My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

レストランと家庭料理と…

2008-02-05 16:19:31 | 空手道場日誌
昨日の空手の練習で、すごく蒸し暑い日だったせいか、皆用事があってこれなかったのか、いつも10数人以上はいる上級者(茶帯~黒帯)クラスにたったの5人しかいなかった。そして先生はいきなり準備体操の前に、「レストランでの食事と家で食べる食事どう違うと思う?」と皆に聞いてきた。この先生は結構面白いことを時々考え出して、そして私たちを実験台に使う…。きっと心理テストじみたものに違いないと思いながら答えた。

一番最初に聞かれたある黒帯二段:「レストランでは、人に給仕してもらえる」

私:「家ではレストランと違って、自分の食べたいものが好みの味付けで食べれる。(言い忘れだけど、レストランでは自分が作れないものを味わうことが出来る。)」

黒帯初段:「自分で作らなくて済む。」

茶帯一級:「自分で作るのとは違うものがレストランでは食べられる。」

などなど。先生が思ったのは、どんなにいいレストランでよいものを食べていい雰囲気のなかで給仕されても、いつもそうしていたら飽きる、って言うことを言いたかったらしい。空手の練習もまた然り、みたいな。だからいつも先生が色々工夫して用意している「練習メニュー」を、生徒達側がどう思っているのかを間接的にでも聞いてみたかったようだ。えー、空手の練習の事を聞いているんだったら違う答えをするんじゃないか?とちょっと思ったけど、練習の内容だけを考えればそんなに違いは内容に思う。練習したければ自分だけで家でしてもよいかどうか。もちろん補足的にはそれはとても必要だと思う。自主練としては。でも、先生・道場という、また仲間と言う「環境」も「メニュー」と同じようにとてもとても大切だ。

だけど、もちろんこれは、レストランなんかの比較には出来ない。人間として空手家として尊敬できる先生のもとで、同じように空手を学びに来ている人とお互い個人として尊敬しあい、仲間として一緒に練習する。先生・生徒同士、お互いから学ぶことがとてつもなく大きい。自分で気がついたと思っていたことなんか、よく考えてみたらほとんど人と言う鏡に映った自分が受けとったことだった、と言うことが結構多い。

ままあ話はそれまくってしまったが、結局先生はどんなにきちんと練習していてもいつも同じことをしているとモチベーションを維持するのが時としては難しくなる、ということが言いたかったらしい。ほら、外食をいつもしていると飽きるのと一緒で…。先生は私たちの答えを聞いて、「空テの練習でひとつだけ挙げるとしたら何が一番苦手か。」と聞いてきた。年齢・個人のタイプが全然違うのでかなり色んな答えが返ってきた。

1.蹴込み・蹴上げ
2・覚えなくちゃいけないことはすべて(←私…先生、眼が点になる)
3.騎馬立ち
4.組手のときにリラックスして自然に動けない。
5.子供用の護身用の(先生考案の)形が良く分らない(←これは、上級者には必要ない…)

と言うわけで昨日は「先生の練習メニュー」では無く、一人ひとりの「一番苦手なこと」と重点にして「個人メニュー」で練習していった。

1.白帯に戻って、一から基本を、でも細かいバリエーションも忘れずにおさらいする。
2.各6挙動くらいある、移動稽古のコンビネーションをなんと数種類一気にやらされる。悪い記憶力が問題ではなかったと判明。
3.騎馬立ちと下段払いだけで基本形をする。私はこれを「太極四段」と命名。
4.ペアを組んで、その場で力を抜いてお互いの手を軽くはたきあう。それが出来たら間合いをちょっと開けて、それから移動しながら、手の位置をチョコチョコ変えながら、などなど。
5.15挙動ある子供用の形を一つ一つ意味を理解しながら覚える。私はいつも子供クラスの補助指導員をしているからこれは得意。

とてもとてもいい練習だった。それが皆と先生の顔に出る。静かな道場で、人数は少なくても充実した練習に、先生と皆に感謝-。