わが日本の宰相「安倍さん」、なんか体調が悪いとかさかんに報道されています。ワタシと同じくらいの年回り(65歳)で、経験、人望、知見などが揃ってきて、政治家としては一番脂がのってくる年齢でしょう。
なんでも中学生の頃から患っている持病で難病とか。それはそれで気の毒な話ではあります。
第一次安倍内閣の時、突然総理を辞職した理由がこれでありました。おりしも衆参ねじれ現象で、国会運営がままならず、立ち往生していました。官僚とは消えた年金問題などでぎくしゃくし、足下の大臣の不祥事・疑惑が噴出していました。にっちもさちもいかない事態になって突然病気退陣で政権を放り出したんですね。その後はあの福田さんが継投しましたが、やはり政局運営につまずいて、内閣総辞職、麻生さんの時に自民党が大惨敗という流れになりました。
第二期長期政権で、まもなく連続在任期間が2,799日と歴代最長になるのですが、そのタイミングを待って辞任するのではという観測が飛び交っています。病気の情報はその観測気球なんだそうです。都合が悪くなると病気になって病院に逃げ込むというのは政治家の常套手段、平たく言うと「仮病」ですが、ワタシは専門的医学的見地から「突発性現実逃避症候群」と呼んでおります。
安倍さんの場合、投げ出すのか実際体調が悪化しているのかは存じませんが、コロナをきっかけに一気に旗色が悪くなりました。前回投げ出した時と大差ないように思えます。政権が安定していると病気は鳴りを静め、様々な疑惑にも、圧倒的な与党の勢力と世論の統制、野党の自滅のおかげで、平気の平左、ニヤニヤ、のらりくらりの答弁、ヤジを飛ばす余裕さえありました。
パッと思いつくだけで、モリカケ問題がありました。その後桜を見る会で、ずいぶん形勢が悪くなりました。その頃には、消費税増税がぶち込まれ、一気に景気も落ち込んでいたのです。更に、広島の河井夫妻の公選法違反と黒川の麻雀があり、IR贈収賄と、足元でボンボン火種がつきました。それで、とどめはコロナですね。すべてが後手に回って、有効な手立てが繰り出せないまま、3月になって、急に学校閉鎖・アベノマスク・緊急事態宣言・10万円給付・Go-Toキャンペーンと、場当たり的、やけくそ的なバラマキまで始めました。
なにかやる度に支持率は低下しました。
コロナで、危機管理能力が欠如しており、無為無策ぶりが明らかになると、突然記者会見から姿を消し、国会の再開にも応じなくなりました。安倍さんの気持ちを代弁すると「あー、もう嫌になった。何やってもたたかれるし、コロナはどうせ収束なんか無理。オリンピックも出来るはずがない。これだけ借金作ったら後始末はほかの奴にやってもらおう。」というところではないでしょうか。
今の自民党の中枢に、世襲議員が居座って牛耳って来たのがその大きな原因であります。自民歴代総理では、安倍さん、麻生さん、福田さん、小泉さんと4代続いているのです。鳩山さんいれたら5人!当然大臣クラスには世襲議員が名をつらね、自民党全体では3割くらいを占めるそうです。
プロ野球の選手やサッカーの名選手でも、子供が親に匹敵するようなケースはほとんどありません。野球では、長嶋さん野村さんの息子が球界入りしましたが、思うような結果は出ませんでした。金城(横浜)、黒田(広島)、定岡などほん一握りです。実力だけのスポーツ・勝負の世界に血筋は関係ありません。芸能人やら伝統を重んじる「茶道・華道・舞踊」などは、幼いころからの英才教育もあって子供が継承するのは当たり前なんですね。
議員、とりわけ国政を担う重要な役割と権限を持つ国会議員が、世襲によって支配されているというのは由々しき問題であり、国政の劣化の要因なのであります。2世3世は、競争も知らず世間の風にも当たらず、あらかじめ敷かれている国会へのレールに乗っているだけに見えます。学歴を含めたキャリアも「箔をつける」程度の意味しかないように思えるのです。
そんな、苦労知らずでろくに受験勉強も教養もないボンボンが、親に譲ってもらった議員の椅子にどっかり座るというイメージ(実際にはそうでない方もいらっしゃるでしょうがね)しかありません。
すると、有事の時には周りのお気に入りの人間や、官僚の言うがままに踊らされるという事態になりますね。安倍政権はとりわけ世襲議員とお友達(安倍さんの茶坊主、腰ぎんちゃく)ばかりが取り巻きにいて、政策立案はお抱えの官邸官僚の言いなりだと言われていますな。現に、コロナでは重要閣僚はアタフタオロオロしてるのを悟られないように何も言わなくなりました。
昔子供の頃、先生に叱られたり、体育の授業になると決まってお腹が痛いと言って早退したり「見学」する子がいました。そんなことを想起させるような総理の動向なんです。
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