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ロンドンから徒然に

“どこでもドア”で行くカーナビー・ストリート

2009-01-02 | 旅・イベント
 新しい年を迎えて少し物足りない気がすると思ったら“初詣”がないからなんですね。とりたてて信仰心がなくても、まずは神社仏閣(どちらでも構わないところがそれこそ信仰心のなさの表れでしょうか)に行って願い事(あ、これも自分に都合のいい習慣だ)をするのが“日本人”ですよね。

 ところで“ひとつだけ願い事を叶える”といったら欲しいものは何でしょう?いや、この際“愛情”だとか“平和”だとかじゃなくて、もっと俗っぽい願い事ですよ。
 上位に必ず入るんじゃないかと思うのが“ドラえもんのどこでもドア”です。いや、個人的にもこれが欲しいですけどね(笑)

 じゃ、どの時代のどこに行きたいかな?

 ひとつの候補は60年代のカーナビー・ストリートCarnaby Streetです。世界のサブ・カルチャーをリードしていた“スウィンギング・ロンドン”で、当時の流行のファッションに身を包んだ若者が闊歩する様子を見てみたいものです。



 しかし、その後のカーナビー・ストリートは、その伝説故に観光の街と化し、ロンドンっ子は寄り付かなくなってしまいました。そしてどこにでもあるチェーン店が軒を連ねるような、退屈な普通のショッピング街に変わり果ててしまったのです。

 ところが数年前から、この通りを復権させようとする動きが始まりました。その中心となったのが、キングリー・コートKingly Courtです。
 カーナビー・ストリートに掲げられた看板のある路地を入ると、中庭が開け、それを3階建てのモールが取り囲みます。



 洋服、小物、レストラン、美容院まで、なかなか個性のあるお店が並びます。ここは若い才能を意識して、特に2nd floor(日本式の3階)のテナント料は安く設定してあると聞きます。但し、条件がひとつ。ここが第一号店であるということです。
 こんな形での才能の発掘、そして“街興し”の方法もあるんだなと感心した次第です。

 相変わらず観光客でごった返すカーナビーですが、そういう目で意識してみると、確かに地元の人の英語も聞こえるような気がします。
 未来の人が“どこでもドア”で2000年代のカーナビー・ストリートに行ってみたいと思えるほどになればいいですね。

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