My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

Lotus&Killifish~睡蓮とめだか

2008-07-09 00:41:36 | Gallery


Paper: Arches, 300gsm, CP, 50×40cm

Soft pastel: 主にRembrant、部分的にSennelierとSchmincke、一本だけArt Spectrum
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RAHでの個展の準備で、最後に大き目の絵を描くことに決めた。好きな花、睡蓮を水彩で描こうと思っていくつか下絵を準備した。大きな絵を自分で構図を決めてデザインをするのはとてつもなく難しい!でもとても良い経験になった。

まず水彩で、紙の白地を多く使って活かしてシンプルに描こうと思っって、構図を決める。ここまではかなりスムースにいく。ピンクの睡蓮とめだかと水の流れ…。色のサンプルをするが、かなり緑にてこずる。緑とグレーを作るのはとても難しい(私は緑の絵具を混色の勉強のために使わない)。上級者向けの水彩画の本にもこの二つのセクションが特別にあるほどだ。自分の持っているほとんどの色を使って試してみる。これだけに3時間ほど…。果ては、カラー・ウィール(色相環って言うんだっけ?)まで持ち出して研究する。主な色は、Phthalo BlueとYellow LightかAureolinで、あとはアース系の色で微妙に調節するととてもいい感じの自然な緑に。カドニウム系のYellowを試してみたが、強すぎてMKさん言うところのあの「まったりした睡蓮の緑」には不釣合い。またまた新しく試した、Light Redも少しさすとかなり良く似合う。睡蓮の花にはメインにQuinacridon Rose、そしてヴァリエーションにRaw Siennaを微量混ぜてサーモンピンクっぽいピンクを作る。これってオレンジ色を作る方法だったな。こうして色んな試行錯誤で色を覚えていくことが出来る。



http://www.handprint.com/HP/WCL/water.html 



下絵。これは長男にあげた。そしたら、彼はこの絵の上にパステルをのせていた。塗り絵みたい。



結局なんだかんだやってみて、物足りない。しかも体調も悪く、時間もぎりぎり…。あせり始める中、壁にかかっているあのパステルで描いたボートの絵で、「あっ!」と閃く。パステルの色と感触、かなり自由に睡蓮がかけるのではないかと。イメージが決まれば、あとは一気に作業して全体のバランスを調整するのみ。水彩でした混色の研究がなんとパステルを描いてもとても役になる。それにしても、水彩からパステルへ頭を切り替えるのにたけでも数時間かかった。水彩は明るい薄い色から暗い濃い色へと進めていくのに対し、パステルは正反対で濃い色から明るい色を徐々にのせていく。

花と葉は写実的に描いているようでもファンタジーのような絵になった。MKさんは着物の柄のようだといっていた。確かに花と水の動きあたりがそう見えるかも。つたなくみてるが、結構気にいった絵が出来た。やったー!これで晴れて、個展へ出す10点がそろった。もー、まるで卒業研究論文が終わったときのような気分?

Royal Adelaide Hospital, Challinger Gallery(カフェテリアのそば)にて、今週の木曜日から約3ヶ月間、患者さんや家族、病院のスタッフのために描いた絵と自分の気に入っている今までかきためた絵10点が展示される。お暇がある人、Cityに行くことがあったらぜひ見に来て欲しい…。