーでは新たな挑戦を始めている。
これまで培ってきたノウハウを応用した消火剤の開発である。
すでに住宅火災用は実用化され
現在は林野火災用の開発を進めている。
ここでも使うのは天然素材だけである。
膨大な量の消化剤を散布する林野火災では
環境への影響が抑えられる天然原料の消化剤が大きなメリットとなる。
(石けんメーカー 波多江修一研究員)
「石けんをベースとしたこの消化剤
 環境技術が十分利用できる可能性があると思っている。」
東南アジアなどでは原野の火災が問題となっている。
広く分布する泥炭と呼ばれる炭化した腐葉土が堆積した地層から自然発火するのである。
こうした火災で1年間に出る二酸化炭素は年間の日本の排出量に匹敵するとの指摘もあり
地球温暖化の原因の1つとされている。
去年、メーカーの研究員がインドネシアを訪れた。
開発中の消化剤を泥炭火災に使えないか調査するためである。
自社の消化剤で環境への負荷を和らげるだけでなく
地球温暖化の防止にも役立てないか研究開発を進めている。
(石けんメーカー 森田隼人社長)
「環境にも優しい技術というのは
 特に北九州という公害克服年から出てきている技術という意味でも
 世界に向けてもっともっとに音の技術を提供していきたいという風に思います。」
環境汚染という苦い経験を克服してきた北九州市。
その経験に基づく技術が世界を舞台に活躍しようとしている。

 

 

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