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ロンドンから徒然に

BAFTAの結果

2011-02-16 | 映画・演劇
 いよいよアカデミー賞の発表が近づいてきました。以前一度だけ本物のオスカー像を握らせてもらったことがありますが、映画に関わる人にとっては僕らが想像できないくらいの重さに感じることでしょうね。

 “アカデミー賞”はもちろんイギリスにもあります。この主催組織の名前と賞そのものの名称がよく混同されるのですが、British Academy of Film and Television Artsの頭文字を取ってBAFTAの愛称で親しまれています。こちらで受賞者に与えられるのは、下の写真のようなマスクを象ったものです。



 先日コベント・ガーデンのロイヤル・オペラ・ハウスで行われた受賞式には、俳優や監督のみならず、プレゼンターを務める著名人も含めて、たくさんのスター達が集まりました。その中にはポール・マッカートニーの姿も。
 彼はオリジナル音楽賞のプレゼンターとして登場したのですが、開口一番「これまでも最高の映画音楽が存在した。例えば“A Hard Day’s Night”、“Help”、“Live And Let Die”とか…」(笑)



 ポールから告げられた受賞者はアレクサンドル・デプラ(『英国王のスピーチ King’s Speech』)。ここからはもう『英国王のスピーチ』の快進撃が止まりません。
 当然予想された作品賞、主演男優賞(コリン・ファース)のみならず、言わば前哨戦であるアメリカの主要賞ではこれまで取れなかった助演男優賞(ジェフリー・ラッシュ)、助演女優賞(ヘレナ・ボナム・カーター)も獲得。さらにオリジナル脚本賞(デイヴィッド・ザイドラー)、そして英国映画賞Outstanding British Filmの全7部門で受賞しています。



 こうなると、ひとり監督賞を逃したトム・フーパーだけ可哀想な気さえしますが、こちらはちゃんとライバルと目された『ソーシャル・ネットワーク』のデイヴィッド・フィンチャーの手に渡っています。
 そのデイヴィッド・フィンチャーが欠席だったため、代理で受け取った主演のふたりジェシー・アイゼンバーグとアンドリュー・ガーフィールド。彼らにはこれからの活躍が期待できますね。



 アンドリュー・ガーフィールドは既に注目作『Never Let Me Go』に出演していますし、スパイダーマンの新作『The Amazing Spider-Man』の主役に抜擢されています。ジェシー・アイゼンバーグはまだ次回作が決まっていないというのが気になりますが、もしかしたら色々と練っているところなのかもしれません。そうだ面白いエピソード。彼はまだFacebookを利用していないんだそうです。

 ところで今回ノミネートされた俳優達の中で、僕はこの人にけっこう注目しています。
 コーエン兄弟の新作『トゥルー・グリット』の中で14歳の少女を演じたヘイリー・スタインフェルド。あまりにしっかりした演技だったので、実際の年齢はもっと上なのかと思っていたら(このケースはよくありますよね)、撮影時にはまだ13歳だったというので驚きです。



 さてさて、地元のためかイギリス贔屓に見えなくもないBAFTAの結果でしたが、アカデミー賞はどうなるでしょうね。


※ 本当は映画(アカデミー賞とBAFTA)のことを前置きにして、音楽(日本人受賞者が4人も出たグラミー賞と、イギリスのBrit Awards)のことを書こうかと思っていたんですが、一気に書いたら長くなってしまったので、ここで切り上げることにします(笑)

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