植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

摸刻と模索

2021年07月24日 | 篆刻
今年は作品作りが活動目標でありました。5年前、楷書から初めて篆書・隷書に行きついて「かな」も稽古しました。一通り終わったので2巡目に入り古典の臨書に明け暮れる日々であったのですが、そろそろ展覧会・書道展に出すような条幅作品をやろうと思っておりました。

 そこで、どうしても必要な落款印を篆刻家さんに作って貰ったのが大きな転機になりました。自分で彫った方が全然安上がり、しかも楽しい。それで今年に入って猛然と篆刻にのめりこみました。今月からは、高名な篆刻家や先人が遺した名刻印をまねて彫る「摸刻」を始め、すでに45本彫りました。これ以外にも気分を変えて自分のオリジナルを彫っていますからほぼ1日二本のペースです。
これが摸刻したもの、細かなミス、彫残しなどは気にしません。とにかく元の印に出来るだけ似せて彫るだけのことなので側款も仕上げもしません。
下のは、ワタシのオリジナルですが、こちらも仕上げは省略。側款を入れ、印を磨いたり、印の縁を態と欠いたりするのは彫る以上に時間がかかるものなんです。


同時にヤフオクで篆刻印は未刻、刻印済みを問わず「まとめて〇〇本」を出来るだけ落札しております。コレクションにふさわしいようなプロの篆刻家による印も自然に集まってきました。綿引滔天 、 榊原星卿、榊原晴夫 、酒井子遠さん 、高田邦園さんなどの側款があるものです。こうしたものは、さすがの見事な彫りなのでおいそれと印面を潰すのもはばかられるのです。いつのまにかそうした印が100個ほどになっています。


 こういうのを木乃伊取りが木乃伊になるというのでしょうか。(違うか)
作品で落款印を押すために篆刻を始めたら、そっちが本業みたいになってしまいました。こういうのを本末転倒というのでしょうか、違うか(笑)。そのための印材をヤフオクで集めると今度は、奇麗な石、希少な印材、そして有名篆刻家印の蒐集とどんどん書道の作品作りから離れていくようになっています。

初志貫徹のつもりが、いつのまにやら付和雷同し、ふらふらと漂流しているかのごとくであります。いい方に取れば融通無碍というべきです(違うか)

 それでも、毎日筆を握るようには致しております。臨書があくまでも基本ですが、作品を作るときには、臨書から少しづつ自分のオリジナルの書法を手探りで見つけよう、としています。どう書けばかっこいいか、ということが主眼です。

例えばこれらは、勿論いたずら書きレベルですが、どんな風に書くとどんな書になるか、模索中なんです。
 

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