植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

コロナが教えるもの その3 時に断つべき悪習あり

2020年07月03日 | コロナ
大方の予想通り、東京都での感染者が100人を超えたそうです。岡田センセーによると、第一波の燃えカス(笑)。第二波の端緒なのか、単純にPCR検査の積極的実施による現象なのかは判然としません。今回のコロナの蔓延でずっと底流に横たわる「情報の隠ぺいと意図的な不確かさ」はいつまでたっても解消しません。
 政府もマスコミも経済界も早く自粛解除、経済活動の回復を切望していますから、全体的には緩んでくるのも当然なのですね。

 日本での最近の顕著な傾向は、「夜の街」由来の感染者の増加でありますな。接待を伴う飲食店、キャバクラ・ホストクラブ・メイド喫茶・ナイトクラブなどが該当しますが、これを中心にじわじわ感染者が拡大しているようです。性風俗店なども一役買っているようですが、ほとんどの感染者が白状しないので「感染先不明」に分類されるのです。
 こうした施設の共通点は、①若者が主体である、②濃厚な接触を伴うため感染確率が高い③行動範囲が広くクラスターを生じやすい、④関係者・お客ともにその事実を隠したがる、ということでありますな。
 無軌道で不用心な若者が、酒を飲み異性同士で密着するのです。うつらないわけがない。問題は、感染しても無症状のまま表を歩き、家族や友人に接触するので、自分では気づかずに多くの人に感染させるということです。発症しても、どこの風俗店に行きましたとか言わないので、感染源を特定したりルートを追いかけることが困難になります。

 第一義的には自己責任で夜の商売をし、遊ぶわけなので、お好きにどうぞ、コロナになっても知らないよ、という理屈にはなるのです。しかしその為に、感染の連鎖が生まれて集団感染や広範な感染者増加を生み出すとしたら大問題ですね。最悪のシナリオは、あのGWの時のように外出自粛・営業規制となり、再度交通・旅行観光・飲食関係に多大なダメージをもたらすことになりますな。

 そもそも、この100年に一度という世界的な危機に、夜の接待・風俗などが自由に許され、そこに出向くということが普通に出来るということがおかしいのです。一握りの業界、しかも、極めて反社会勢力の関連が疑われるやくざな稼業ですよ。堅気がやるような商売ではありません。
 勉学や努力、社会規範・義務などと無縁で好き勝手に都会で生きる人たちが、普段、安酒飲ませて何万円も搾り取り、女性に縁遠い若者からバイト代をむしり取り、濡れ手に粟の水商売なのです。こうした人たちのために、ひたすら地道に働いて倹しく生きているほとんどの国民に大きな脅威と被害を与えている現状を許してはならないと思います。

 コロナが問いかけているものの一つが「享楽的なものに対する警鐘」であると思っています。ワタシ達人間が、ノーマルな日常を送り、自然の営みに忠実に暮らしたなら、コロナは怖くはありません。ストイックと言わないまでも、抑制的な行動や穏やかな日常に満足していれば感染する恐れはほとんどないのです。
 刹那の悦楽、忌むべき背徳行動などがコロナの手先となっています。

 隠したがるような施設・サービスの提供を禁じるのです。それしかありません。それこそ不要不急でしょう。違法の賭博、非合法な売春も含めて徹底的に取り締まりをして一切のサービス・営業を止めれば、それを目当てに動く人も減ります。仕事以外で渋谷・新宿・池袋などの歓楽街に出向く人を根絶したら、少なくとも東京を中心にした歓楽街クラスターを抑えることが出来ます。

 コロナを機に、パチンコ店や風俗店などいわゆる風営法の対象業種の在り方も考えるべき時期に来ているような気もします。現代社会やニーズの多様化にともなって、楽しみや憩い、現実逃避などのひと時の幸せをもたらすものが数多あります。
 花魁会いたさに、染め物職人が3年間身を粉にして働いて吉原に行くという「紺屋高尾」や「幾代餅」の噺を連想します。落語では、身分卑しい職人が花形の太夫と晴れて夫婦になるという結末です。しかし、それは金を貯めて、一夜でぱっと散財することを是認しているものではなく、むしろ幸せをつかむために必死に働くことにこそこの噺の神髄があるのです。

 これからの時代に一定のリミッターを付け、昔の日本人がもっていた、勤勉とつましさ、謙虚さ、穏やかさを取り戻すきっかけになればと思うのであります。

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