先日のブログで、87mmクランクを組み込む際の様子を簡単に掲載いたしました。
今回は、その2として、全体的様子をアップします。
<全体的なエンジン仕様>
*BPベース
*クランク 87mm ロングストローカー
*ピストン 85.5mm Mahle鍛造
*コンロッド Hビーム軽量
*F112材 レース用強化メタルベアリング
*86mm用メタルヘッドガスケット
*1mmアップ ビッグバルブ
*ヘッドワーク(ポート研摩、面研)
*ブロックワーク(ボア拡大、ホーニング、上面研磨)
*各種アルミパーツ、ウェットブラスト仕上げ
*NB用インジェクター(4H仕様)
*264レースカム
*スライドカムプーリー
などなど、大変手間が掛かった仕様です。
まず、肝心のクランクからですが、87mm特注クランクは、早くても2021年4月頃からの販売予定。
あともう少しですから、ぜひOHを考えている方はお待ち頂ければと思います。
ピストン、コンロッドも鍛造、軽量、気合入った仕様です。
丁寧に組み上げます。
ピストンがブロックに収まると、いよいよエンジンらしくなってきます。
ヘッドワークはスキルと経験が大事。
画像では分かり難いですが、1mmUPのビッグバルブが精度よく投入されています。
バルブの精度は直接圧縮性能に繋がりますので、簡単ではありません。
中古バルブを磨いて、コンパウンドでパンパンと擦り合わせ・・だけでは少し無理があるかなぁ。
シートカッや、バルブフェースカットを行った上での、最終的な擦り合わせ・程度が理想だと思います。
つまり、磨いて、擦り合わせ・・本当は不十分なのですなぁ。
後は光明丹で確認・・・??
これは、昔ながらの工法なのですがプライベーターでもできるレベルで、ちょっと限界低い・・実際にはあまり意味がない方法なのですが・・
今回は264度のレース用カムを搭載。
バルタイは少しストリートも考慮したオーバーラップで対応です。
吸排気のポートも少し拡大を図り、段付きをなくす研磨を実施。
余りにムキになって全体をピカピカ仕上げるよりも、ポイントを掴んだ研磨が現実的。
インマニやデリバリーも綺麗に仕上げて、その気にさせる仕上がり。
インジェクターはNB用をチョイス。容量も合っているし、性能も安定しています。
下手に他車のデカすぎるインジェクターは、後で困っちゃいますよ。
MARUHAのクランクは先端が長く設計されていて、タイミングギヤを装着した後でも十分な勘合シロが残っています。
プーリーボス(画像右)を装着した際に、クランク先端がしっかりとボス内に入り込んでいるのが分かります。
これが&ここが大事~!! 安定して、長く使うクランクは、しっかり対策ですよ。
各種プーリーも綺麗に塗装を施され、新品以上の輝き。
カムプーリーはカーボンカバーで保護されます。 ジャラジャラプーリー見せるの、リスクありますよ。
手前のスロットルは、ボア拡大のハイフロー型。
他SHOPさんでもやっていますが、MARUHAでも対応しています。ブラスト仕上げでボディも綺麗です。
搭載にはMTと組み上げてアッセンブリで搭載。
安全でスマートな搭載方法です。
綺麗で安全な作業は、結果的にユーザー様からの信用と満足を頂けるための努力と工夫と言えます。
今回使ったエンジン内部の部品はすべてMARUHAオリジナルの仕様。
当社のアイテムラインアップもようやくここまで来ました。
自分たちの考えるアイテムでエンジンを組む。
これは最高に楽しいことです。
87mmランク、発売までもう少しだけお時間をください。
よろしくお願いいたします。
マルハモータース
HP:ロードスタープロショップ マルハモータース|Maruha Motors|マツダロードスター(Mazda MX-5 Miata)を中心にオリジナルチューニングや整備やパーツ販売
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