ミュージシャンにしてペインター

　“マルチ・タレント”という言葉はよく使われますが、ミュージシャンの場合は絵の世界で才能を発揮する人が多いように感じます。ジョンやポールやボブ・ディランも描いていますしね。

　実はビリー・チャイルディッシュBilly Childishに関しては、イギリスのガレージ・ロックのカリスマ的存在といった認識くらいで、曲さえもあまり知らなかったんです。
　ところが彼こそマルチ・タレントの代表と言ってもいいくらいの人物で、ミュージシャンであり、ペインターであり、詩人であり、写真家であり...etc.
　そんな彼の作品を集めた展覧会が行われていて気にはなっていたのですが、明日で終わりだというので出かけてきました。

　場所は懐かしのＩＣＡ。昨年はスガさんのライヴの準備のために何回も通って、もう内部まですっかり馴染みになっています。
　



　彼の才能を様々な面から見せようと、1階には油絵、2階のギャラリーでは詩集と音楽・映像が展示されています。
　詩や歌詞を読んだところ、なかなか手強そうな中身です。私生活でも子供の頃の性的虐待を含めて色々あったらしく、その辺りも綴られているみたいです。

　さてメインの油絵ですが、厚塗りのピーター・ドイグといった感じでなかなか面白い。気にかかったので調べてみたら、なんとドイグとSt Martins Schoolで友人だったとのこと。なるほど。
　もっとも彼は学校で絵を描くのを拒んだことや素行の悪さで退学処分になっています。このへんもロック・ミュージシャンらしい？（笑）

　僕もね、子供の頃はあちこちで絵の賞を取っていたんですけどね。これだけはやっぱり才能なさそうです。