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飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

玲子と美樹のブルース⑨・・・映画「恐怖女子高校 不良悶絶グループ」(出演:池玲子)

2011-02-10 | Weblog

■製作年:1973年
■監督:志村正浩
■出演:池玲子、叶優子、白石襄、三原葉子、城恵美、他

米軍基地の側にある私立の女子高、授業中には軍用機が上空を飛んでいる。安保、ベトナム戦争という当時の様子を反映しているかのような舞台設定です。その学園にスケ番グループがいるわけなのですが、彼女らのスカートの丈が今まで見てきた映画の中で一番長いように見えました。ボクにとってスケ番とは、スカートの丈が長いというイメージが強かったので、今回の映画が一番それに近い感じでした。

 

面白いのが現スケ番が転校となり次期スケ番を選ぶのに民主的に投票で選ぶということ。それまでこの手の映画は暴力一辺倒であったのでとても新鮮に映りました。で、選ばれたのが、主役の池玲子です。彼女はスケ番とはいいながら良家の子女という設定。父親は市会議員で学校に多額な寄付金を与え、彼女も学内でそれなりの地位を与えられています。が、利権分配の陰謀によって父が事故死に見せかけた他殺で死んでしまい、学校に寄付金が払えなくなってしまいます。そうなると非常にもとたんに待遇が変わってしまい、その座をあっさりと降ろされてしまうのです。そうしたところにダイレクトな社会批判も隙間見ることができるのがこの映画の醍醐味ともいえなくもない。ところで今まで池玲子は不幸な生い立ちでグレてスケ番になったという役が多かったので、今回のような没落型の展開は珍しく見えます。

 

後半になると、女子高生がアメリカ人にレイプされる場面があります。それは見ていて惨いもので気分が悪くなります。その女子高生は怒りに燃え刃物を持って逆襲に出ますが、それもピストルで撃たれ返り血を浴びて死んでしまいます。告発的というか、まずまともな男はこの映画に殆ど出てきません。スケ番という名を借りた女の怨念と復讐の映画なのかもしれません。なぜなら怒りに燃える池玲子はラストにおいてとても高校生には見えない展開、ライフル銃を悪人達へ向けて乱射するから。エンディングのショットは池の怒りの顔でした。

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