マッシーパパの遠吠え

インターネット情報を丹念に読み取り、ニュースの裏に潜む真実を綴るあなたのためのブログです。

企業の身勝手なリストラや内定の取り消しを安易に許すな!

2008-12-05 00:10:05 | Weblog

連日、TVは自動車産業や輸出企業の「派遣切り」など非正規雇用の解雇・雇い止めを報じたり、日本IBMの正社員1000人のリストラを伝えている。いずれも、年末を控え、生活がかかっているだけに当事者には深刻な問題に違いない。

一体どういうことなのか。つい先日、麻生閣下は党首討論で、経済対策は一次補正案で充分手当て済みといいきった。そして、念には念と、1日にも経済界の重鎮を官邸に集め、雇用環境の改善に関し、(1)雇用の安定(2)賃上げ(3)内定取り消しの回避等で協力を要請したはず。又、御手洗経団連会長も「雇用の安定維持については経済界としても努力する。内定取り消しについては首相の要請を周知する」と約束したはずではないのか・・。

一国の総理の頼みごとを、「ただ聞いておく」程度でお茶を濁されてはたまったものでない。それとも、期間従業員だから、文字通り雇用調節に使うと安易に解雇しているのなら大問題。マッシーパパなど、今回の問題と、あの小泉改革だかナンだか、「労働者派遣」をあらゆる業種に拡大した法改正とリンクしているように思えてならない。

すべて、アメリカさんの言うままに、グローバル時代に勝ち残っていくためと、大企業優位に進めてきた咎が出たのでないだろうか・・。その証拠に、安易な経営に長く依存したからこそ、アメリカのメーカーは次々経営をおかしくしているである。

そのことは、米系資本の日本IBMも然りである。この会社、確か1990年代初頭バブル崩壊の頃にも一度、大リストラを行っている。そして、マッシーパパの勤めていた会社にも同社のシステムエンジニアがかなり転職して来た。彼らは、その時に、驚くような割増退職金を貰ったと言っていたから、きっと、残ってほしかった社員もかなり流出した(?)のでないだろうか。

だからこそ、今度はそんなバカをしたくないと、強引な手段で指名解雇しようとしているのであろう(?)・・。

ま~、学習効果を出したいなら、そんなせこいことを学ぶのでなく、なんで、20年近くの間に新卒生を溜め込まず、先を見て、最適人員を維持しなかったのかである。ここにも、景気の流れにただ合わせるだけの「あなた任せの経営」のツケが見られるのだ。

このことは、今回の53人もの内定取り消しを出した、「日本総合地所」をはじめ20近くの事業所にもいえるのである。現在、計331人が明らかになっているが、このままでは北海道拓殖銀行や山一証券が破綻(はたん)した97年度末の922人を超える可能性もある」(厚労省)と警戒感を強めていると「フジ・サンケイ」は言う(http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/e20081128045.html)。

ともあれ、合理的な理由のない採用取消は犯罪行為に等しい仕儀。企業のご都合主義で前途に夢を抱いた青年の心に深い傷を負わせてはならないのだ。 勿論、法的にも、「使用者が採用内定を行い,それに対して学卒予定者等が誓約書を提出すれば,その時点で,使用者の解約権が留保された労働契約が成立したものと解され」、「採用内定の取消は,取消の理由が内定当時知ることができなかったか,知ることが期待できないような事実であって,社会通念に照らして相当と認められる場合にのみ,可能」となっている。

又、「相当」と認められるのも、① 学校を卒業できなかった場合。
② 入社の際に必要と定められた免許・資格が取得できなかった場合。
③ 健康を著しく害し,勤務ができない場合。
④ 履歴書や誓約書などに虚偽の記載があり,その内容や程度が採否判断にとって重大なものである場合。(単に,「提出書類への虚偽記入」というだけでは,取消が認められない場合があります。
⑤ 採用に差し支えるような破廉恥な犯罪を犯した場合等。に限られるとか(http://www.work2.pref.hiroshima.jp/docs/1378/C1378.html)。

だが、問題は大学生が、たとえ裁判すれば勝つといっても個々に対応するのは極めて困難なこと。従って、大学協会が率先して、この問題を取り上げ、厚労省と連携するなど、絶対、学生が泣き寝入りに終わらないようサポートしてあげるべきである。 又、政府も内定取り消し企業を公表する程度で終わらせず、真剣に救済策を講じ、大学協会も一致団結し、当該企業には(新卒)採用活動を一定期間停止させるなど、何らかのペナルティを課すことも考慮すべきである。

ともあれ、重ねて言いたい。政府も決して、国際競争に有利にするためと、経営を甘やかすような優遇策を今後もとるべきでない。企業の価値は自らが持つ開発力と製造技術をいかに高めるかであるが、その原動力となるのは、現場を含めた人の力である。又、その人の力は社を愛するところに生まれるものである。

そして、もっとも劣る経営者とは、その真髄を理解できず、リストラや非正規社員化でひたすら利益を求める木偶の坊のことである。そういう経営者ほど又、政治におねだりするものであり、そのおねだりを政治屋さんは「改革」と錯覚するものである。そんな関係をどっかで断ち切らないと、世界に誇る日本の製造業も早晩、衰退していくのでないか、危惧するのである・・。

「マッシーパパの遠吠え」の「ブログ村」と「人気ブログランキング」の順位が少し下がっています。ランキング順位はよい記事を書く励みにもなりますので、是非下記応援クリックをよろしくお願いします・・。♪

<a href="http://news.blogmura.com/news_nihon/">にほんブログ村 国内ニュース</a>

<A HREF="http://blog.with2.net/link.php?666082">人気ブログランキング