27motorsports & MaruhaMotors Blog

27モータースポーツ&マルハモータースが送るチューニング情報ブログ。

2019年の感謝と2020年の展望

2019年12月30日 | Weblog

先日、MAZDAのセールスが新型MAZDA3試乗車で来社。早速話題のskyactiveXに乗ってみました。

正直爆発的なパワーがあるわけでもなく、顕著な突出感は感じられないのですが、私の印象は”とても良い”でした。滑らかな加速感と扱いやすさ。
そして、とっても興味のあった高圧縮型自然着火のガソリンエンジン。 

面白いものを造るなぁ、と感心しました。 
ボンネットを開けると大きなエンジンカバー。音対策という事だが、取り外してみると、そこに鎮座するエンジンは今まで自分が触ってきたものとは異なるデザイン。
SCを使った過給システムであっても、自分が知っている其れとは使い方が異なる訳で、パワー重視でなく、エンジン制御の一部としてのロジック的SCの使い方に魅了させられる一方で、自分自身のOut of Date感が否めない。
自分もこんな開発に携わる事が出来たら、楽しいだろうなと羨望感すら感じた。

しかしながら、このまま時代遅れにへりくだり、NA・NBを単一的にOHやレストア的復元に終始するつもりも全くない。
少しでもそこにMARUHA流を投入して、より良いものを提供する。その違いを一部のユーザーにしか伝わらなくても提案し続けたいと思うのです。

例えば、MAHLE製のOH用ピストン。 NA8の標準83.0mmに対して83.5mmのOS。

大きなパワーをもたらすチューニング向けではなく、基本OH用。

コスト重視でNB純正流用も散々やりましたが、実際MAHLEを組んでみればそのスムースな回り方に確かに感じるものがあるのです。
丁寧に一つづつアイテムを工夫する先に独自の仕上がりがあるわけで、これを追及せずに淡々と同じことを毎年繰り返すと、進化のないつまらない内容になってしまいます。

このピストンだって、ここまで来るのにとても苦労をしております。しかしそんな苦労話はコチラの話で、ユーザー側に関係ありません。

ユーザーを魅了するのは、”欲しい!!”とため息をつかせる性能と満足感。 それがステイタスとなります。

NAだって、NBだってまだまだ進化しても良いわけで、そこにMARUHAが生き残れる価値と可能性があるのだと考えているのです。

今年1年、新たに開発設定したアイテム、そして2020年もさらに加速するべく、新たな新商品の準備に余念がありません。

多くのユーザー様に支えられ、使って頂くことを生業としていますが、ここ数年は広く海外からの受注も飛躍的に増えており、Rapidに関しては世界的な視野を含んで開発が進めてられてきました。 

なにか”面白い事をやってるなぁ”と思って頂ける製品作りとそのアプローチに取り組み、国籍関係なく、Mx5/Miata/Roadsterのユーザー様に隔たりなくサービスをして行きたいのです。

現場の作業や開発には、私などは年齢も考えながら、仕事を進めて行かねばならない歳となってきました。

まだまだ頑張れると体力作りにも気を使っていますが、一方で、残された時間に限りもあり、いつまでも同じペースで仕事ができるとも思っていません。

社内の設備は、国内屈指の設備を誇り、加えてさらにエンジン整備の専門工場の建設も計画に上がっております。

採算性よりも、必要性とオリジナル性。ユニークな事を追及することがとても大事な時代です。

2020年、さらに加速できる様にこれからも皆様にご愛好頂けるサービスと製品作りに尽力して参りたいと思います。

皆様、良いお年をお迎えください。

(有)マルハモータース 荻野より

 


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Rapid Mx5 でアイドルコントロール

2019年12月25日 | Weblog

2019年Christmasセールも無事終了。
前回のBlackFridayに続いて、本当に多くのご注文を頂きまして、誠にありがとうございました。
短期間のSALEではありましたが、みなさんの関心の高さには驚く次第、スタッフ一同感謝いたします。

目下、出荷対応に営業・倉庫共にフルダッシュで対応しております。 ちょっと待っててね。

さて、今年最も話題アイテムである、RapidMX5。殆ど毎日の様にオーダー、あるいは問合せが入ります。

2020年からはいよいよディーラーネットワーク(協力店様)の募集が始まります。
取り付け・取り扱いは比較的に簡単なディバイスですが、MAP編集からの作業はやはり知識や経験は必要。
できればダイノ設備があれば、さらにベストであります。

アフターパーツの取り付け、あるいはさらに踏み込んでエンジン組みまで、今までガンガンと市場が進んで参りましたが、”おとなしい仕様”と勝手に位置づけをした結果、純正ECUのままで行こう!!と言う暗黙ルールが成立。

特にNBは”触れない”との周知の元に、今に至る市場の粗さをこのRapidが解決するわけです。

よくよく見れば、あちこちで燃料が合っていないゾーンばかり。
高価なマフラーに換えて、”音”を楽しみ、勝手にパワーが上がった、トルクが太くなったと、思い込み・・かも知れませんよ。

挙句には、勘やネット情報で、インジェクターや燃圧まで変更する強者まで登場です。

所詮は機械、中身は正直。良くも悪くも、的確な燃料を必要として、そして的確に点火タイミングを見直しすれば、パワーが上がるし、トルクも出ます。

これが、”適正化”と称する、Rapid開発のゴールであります。

The Optimization is our goal !! とLAで叫んできました。

今回のブログでは、走りではなく、Rapidの性能を位置づけるアイドル域について、触れてみます。

 

 先日入庫のNA6。

上手く調整がされておらず、少し残念な状態です。
全体的に燃調が濃い目。リッチです。

ではアイドル状態をそのまま排気ガステスターでチェック。

  

じゃーん! CO値 5.36。 この数値では車検通りません!!

どうやって車検を通したのでしょうか??

 アイドル域を手直し。

しかし年季が入った汚ったねーテスターですなぁ。(毎年、校正するんですよ。)

お~!ストライクゾーンに入りましたね。

ここまで数値が下がりました。 ハイ、正常化完了です。

何故、ここまで燃調がズレてしまっているのか?と言う検証が別途必要になります。

皆さん、他人事ではありませんよ。

年式、距離からも、どのNAも同じ様にトラブルが発生している可能性は十分あります。

 

 エアフロの劣化は結構深刻。

中で、ドアがパタパタとバキュームとバネを使って連続稼働。

傷むし、数値も狂います。

でも、この吸入空気量の測定こそが”エンジン制御”の根幹。木で例えるなら幹です。
これが出来なきゃ、水温、スロットル、回転などは、枝に当たりますので、意味が薄れてしまいます。


この領域はROMでは対応ができない筈です。

そして、勘の良い人は、ピンと来たはず。
ハイカム等でアイドルが不安定な場合も使えるかも??と。

全領域をカバーできる。これは分かる人が使えば、結構なエンジンセッティングの武器になるのですな。

 


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BCストリート/BCダンパー好評の2019年

2019年12月11日 | Weblog

2019年もいよいよ12月に突入。 
師走と世間では言うものの、ここMARUHAでは全くそのような気配はなく、ただただひたすら仕事に取り組む日々。

正月なんてこなけりゃいいのに・・と毎年思うのです。

このブログもスタッフで手分けで更新をするものの、私は夜間に少し気力がる時に原稿を書き溜めして掲載する方法を取っておりまして、とても昼間にノコノコとブログを書く勇気はありません。

ハイ、MARUHAブログの時間です。

今年もお陰様で様々なアイテムを本当に多くの方々にお使い頂きまして、営業スタッフもかなり頑張った年となりました。

最後の12月も今日現在、電話・FAX・メールとその対応で、事務と倉庫を飛び回っております。

定番のサスペンション BCストリートBCダンパーは誠に大きな販売実績を残すことができました。

多くの方にお使い頂きまして、本当にありがとうございます。

専門工場に専用スペックで発注を掛けますので、納期が2~3カ月も掛かりますが、そこはやはり性能+コストの両方を充実させるには避けて通れないハードルです。

また、アッパーマウントもリヤ側には、型から興してストロークアップ仕様を実現しており、手間が掛かった内容です。

 

*全高調整型 (ボトム+スプリングロアの2か所で車高調整可能)
*減衰力調整型 (15段)
*単筒モノチューブ(高圧ガス)
*独自の設計
*独自のスプリング仕様
*アフターサービス(OH可能)
*メインアブソーバーは新品交換可能(短期間でOH可能)
*BCストリートは乗り易さ重視
*BCダンパーはスポーツ・サーキット向けのマルチユース
*NA・NB共通設計

などなど、コンセプト・手間・コストと入念に組み入れた仕様です。

車高について。

人の指をフェンダーとタイヤに入れて、何となく車高の感覚を確認します。

では、具体的に。
指は大抵15mmです。
指1本は15mm、2本なら30mmです。

僅かなものですが、車高となるとこの差はとても大きく、ビジュアル的にも大きな差になります。
性能的にも、好みのスタイリング的にも車高調整は大切なのです。

NA/NBと言えども、仕様は様々。
ハードトップの有無、タイヤ・ホイールのサイズ、シート交換、ロールバー有無、その仕様によって車重も個体差があります。
ブッシュの劣化具合、そして好み。
狙ったポジションに合わせるには、どうしても車高調整機能が必要になります。

その時に、ボトムで調整できれば、スプリングのセットを変えずに調整が可能です。
また、スプリングのボトムでも調整できるのは、プリロードの変更にも使えますので、チューニングの観点からも有効です。


サス交換と併せて、ブッシュ交換の依頼はひっきりなし。

アームを検品+ブッシュハウジングのホーニング+洗浄+塗装

塗装も簡易的な缶スプレーは、MARUHAではあり得ません。
しっかりと塗装エリアで2液性のウレタン塗装を行います。 
ガンで塗装をすると、塗膜の調整ができたり、あるいは錆そうな部分は厚めに対応が可能です。 これはとても大事なポイントです。

手間が掛かりますが、もうすっかり体に染みついたもので、MARUHAでは当たり前のルーティーン。

 

サス+アーム(ブッシュ交換)の図柄。

ここで大事になるのが、ボルト。

ボルトセットもとても好評です。

このセットを積極的にご購入頂けるSHOP様もいらっしゃいます。
有名な横浜の専門店です。
同じマインドの元に、丁寧な作業に心掛けられる証だと思います。

錆たボルトやナットを作業後にユーザー様にお見せすれば、交換したことに納得頂けますし、そこに信頼も生まれます。
逆に錆びたボルトを再使用すれば、交換しても良かったのに・・とユーザー様が後悔されれば、これはとても辛い。

黙って、ブッシュだけを交換しておけば、良いのでしょうか??

それを、”やっつけ仕事”とここでは呼びます。

チョット考えてみてください。 

ボルトセットを準備するまでには、

*NA/NBのサスボルトを全点調べる
*在庫を抱えながら、リパックをする(弊社倉庫関係)
*価格はメーカー定価のままで構成する

1セットを準備するまでにどの位の手間が掛かるのか?だからそんな事には手を付けないのが無難・・と普通は考えます。

しかし、アームを取り外す事は・・ボルトを外す事なのですから、錆びたネジは一緒に交換しておけばとても明快な整備ができるわけです。

現場と倉庫部の連携作業と言えますね。

売るだけではなく、しっかりと整備をする。
結果、皆さんが納得頂ける製品販売に繋がります。

兎に角、頑張れるだけ頑張りますが、工場はかなり目一杯なので、ご依頼は少し余裕のある日程でご相談ください。

今日も目を三角にして現場で奮闘です。


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