RC880のメンテナンスを依頼されました。このROLEL製品は見るのが初めてです。この会社は日本の会社のようで昔カタログで見たときはレシーバが主力の製品という記憶があります。今の製品はDACを内蔵した新しい製品を販売しているようです。このプリアンプは1989年ごろの製品と思われます。
前面 多少の汚れはありますが比較的きれいです。
裏側 R側出力端子の金具が外れてありません。
フロントのmonitorつまみが空回りしていますのであとで接着しておきます。
ケースの裏 2001年にメンテナンスをしているようです。
トランスは薄型を使用しています。
NE5534AN オペIC(ローノイズタイプ)を使用しています。
ケースを取ったところの内部 大企業の回路構成ではない中々面白い構成です。シャーシは「銅」と思いきや銅メッキのようです。
フロントパネルを取ったところ
MCアンプには大容量のニチコンのミューズを使用しています。
LA4170 ヘッドフォンアンプICを使用しています。
アルプス 50Kボリューム 取り外して洗浄します。(左右別に音量可変なのでバランスボリュームがありません)
スライドスイッチを取り外します。
分解するとけっこう汚れています。
清掃して接点グリースを塗布しておきます。
電源回路のツェナーダイオードが電解コンデンサーの周りについている接着剤でリード線が腐食していたので取り外しました。
リード線が腐食してボロボロで触ると折れてしまいました。この接着剤による腐食はよく見られます。
ツェナーダイオードの種類が記号が消えかかっていて読めないので簡単な測定回路を作って調べることにしました。
計測すると18V製品でした。
購入した1N4746A 18V 1Aツェナーダイオード
出力する電解コンデンサーは私の好きなオーディオ用ニチコンゴールドに変更します。(勝手にすみません)
リレーは1個交換されています。出力の制御リレーは信号をアースするかしないかをしているので接点の汚れは関係ないのですが一応清掃しておきます。
リレーに配線されている抵抗のハンダが弱くて外れていましたので再ハンダしておきました。RCA端子やハンダの薄いところは全てハンダをやり直します。
このアンプは電解コンデンサーとパラにスチロールコンデンサーを使用しています。メーカー製アンプでは見ないですね。
ヘッドフォン端子を利用してリレーのON/OFFをしているので分解して接点を清掃
交換したRCA端子
メンテナンス終了
L,R=100Hz AUX
L,R=10KHz AUX
L,R= 1KHz PHONO MC
完成 残留雑音 L,R=0.08mV 周波数特性 L,R=5-350KHz -1db 左右の音量差はほとんどありません。
試聴中 静かでフラットな感じの音です。
こちらも依頼されたコレットチャック式ケーブル
RCA端子の銅部分が引きちぎられていますのでラジオペンチで取り出します。
意外と取り出すのに苦労しました。
分解してチェック中
こちらの端子は中心部に細い線が見えます。これで接触抵抗を減らす働きがあるのでしょうか?
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