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ロンドンから徒然に

オークションの下見会

2008-11-23 | アート
 イギリス人の友人が年末・年始をパリで過ごす計画を立てています。意外なことに、これまでパリには2度しか行ったことがないと言うのです。ロンドン~パリ間と言えば、飛行機で1時間、ユーロスターでも2時間半で行けるわけですから、僕の感覚では丁度東京~大阪間に当たる距離で、皆けっこう頻繁に行っているのかと思っていました。

 ルーヴルにもオルセーにも行ったことがないので、今度行こうと思うんだが入場料は無料だよね、と言うのですが、残念ながら有料です。ルーヴルで9ユーロ、オルセーで9.5ユーロします。今はユーロが大分下がったので1,000~1,200円といったところでしょうか。

 どうして彼がそう思うかというと、ロンドンでは公立の美術館・博物館はどれも無料で入れるからなのです。本当にこの点は誇れることだと思います(もっとも、寄付を募るボックスはちゃんと置かれていて、3ポンド=約450円以上を希望していますが)

 ついでにもうひとつ、無料で美術品を見る方法がありますよ。
 
 今日、クリスティーズChrisitie’sに行ってきました。サザビーズSotheby’sと並び称される有名なオークション・ハウスですが、ロンドン市内に2つ競売場を持ち。そのうちのひとつがうちから歩いていけるくらいの距離にあります。
 お目当ては26日に行われる“写真”のオークションの下見会です。この時は当日オークションにかけられる作品が一堂に会し、自由に見て回ることができるのです。

 ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、エリオット・アーウィット、マニュエル・アルバレス・ブラーヴォなど、写真ファンにはたまらない作家の作品がずらりと揃っています。
 どれも素晴らしいものばかりでしたが、一番“欲しい”と思ったのはアンドレ・ケルテスの『フォーク』です。白い皿の上に乗った1本のフォークを写しただけのものなのに、その絶妙な構図と質感が、単なるモノにとどまらない別世界を作り上げています。

 欲しいなぁ、でも......情が移らないうちに引き上げました(笑)


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