植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

今年の漢字「金」の亡者たちがぞろぞろ

2021年12月16日 | 時事
 恒例の清水寺による今年の漢字は「金」に決まりました。お気楽な方はキン、と呼んでオリンピックのことを思い出しているのでしょうか。金の亡者の代表選手JOCのバッハは、東京五輪が終わったと思ったら、中国にべったりであります。
 ワタシは「かね」としか読めません。それも金の亡者やあぶく銭・公金にからむ不正や議員の裏収入などしか連想しません。そういう意味ではこれから毎年「金」で良かろうとも思います。

 コロナの各種の補助金の不正受給が次々に明るみに出てまいりました。コロナ対策のバラマキ・支援・補助金は雇用助成金や家賃支援給付金、休業支援金・給付金など多岐にわたっていて少なくとも10数種に及ぶようです。昨年は、学生や無職の人間が、個人経営の事業が減収したと偽って数億円以上の不正受給という事件がありました。

 最近では、与野党を問わず政治家がコロナに乗じて雇用調整助成金・緊急雇用安定助成金などを何食わぬ顔をして受給していたことが報道されております。そもそも議員や政治団体の収入にはコロナに関係ないので、議員およびその関連団体は受給資格外にしておけばなんということも無かったのです。

 長引くコロナで旅行業界全体が厳寒の営業環境にさらされました。あてこんだオリンピック特需は空振りに終わり、入っていた宿泊予約などがほとんどキャンセルとなって旅館・ホテルは青息吐息であったのです。そこで二階さん率いる観光旅行業界の応援団がGo-toを編み出し、さかんに旅行業界が潤うよう仕向けました。

 昨秋のGoToトラベル は、宿泊者がいれば半額程度に割引して、所定料金との差額を国庫で補うという制度でした。結果利用者は半額で宿泊できるので多くの人流・旅行者を生み出しコロナの感染拡大に貢献いたしました。これを悪用したのが一部のホテルで旅行大手HISホテルなどです。①実際には宿泊していない数百人の人間の名前を使い②ビジネスホテルで一泊4万円前後の特別宿泊料金を設定し③60連泊以上などという誰が考えてもあり得ない宿泊客ばかりという、のべで2万泊近い荒唐無稽な宿泊実績を届け出して補助金3億円ほどをせしめていたそうです。

 これは、どう言い逃れしても意図的な架空宿泊を捏造しています。悪質かつ確信的な詐欺・脱法行為であり巨額な公金の詐取として「刑事罰」となります。

 普通に考えれば書類の精査をする方(役人から委託された業者)が馬鹿でなければ気づくでしょう。運営運用がお粗末で問題外です。そもそも、ホテルの宿泊はせいぜい3泊が限度、ビジネスホテルの宿泊代は5千円位です。こんな「どうぞいくらでもお持ちください」という制度設計にした国会議員と官僚のバカっぷりが問題視されるべきであります。

 そういえば旅行協会の業界団体の会長の経営する会社が、従業員が営業しているのにもかかわらず、コロナで休業させ雇用調整しておりましたと補助金不正受給が報道されましたが、逮捕されたという話は知りません。

 HISが善後策を検討して「決算発表」を延期したそうです。親会社が知らないはずもないのです。さらに言えば、ちょっと考えればどんな宿泊業者もその悪用方法は思いつくでしょう。問題は、そういう不正手段を悪い事として、手を染めずにいられたか否かであります。

 ワタシは、このブログに何度か書いております。「秘密を守る最善の方法は秘密を作らないことだ」であります。悪事は、必ずやばれます。ゴーンさんみたいに悪賢く運のいい奴は、ばれても逃げ切る準備手づるを用意していたりしますが。

 今回のような、あからさまで申し開きできないような愚かしい悪事を思いつく関係者はさすがに逮捕でありましょう。こんな事例が、実は氷山の一角で、旅行関係会社で、多くの不正受給があったとしたら末法・嘆かわしい事であります。

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