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Rapidの利用方法は様々

2019年11月09日 | Weblog

今週は、予てよりのスケジュールで、工場仕事も丸1WKお休みの状態。

別に遊んでいるわけではないのです。海外出張も含めて、いつもより過激な日程です。

USAガイ達にもRapidは大きく受け入れられつつあります。Rapidの販売が好調で、お陰様で頑張っている甲斐があります。

今日は、近々から発売されるRapidのディーラー向けソフトに関連して、整備に役立つ技術的な事を少し紹介しましょう。

”Rapidをつけると何馬力上がるのですか?”

この手の質問が多いのですが、適正化のツールなのでこの点をまず抑えてください。 つまりは、エンジンの状態を最適化することに着眼しているわけですから、

ここに高価なフルコンを持ってきても、通常のエンジンであれば、フルコンのセッティングが正しく制御されていたとしても、エンジンパワーに大差はなのです。

HALTECを使って150PSを達成したとすれば、RAPIDでもそのパワーは対応できます。

ただし、純正ECU、純正エアフロ、純正スロットル(ボア変更は問題ありません)を使っていることが前提。

つまり、ほとんどの仕様に対応できるわけで、市場のNA/NBの多くはRapidで最適が図れるのです。


閑話休題。

今日の本題はここからです。

エンジンに脈動や揺れを感じ、加速していても力がないような...感じってないですか?

走行距離も結構伸びている。

こんな時にもRAPIDはプロメカニックの立場から、”診断ツール”としても利用ができます。

 

< 考え方として >

1)今まで純正ECUで走行を続けてきた。

2)Rapidを追加して、部分的に燃料を増量したり、減量した。(これがMAPでの最適化)

3)AutoAdaptivity(自動学習機能)を使ってさらに走行をする

4)その結果、さらに燃料を欲しがる部分と減量する部分が見えてきた。

以上のような流れが生まれたとします。

 

 

 燃料MAPの例。

低速域、アクセル開度が10%~60%辺りのゾーン。

この燃料MAPを基にAutoAdaptivityのモードで走行を続けた場合

 赤枠の部分に変化が出たとします。

-適正値程度の増量数に変化していたとしてら、エンジンがもっと燃料を欲しがっていたということで、性能UPが期待できます。

-かなり大きな減量数値に変化していたら、実際にはそこまでの数値を要求されるわけがないので、エンジンの不調を検討します。

 

ここで、なぜRapidはありえない大きなマイナス数値を学習制御で求めたのか?

答えは、完爆しないまま生ガスが流れセンサが反応。

Rapidはリッチと判断し、燃料を減量した結果のMAPに変化するわけです。

ユーザーは、RAPIDを付けて最初のうちは調子が良かったが、最近調子が悪くなったといい始めます。

ところが、原因はエンジン側にあります。

つまりは、なかなか可視化できない部分をRapidのMAPを使って数値で現象を判断することもできます。

テクニックの一部となる訳ですが、このような対応からもRapidを有効に使うことができます。

 

ブログでは、こんな程度の話となりますが、実際に何台も取り組んでみれば使い方がもっともっと見えてきます。

馬力UPに興味が走りがちな一般ユーザーさんとは異なる視点から接することはとても大切な事です。

モノを売って、取り付ける事ばかりを重んじずに、パーツを取り付けた後のエンジン変化や制御までも考えることが大事であることは言うまでもありませんが、

それを軽く考えてきたマーケット経緯が実際にあるのです。

純正ECUはそんなに都合良くは出来ていません。


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