植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

中田や巨人を責めてもしかたないのでは

2021年08月30日 | スポーツ
ついにわが巨人軍が阪神を勝率で上回ってセリーグトップに立ちました。開幕後五か月ぶりであります。とはいえヤクルトと合わせて3チームが僅差でほぼ横並びですから、これからのペナントレースは益々面白くなってきたと言えます。

 阪神は、昨年からずっと解消できない守備の不安・エラーの多さと、起爆剤になったルーキー佐藤の打撃不振、夏の甲子園での長期ロードによって、戦績が急降下しました。ヤクルトは村上を中心とした攻撃力が増してきて侮れない相手であります。巨人はエース菅野の怪我・不調が長引き、当分役に立ちそうにありません。期待の若手投手直江や横川は制球が甘く、いまだに勝ち星なし。ドラ一即戦力平内やら太田、山崎などは手術して1.2年でこれも戦力になっていません。外国人とポンコツ投手をだましだまし使う原監督の采配に依存するところが大きいのです。

 そこで、いつまでも叩かれている中田翔問題であります。叩いたのは中田なんですが(笑)。日本ハムの主力打者としてずっとチームを牽引してきた強打者は、一方でやんちゃぶりも健在、チーム内で誰も抑えが効かなくなっていたと聞きます。そこで、若手選手を殴打した事件が起きて、球団も無期限謹慎処分としました。

 おそらくは、今シーズン絶不調に陥り2軍を行ったり来たりしていてフラストレーションも溜まっていたのでしょう。日ハムも、調子が上がらぬ主砲の普段の行状に手を焼いていたのです。そして、謹慎して2週間も経たずに巨人への電撃・無償トレードとなりました。ワタシは、セリーグにトレードとの観測記事を読んだとき、まさか巨人は無かろうと思いました。巨人軍は、紳士たれと言われてきたので、茶髪・ひげ・じゃらじゃらのネックレスの中田は受け入れられないだろうと。

 暴行事件を起こしながら日にちを置かずして謹慎を解き、すぐにトレード、巨人も何もなかったように一軍に上げてスタメン扱いしています。案の定、ネットでも識者からも中田問題を取り上げ、未だバッシングが収まりません。誰が悪くて何が悪いのか論点がバラバラのようです。巨人にも、金があるから他球団から強奪している、から始まって、コンプラがどうだとか、本来今シーズン謹慎すべき選手をなんですぐ使う?と、とばっちりであります。挙句に、桑田選手のドラフト指名や江川問題、原監督の暴力団への資金授受まで持ち出す人もいます。

 巨人に限らず、どの球団でも選手獲得にまつわる黒い疑惑、暴力事件、選手のギャンブル・犯罪などが起きてきたことは皆さん承知であります。プロスポーツでお金が物を言う業界ならば、こうしたことが根絶できるとは思えません。やってる選手など、野球しかやってこなかった、世界が狭い社会勉強とも無縁の人が多いのです。相撲を見ればわかります。暴力が日常的でタニマチなどへの無心「ごっつあん精神」の相撲取りの行状はプロの興行の象徴なのです。マナーを重んじ、品行方正を期待する方がおかしいのです。みんなのお手本になる聖人君子などいるはずもない、どちらかといえばならず者集団に近いものだと思いますよ。

 第一義的には中田が悪い。それはその通りです。昔スポーツに限らず鉄拳制裁は普通にまかり通っていました。ワタシは、中学の時バットでお尻を何回も叩かれましたよ。暴力教師もいて、こん棒で殴られたり蹴り倒されたりもしました。幸いにして、いかにスポーツの世界とは言え、現代社会では暴力が許容されてはならない、という考え方が徐々に浸透してはいます。

 中田がそれを咎められて移籍となったのも仕方ないことかもしれません。でも日ハムだって悪いのです。打点王になった頃は甘やかして挙動も見て見ぬふりをして高額年俸を支払ってきたのに、調子を落とすと手のひらを返し、暴力事件をきっかけに「厄介払い」したとも見えるのです。一切試合に出さないで、年間3億円ともいわれる給料を支払い続けるのが嫌だったんです。

 他球団だって、そのままトレードを受け入れたならば、前球団で起こした謹慎をシーズンオフまで引っ張るのでしょうか。その間、日ハム時代の給料を払い続けなければならないのですよ。暴力事件を起こして、高年俸の打撃不調の選手を誰が養いますか?

 日ハムは長い間東京ドーム(後楽園球場)を巨人とともにフランチャイズとして利用してきた縁もありトレードは最も頻繁に行われています。あのモナさんとの不倫問題でトレードされた二岡や芽が出なかった太田選手をひきとったのは日ハムでした。一方巨人入り確実だった原さんの甥、菅野投手をドラフト指名して顰蹙を買ったのも日ハムです。これで菅野は1年を棒に振ることになりました(ワタシは当時監督だった梨田のにやけた顔は忘れません(# ゚Д゚)


 今回は、原さんが栗山監督から懇願され、日ハムの球団事情や過去の選手移籍の貸し借りを考慮したうえで、自軍の選手補強にふさわしいと判断したのです。謹慎解除をトレードの条件にしたのは当然でしょう。そして傑出した才能のある中田がこのまま退団し球界を去るのは忍びない、復活再生を託されたと捉えるべきなんです。巨人は文句を言われる筋合いは無いのです。

 問題は、中田が結果を出せるか、に尽きます。日ハムの思惑は決して褒められたものでは無いものの、自分を見捨てなかったのです。巨人も中田にチャンスを与えたのですから、今まで以上に練習し打ってチームに貢献するしか手立てはないのです。

 もし、今後彼が取り巻きの選手を引き連れ徒党を組み、反社と関係を持ち、入れ墨を入れ、覚せい剤などに手を出すならば、選手生命は尽きたも同然ですが。・・・おっとアブナイこれは、清原だった。

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