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トロのエンジョイ! チャレンジライフ

「音楽はやめられない。あと300年は続けたいね」マイルス·デイビス

「小説家になって億を稼ごう」松岡圭祐

2021-04-16 03:48:14 | 読書

 

一読し、まあこれは僕のために書かれたような本だなあと(笑)

「億を稼ごう」というのはもちろん、年収が1億円以上、ということでしょうが、

出版不況、活字離れが進んでいる今、そんなことが可能なのだろうか、とも思ってしまうのも確かです。

 

よく言われることなんですが、小説家は、デビューして5作出版するまでに、9割が消えてしまうと。

また、稼げるのはほんの一握りで、仮に稼げたとしても年収100万がせいぜいだ、とか…

僕などは、年収100万なら悪くないかな、などと思ってしまいますが、

よく考えてみると、それはどんな職業でも同じなんじゃないか、と思います。

 

サラリーマンでも、ユーチューバーでも、ホストでも、稼ぐやつは稼ぐ、稼げないやつは稼げない。

一握りなのは何だって同じで、打ち出の小槌みたいな職業が、存在するわけはないのですね。

 

まあそんなわけで、この本では、徹底して「小説を書いて稼ぐ」ということについて書かれています。

それも「億を稼ぐ」のタイトルどおりのことです。

実際、著者の松岡圭祐さんの名前は、書店のあちこちで見かけますし、

正真正銘「億を稼いでいる」方が言われることには、説得力があります。

 

でも、やはり一番大切なのは、真摯に創作し、良い小説を書くことのような気がします。

お金は、後からついてくるものです。

僕も最近は、自分が小説家を目指していることを、忘れそうになったり、

疑いを持ってしまったりしていますが、

この本が良い起爆剤となって、創作の炎がメラメラと立ち上ってくれるといい、と思います。

 


「世界一しあわせなフィンランド人は、幸福を追い求めない」フランク・マルテラ

2021-04-08 05:02:31 | 読書

国連は、国民がどれだけ幸福か、というランキングを毎年発表しているのですが、

それでいつも1位になる、つまり世界一国民が幸せな国として有名なのが、フィンランドなのだそうです。

 

他にも幸福度の高い国というと、ブータン王国なども挙げられますが、

日本だってけっこういい線いってるんじゃないか、と僕は思うんですが、

2021年の発表では、日本の幸福度は世界で56位です。そんなもんですかね?

 

そのフィンランドについていろいろ調べてみると、確かに、なかなか良い国と言えるかもしれません。

美しい自然と、世界でもまれな治安の良さなど、ちょっと日本に似ているのかな、と思います。

ただ、フィンランドは日本よりもずっと人口は少ないし、経済規模も異なります。

また、日本にはない、徴兵制があります。

 

まあそんなわけで、この本は、フィンランド出身の著者による故郷事情の紹介かな、と思ったのですが、

幸福とはなにか、ということをわりと哲学的に考察しています。

ちょっと人によっては、難解に感じるかもしれません。

 

僕としては、幸せというのは、あるがままに感じることが出来て、初めて「幸せ」と言えるのではないかと思います。

どんなに物質的に豊かでも、自分の人生の意味を見出すことが出来ずにいたら、

それは幸せとは言えないかもしれません。

 

あと、幸せというのは、主観的なものですよね?

自分が幸せかどうかは、他人が決めることではないと思います。

例えば、僕がフィンランドに移住したからといって必ず今より幸せになれるとは限らない。

 

昔、当ブログでも書いたのですが、

アマゾン川流域で原始的な生活をしているヤノマミ族という人々に、

「あなた方は幸せですか?」と訊いたところ、彼らが「幸せとはなんだ?」と答えたという、

そんなエピソードがありました。

 

もしかしたら本当の幸せとは、幸せの意味さえ分からないことを言うのかもしれませんね。

 

 

 


「13歳からのアート思考」末永幸歩

2021-03-18 05:53:20 | 読書

たいへん面白く読みました。

「アート思考」というだけあって美術の本だと思いますが、

美術だけでなく、他のことにも応用のきく考え方を紹介している、と思います。

 

たとえば、1幅の絵があるとして、

僕らはそれを見て、「すばらしい」とか「上手い」とか、

「こんなの自分でも描けるんじゃないか」とか思いますよね。

 

しかし、そのとき僕らが見ているのは「作品」であって、

植物に例えるなら「花」なんですね。

「花」はそれのみで咲くことはできないのです。

まず「種」があって、それが芽を出し、地中に根を張り、枝葉を伸ばして、

やっと花を咲かせることが出来るのです。

 

花だけを見て、感想やウンチクを述べているのは、本当の意味で芸術を理解しているのではない。

花だけを上手に描くことは出来ても、それは「花職人」のなせる技であって、

真の「芸術」ではない、というのですね。

 

どうでしょう。なんとなく、もっともな気がしませんか?

恥ずかしい話ですが、僕自身も、その辺のことを理解しないまま、

自分の絵などをブログに掲載していたような気がします。

この本を読んだだけで、いきなり芸術家のように考えられるようになることは、難しいかもしれませんが…

 

でも、いろいろな意味で「気づき」のある良書だと思います。

お時間と興味が許しましたら、是非お読みになってみてください。

 

 

 


「明日の記憶」荻原浩

2021-02-19 13:22:37 | 読書

これは、50歳にして若年性アルツハイマー症と診断された、1人の男性の物語です。

 

人の名前が出てこない、から始まって、次第に物忘れがひどくなっていく。

仕事上の大切な約束や、見慣れていたはずの町の風景、さらには家族との思い出まで…

病気によって人格が破壊されていく過程、その描写があまりにもリアルなので、

憐憫というよりも、恐怖を覚えるほどでした。

 

しかし、それでも病気と闘い続ける主人公には、力強さと、頼もしさを感じました。

現在では、完治させることは出来なくても、ある程度はコントロールできる病気になっているようですが、

それでも恐ろしい、残酷な病気なのですね。

 

スカッとするとか、めちゃめちゃ感動するとか、そういうものではないですが、

小説としても面白かったです。多くの方に読んで頂きたいですね。

 

 


「ファーストラヴ」島本理生

2021-02-17 05:33:55 | 読書

読書というのは面白いもので、いったん勢いがつくと、次から次へと読みたくなります。

これも、かなり長期間読まずにいたものですが、勢いに乗って、あっという間に読んでしまいました。

そんなわけで、しばらく読書の記事が続くと思います。よろしくお付き合いください。

 

島本理生さんというと、恋愛小説を書かせたら右に出る者はいない、といった感じの作家なのですが、

この作品では、冒頭からいきなり殺人事件という、

しかも女子大生が父親を刺殺してしまうという、ショッキングな事案から始まります。

 

臨床心理士の主人公は、殺人容疑で逮捕された少女と面接を重ねるうちに、

事件の隠された真実と、少女の心の闇に、近づいていくのですが…

 

登場人物が多く、その関係がけっこう複雑なのですが、

読者を混乱させることなくまとまっているというところは、さすがは、というところでしょうか。

 

これは、最近映画化されたようですが、そちらのほうはどうなんでしょうね?