4月12日 NHK経済フロントライン
長崎から船で3時間。
人口4万人の五島市。
ここで3月 二酸化炭素を出さずに水素を作る日本初の実験が始まった。
周囲を海に囲まれた五島市。
そこに設置した風車で発電し水素を生み出そうというのである。
火力発電による電気で水素を作る場合二酸化炭素が出てしまう。
風車を使えば発電するとき二酸化炭素を出さずに済むのである。
(五島市 再生可能エネルギー推進室 北川数幸室長補佐)
「全くCO2を排出しないクリーンなプレミアム水素がつくれると思う。
できればナンバーワン
一番最初に取り組んでいきたい。」
より効率的に水素を作ろうという取り組みも始まっている。
6日 東芝は水素エネルギー研究開発センターを立ち上げた。
重要な部品を金属から特殊なセラミックスに変えたことで
作れる水素の量が3割増えた。
5年以内の実用化を目指している。
(東芝 次世代エネルギー技術開発推進室 亀田常治技術主幹)
「少し先の技術という風に考えられていると思いますけれども
着実に技術開発を進めればわりと短期の間に実現できるような技術になると思う。」
水素を運びやすくするための研究も始まっている。
千代田化工建設は水素を液体に閉じ込めて運び取り出す技術の開発に成功した。
それを可能にしたのが
「この中にこの液体の500倍の体積に相当する水素ガスが含まれています。」
この会社では大量の水素を運ぶことが出来るようになれば世界が変わると考えている。
各地で風力発電や太陽光発電によって作られた水素を大量にタンカーで運び
水素がエネルギーの主役になる時代が来るというのである。
(千代田化工建設 岡田佳巳技師長)
「最終的な目標は
まだ人類がタイ規模に利用していない水素を1つの商品として
世界で初めての水素エネルギーを扱う新しいビジネスモデル。
一日も早く大規模に水素が利用できるようなところに持っていきたい。」