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【Googleのロゴ】ワールドカップ2014

2014-06-16 23:09:12 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



ワールドカップ2014!

今日はコレ! この文字は意味があるのかな?

しかし、コレいつのタイミングで変わってるんだろ?
ひょっとして、試合毎に変えたりしてるのかな?
Doodleのサイトに行ったら、
ワールドカップっぽいロゴがいくつか出てきた。
昼間iPhoneから見た時あったロゴが、
夜変わってた日があって、そのロゴも見つかったし・・・


Googleのロゴコレクターとしては、全部コレクションしたいけど、
全部は追いきれない

出来るものだけやって、Doodleで気に入ったのあったら、
同じ記事で紹介するかな・・・
と、ゆるく宣言!( ・Θ・)ゞピヨッ

というわけで、見つけたカワイイロゴがコチラ



メキシコかな? マスクのプロレスが有名なんだよね?
中途半端な知識でゴメン


ちなみに、本日の検索画面はコチラ



ガンバレ!日本!!



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【Googleのロゴ】ワールドカップ2014 & 父の日

2014-06-15 22:40:41 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



ワールドカップ2014と父の日!

本日(6月15日)初戦を迎えた日本代表!
前半、本田選手のゴールで先制するも、
後半に逆転されて敗戦・・・

しかし、まだ終わったわけじゃない!
ガンバレ日本!!


さて、もう1つのテーマである父の日ですが、
毎度のWikipediaによりますと・・・

父の日(ちちのひ)は、父に感謝を表す日。

1909年にアメリカ・ワシントン州スポケーンのソノラ・スマート・ドッドが、
男手1つで自分を育ててくれた父を讃えて、
教会の牧師にお願いして父の誕生月である、
6月に礼拝をしてもらったことがきっかけと言われている。

最初の父の日の祝典は、
その翌年の1910年6月19日にスポケーンで行われた。
当時すでに母の日が始まっていたため彼女は父の日もあるべきだと考え、
「母の日のように父に感謝する日を」と牧師協会へ嘆願して始まった。

1966年、アメリカ合衆国第36代大統領リンドン・ジョンソンは、
父の日を称賛する大統領告示を発し、6月の第3日曜日を父の日に定めた。

母の日の花がカーネーションなのに対し、父の日の花はバラ。
ソノラ・スマート・ドッドが、
父の日に父親の墓前に白いバラを供えたからとされている。

とのこと!

ちなみに、6月以外に父の日を設定している国もあるけど、
そちらについて詳しくはWikipediaで!


このロゴカワイイ
ちなみに検索画面のロゴも同じ



よい父の日を!
ってもう、終わっちゃうけど・・・(o´ェ`o)ゞ



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【Googleのロゴ】ワールドカップ2014

2014-06-14 23:49:28 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



ワールドカップ2014

はい! 今日はこれ(笑)

2日目はスペインがオランダに1-5で敗れる波乱!
オランダも強いけど、4点差ってビックリ


さて、このロゴもをクリックするとDoodleへ飛ぶのは同じ

をクリック


過去のロゴなどが見れる

検索画面のロゴも同じ



さて、3日目はいよいよ日本初戦!

ガンバレ!日本!!




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【Googleのロゴ】ワールドカップ2014

2014-06-13 23:14:05 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



もちろん、ワールドカップ2014!
ついに開幕したブラジル大会

既に開幕戦が行われ、地元ブラジルが勝利

しかし、これ毎日ロゴ更新するのかな?!
まぁいいけど(o´ェ`o)ゞ


前回同様右上のフォルダマークみたいのをクリックすると、
Doodleのサイトへ移動!過去のロゴなどが見れるよ

をクリック


Doodleサイトへ移動!


検索画面のロゴはこんな感じ



ガンバレ日本!
ブラジルの国旗って青も入ってたね(o´ェ`o)ゞ



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【cinema / DVD】『コズモポリス』

2014-06-13 00:00:00 | cinema / DVD
『コズモポリス』鑑賞
『コズモポリス』難解 非対称や均衡の崩れを表しているんだと思うけど… 破滅に向かう主人公が、意図的なのかは分からないけど、武装解除して行くのは面白かったし、ポール・ジアマッティとのシーンは見応えあった。この作品には合ってるけど、ロバート・パティンソンに対する苦手感は払拭できず Posted at 11:36 PM



ネタバレありです!

「若くして巨万の富を築いた投資家エリックは、人民元の投資に失敗。財産を失おうとしている。散髪しに床屋に行かなくてはならないと思った彼は、トイレはもちろん、健康診断もできる医療機器を搭載したリムジンでNew Yorkの街を走る。大統領の移動と重なってしまったため、車はほとんど進まない。そんな中、様々な人々がリムジンに乗ってくる・・・」っていうあらすじは全然上手くない!でも、何と書いていいのやら・・・ とにかく混沌としているというか・・・

うーん・・・ これはね(笑) デヴィッド・クローネンバーグ監督作品。クローネンバーグ作品は『イグジステンズ』と『危険なメソッド』しか見ていない。独特の世界観のある監督とのことなので、おそらく自分が見た2作品はまだ入りやすい方なんじゃないかと勝手に推測。クローネンバーグ好きといえば『裸のランチ』らしいけれど、かなり難解らしいので、手を出していない(笑) なので、あまり偉そうなことは言えないのだけど、『危険なメソッド』はちょっと不思議な感覚はあったものの大丈夫だったし、『イグジステンズ』はおもしろかった記憶がある。あの、気持ち悪いゲームとかも好きだったし!

ということで、今作はどうかな?と思いつつ見てみたのだけど・・・ 主役はロバート・パティンソンで、マチュー・アマルリック、ジュリエット・ビノシュ、サマンサ・モートン、ポール・ジアマッティと豪華キャスト。華やかな感じはないけど豪華だよね?(笑) 彼らが代わる代わるリムジンに乗り込んできては、主人公と話をしたり、セックスしたり・・・ 果ては健康診断までしちゃう。"他人"は自分のテリトリーに入って来る、もしくは受け入れているのに、最近結婚したばかりの自分の妻に会うときはいつもリムジンの外。妻を見かけては自分が彼女の方へ出向き、都度食事に誘うけれど、全く弾まない会話を繰り広げる。エリックが妻に言うのは毎回「セックスしよう」だし(笑) で、とうとうこの妻は破産する夫に対して、資金援助はするけれど、夫婦関係は終わりにしようと告げる。美しいけれど無表情な妻。まぁ、登場人物はほぼ無表情だけど・・・

多分この辺りのこととか、エリックの体の一部(映画としては重要だと思うのですが、不適切な言葉ということで記事が表示されないので伏せます)が左右非対称であるってこととかが重要なんだと思うんだけど・・・ もちろん部位ではなくて非対称であるってことが! 途中からエリックは2人の暗殺者に狙われるけど、1人はマチュー・アマルリック演じる有名人にパイを投げつける男(笑) で、顔全体にパイが付くけど、なぜか右半分しか拭かず、左半分は残ったまま。その姿で子供の頃から通っている床屋へ行き、散髪してもらうけど、右半分終わったところで出て行ってしまう。そして、ポール・ジアマッティ演じる暗殺者と対峙するわけだけど、彼も体の一部(映画としては重要だと思うのですが、不適切な言葉ということで記事が表示されないので伏せます)が左右非対称。均衡が崩れたっていうことなのか、そもそも完璧なものはないってことなのか・・・

ドン・デリーロの原作は未読なので、どこまで忠実なのか分からないけど、やっぱりこれはクローネンバーグ節なのかな? 今作含めて3作しか見てないから分からない・・・ セリフはとっても詩的というか哲学的というか美しい言葉なのだけど、難解で字幕を追っているだけでは頭に入ってこない。詩的で美しくても合う合わないってあるのかも・・・ っていうか自分がバカなだけか(o´ェ`o)ゞ

最初はスーツにネクタイ着用だったのに、ネクタイを外し、上着を脱ぎ、ボディーガードまで殺してしまう。そして、リムジンを降りる。どんどん武装解除していき、最後に向き合う男は自分の分身ってこと? うーん・・・

ということで、モヤモヤしたまま終わってしまったのは、エリックがどうなったのか分からないまま終わったからだけではなく、全体的にモヤモヤ(笑)

キャストたちは全員不思議な雰囲気を漂わせて良かったと思う。ポール・ジアマッティの狂気は良かったと思う。ほんの数分出演で、しかもほぼアップのないマチュー・アマルリックも嬉々として演じている感じ。サマンサ・モートンの太りっぷりにビックリ! もともとスタイルのいいタイプじゃなかったけどあれは・・・ と、失礼だね ロバート・パティンソンは『トワイライト ~初恋~』(感想はコチラ)と『ニュームーン/トワイライト・サーガ』(感想はコチラ)しか見ていないけど、トロンとした目つきと色の白い欧米人の考える美青年と感性が合わず、正直苦手。すみません エリックという役にはとっても合っていたと思うけど、このエリック自体も苦手なタイプなので、苦手意識は払しょくできず(笑) でも、良かったと思う。

ということで、なんだか中途半端な感想だけど、もう1回見る勇気はないのでこんな感じで終了!( ・Θ・)ゞピヨッ

http://twitter.com/maru_a_gogo


コメント (2)
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【Googleのロゴ】ワールドカップ2014

2014-06-12 00:43:13 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



2014 FIFAワールドカップ開幕!

もちろん知ってる!
でも毎度のWikipediaページがあったので・・・

2014 FIFAワールドカップ(英: 2014 FIFA World Cup)は、
2014年6月12日から7月13日にかけて、ブラジルで開催される予定の、
FIFAワールドカップであり同大会としては節目の20回目となる記念大会。

また、同国での開催は、
決勝戦が『マラカナンの悲劇』と呼ばれた1950年の大会以来64年ぶり。

まぁ、その他の詳しいことはWikipediaを見ていただくとして、
現地時間6月12日に開幕し、予選リーグを戦うことになる。

グループA~Hまで各4か国総当たりで戦い、
上位2チームが決勝リーグに進む。
日本はグループC。
コロンビア、ギリシャ、コートジボワールと戦う。

6月14日 対 コートジボワール
6月19日 対 ギリシャ
6月24日 対 コロンビア

がんばって欲しい!!


GoogleChromeでは動画になっている


ボールが飛んできて・・・


ロゴに手足が・・・


道のようなものが出来て・・・


山などが現れて・・・


ブラジルの街並みに!

検索画面のロゴはこんな感じ



あと、これ右上のファイルマークをクリックすると、
過去のロゴや世界のロゴが見える!



こんな感じ・・・
←や→をクリックすると別のロゴが見れる!


こんな感じ・・・

各国代表の選手たちガンバレ!
そしてザック・ジャパンガンバレ---!!


ブラジルの国旗カラーで書いてみた


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【cinema】『2つ目の窓』WOWOW FILMSプレミア

2014-06-06 02:37:35 | cinema
'14.06.04 『2つ目の窓』WOWOW FILMSプレミア

カンヌ国際映画祭2014 WOWOW FILMSプレミアという番組枠で、第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作品の今作を、劇場公開前に放送するというので録画。見てみた!

ネタバレありです! 結末にも触れています! 辛口

「奄美大島に住む高校生の界人と杏子。それぞれ両親の離婚、母の病気などの家庭の問題を抱えながら、恋心をはぐくんでいく・・・」って感じかなぁ・・・ 高校生の2人が直面する生と死、そして性ってことを描きたいのだと思うんだけど、個人的にあまりしっくりこなかった

河瀬直美監督といえばカンヌ国際映画祭。第50回『萌えの朱雀』でカメラドール(新人賞)を史上最年少の27歳で受賞。第60回『殯の森』でグランプリを獲得。第62回には金の馬車をアジア人、そして女性初の受賞。そして、第66回には日本人として17年ぶり、映画監督としては初となる審査員を務めた。まさにカンヌ国際映画祭に愛された監督と言える。個人的にカンヌ映画祭受賞作品は当たりハズレがあるという印象。当たりハズレというと語弊があるな・・・ 個人的にハマるかハマらないかハッキリ分かれる作品が多い気がする。

河瀬直美監督の作品を見るのは初めて。実は上記の理由で、気になってはいたものの、『萌えの朱雀』も『殯の森』も見ていない。なんとなく合わないんじゃないかという気がして、食わず嫌い。今回急に見てみたいと思ったのは、奄美大島が舞台であることと、河瀬監督自ら自身最高傑作とおっしゃっている番宣を見たから。そして、劇場公開前に見れるというのに惹かれて(o´ェ`o)ゞ

メインのロケ地となったのは笠利町用安で、こちらは監督の母方のおば様の出身地なのだとか。『萌の朱雀』と『殯の森』では、ご自身の出身地奈良を舞台にするなど、ゆかりの地で撮影することが多いそうだけれど、その辺り"家族"をテーマにした作品が多いように思うので納得。神の子海岸や、ビラビーチなどでもロケを行い、キャストやスタッフは1か月近く奄美大島で生活しながら撮影したそうで、清掃キャンペーンにも参加したのだとか。また、大島北高校の生徒34名を含む、島民100人程度がエキストラとして参加したのだそう。なるほど・・ うん(笑)

うーん。結論から言うと合わなかった 冒頭からヤギの首を顔用カミソリで切り、血を抜くシーンが流れる。これは後に別の形で出てくるけれど、このシーンで生命とか、生きるということ、命を頂くこと、命のつながりを描きたいという宣言なのかなとは思うのだけど、ここで何となくあざとさを感じてしまい、それ以降のシーンのほとんどでハマらない感じ、ハマらないというか収まりが悪いという印象。もちろん、自分の中での収まりという意味! ウブドが大好きなので、ガジュマルの樹がある杏子の家の庭の風景とか大好きだったけど、ストーリーとは直接関係なく差し込まれる海岸の風景などは、荒れている時ですら美しいと思うものの、ちょっとわざとらしさを感じてしまう。主人公たちの人生に波風が立ち、苦しいことや辛い方向に進むと、風景も雲行きが怪しくなり、風が強まり、暴風雨になったりするので、この画の差し込みは意味があるのは分かるのだけど、あまりに多用されると少々クドい気がした・・・

日常の中にある問題や死などを描きたいんだろうなというのは伝わるし、俳優さんたちは新人の主演2人を含めて自然な演技で、本当に奄美大島の住民に見えたのはスゴイと思う。それは、何気ない会話、何気ない日常を描いているからだろうと思うし、そういう演出が成功しているのだろうと思うのだけど・・・

主人公は2人の高校生。両親が離婚し、島へやって来た界人。彼に恋する奔放な女子高生杏子。界人は母と2人暮らし。杏子には島でカフェを営む父と、病床の母がいる。母のイサはユタ神様と呼ばれていて、いわゆる巫女のような存在なのかな? 病名は不明だけど、余命宣告を受けている様子。島民は神と共に生きているそうで、冒頭ヤギのシーンの次はお祭り。これは八月踊りというそうだけれど、説明がほとんどないので脳内補完するか、別途調べるしかない。八月踊りは別としても、神と共に生きるという部分は、島を描く上で重要なのだと思うのだけど・・・ 母がユタ神様であるっていう説明もあったかな? そもそもユタ神様の説明がないので、何をする人なのかも不明。ただ、杏子が神様も死ぬんだねと言うのみ。登場人物が細かい背景や心情などを、セリフでクドクド説明してしまうのは無粋だと思うけれど、あまりに説明がないのも・・・ その割に差し込まれる海の風景・・・

実は八月踊りのシーンの直後、界人は背中に刺青のある水死体を発見するのだけど放置して逃げてしまう、それを杏子が見ているのだけど、この水死の真相は結局よく分からない。翌朝、この海岸で水死体が発見されたことが分かるのだけど、やじ馬たちが語るくらいの情報しかない。後にこの水死体の人物について界人が触れるシーンがあるけど、その真偽は分からない。誰なのかも分からない。実はこの水死体の背中の刺青を見逃してしまい、後のシーンで繋がらなくて困った。教師から水死事故があったため、遊泳禁止になっているから海で泳ぐなと言われているのに、制服のまま泳ぐ杏子・・・ ちょっと苦手なキャラかも(゚∀゚ ;) でも、全編通して見てみれば、杏子は不思議ちゃんではないし、父親とも上手くいっているし、病気の母親の世話もする良い子で、唐突に界人にセックスしようなんて言っちゃう時もあるけど許容範囲。界人が辛い時もそばで支えた。でも、時々こういう普通しないよね?という行動をとる。辛さを海で吐き出すシーンがあるのはいいと思うけど、全裸である必要があるのかな? そういう演出にあざとさを感じてしまい、いわゆる自然と一体となるとか、自然と共に生きるというような感覚になれない。

界人は杏子の父親のことが刺激になったのか、母と離婚して東京で暮らす父親に会いに行く。父はイラストレーターなのかな? とにかく全てにおいてハッキリした説明がないので、よく分からないけど依頼を受けて絵を描いているらしい。連れて行かれた部屋が仕事部屋なのか、住まいなのか不明だけど、アート系の作品が並ぶ。というより部屋自体がアート作品のような印象。部屋には年配の男性がいるけど、仕事仲間なのか、同居人なのか不明。一瞬、さては父親はゲイなのか?!と思ったけど、後に今でも母親のことを愛しているようなセリフがあるので違うらしい。どうやら、父親としては絵を描くのためには東京に居ないとダメだというのが、離婚の大きな原因だったらしい。もちろん、それだけではない理由もあったのでしょうけれど、母親側の理由はこの後も一切語られないので、母親は東京に居たくなかったのかな?と補完するしかない。まぁ、いちいちする必要もないんだけど、ちょっとこういう部分が多い気が・・・ 父親が「あと4年で一緒にお酒が飲める」と嬉しそうに語るセリフがあったので、もちろお酒は飲ませていないと思うけれど、父親は本当に2人で食事するのが楽しいようで、銭湯で背中を流したりするのもほのぼのするシーン。父親役の村上淳と、界人役の村上虹郎は実際に父子(母はUA)なので、見ている側も( ̄ー ̄)ニヤリではある。でも、これで界人は納得できたのかな? まぁ、少なくとも父親側の理由は納得できたのでしょう。

界人の母はちろんシングルマザーとして働いているわけだけど、この母にもしかしたら男の人がいるのではないかという感じは早い段階から匂わせている。ただし、それが界人が想像しているような男漁りなのか、真剣な恋愛なのかが見ている側には分からない。男漁りばかりして息子をほったらかしのダメな母親というのは映画にありがちなキャラなので、ついつい先走って想像してしまうけれど、そういう感じでもないような・・・ まだ、十分若い母親はいわゆる、良妻賢母とは言い切れない部分はあるものの、息子のことを心配してきちんと向き合おうとしている。息子が留守の間に恋人との電話のやり取りは、息子が帰ってきてしまうからという言い訳すら駆け引きに思えるほど、思春期の息子がいる母親としては色気過多な気がするけれど、さすがに息子に聞かれているとは思わなかっただろうし・・・ 界人がなぜ母親を淫乱だとなじるのかについては、ただ現在恋しているというだけでも嫌なのだろうから、役柄として本当に淫乱でなくてもいいわけだけど、この場面よりずっと以前に、彼が母親が背中に刺青のある男性とセックスしている場面を目撃するシーンを見せられていて、そして母親を罵る場面で水死した男性とも関係があったと言われるのだけど、前述したとおり水死体の背中の刺青を見逃していた上に、父と銭湯に入るシーンで背中を流してあげた時、父の背中に同じ刺青があったので、てっきり前に見せられたセックスシーンの相手は父なんだと思っていた。この父の刺青の意味がよく分からなかったのだけど、勘違いしているのかな? よく考えたら刺青あったら銭湯入れないよね? 界人が幻想を見たってこと? とにかく、思春期の界人が母の女の部分を許せず、嫌悪感を抱くのは理解できるので、例え全て彼の誤解であっても、母親をなじるシーンがあってもいいと思うのだけど、見ている側は冷静だからモヤモヤする部分が残った。

で、界人は家を飛び出してしまうのだけど、戻ってみると母の姿はなく、外が嵐になっても母親は戻らず連絡もない。暴風雨の中探し回る界人を見つけたのは杏子。自分の家に連れて帰る。後に界人は開店前のレストランに入って行き、そこにいたシェフ姿の男性に「母はどこですか?」と聞くけど、男性は答えない。奥から母親が出てきて無言で界人を抱きしめ一件落着なんだけど・・・ もう何が何だか・・・ 要するにこの男性が今の母親の恋人ってこと? でも、現れた母も制服姿だったから、母親は真面目に働いていたってこと? この母親が界人の言う通り男漁りしていたのだとしても、この出来事の前に見せられていたのは、食事の支度をして置き手紙して出かけ、まめに界人に電話してくる様子。少なくとも界人のことを愛していて、大切に思っているはず。だから、いくら息子に言われたことがショックだったとしても、暴風雨の中連絡もしないっていうのは変な気がした。自分が無事であるというのもそうだけれど、いくら16歳とはいえ息子が無事か心配で連絡するんじゃないかな? どうにもこの岬という人物のキャラ設定がつかめなかった。

杏子の母イサの死の場面は印象的。集まっていたのは親戚なのかな? 彼らは死にゆく杏子のために三線を弾き、島唄を歌う。"あなたは逝ってしまうのか?"ってスゴイ歌詞だなと思うけど、これはもうイサをおくる段階なのだということかもしれない。歌の高まりにつれて踊っているかのように手を動かすイサ。潮が引くように息を引き取る。以前、イサが杏子に死ぬのは怖くないと語るシーンがあった。自分の命は杏子の祖母、その曾祖母、そしてご先祖様から受け継いだもの。だから杏子に繋がり、さらに杏子からまた新たな命に繋がっていく。自分の命が繋がったから、死ぬのは怖くない。杏子の中に自分が残るのだという。考えてみれば、それは誰にとっても同じことなのだけど、この儀式のようなイサの見送りシーンを見ていると、なんだかそれがしっくりくる。

杏子と界人が生まれたままの姿で海を泳ぐシーンは神秘的で美しく、とても好きだったのだけど、マングローブの林の中で結ばれるシーンは、本来感動的であるはずなのに、何となくあざとさを感じてしまったのは何故だろう? 彼らにとってそれは儀式のようなものだったとしても、やっぱり16歳の彼らのそういうシーンを美しく撮るということに違和感があった。10代で性体験がある子もたくさんいると思うし、若い子たちの性を扱う映画を倫理的にダメだと言うつもりもない。もちろん倫理的に問題な作品には異議を唱えるけれど! ただ、命を繋ぐということがテーマなのなら、何も"今"若い彼らが結ばれる必要があるのかな? そこを理解した彼らだからこそ、例え儀式的なものであっても、大切にして欲しかった。もちろん、大切にしているんだと思うんだけど・・・ うーん。上手く言えないな。軽々しいものであったり、興味本位でしているわけではないことは画から伝わってくるのだけど、高校生の彼らが自然の中で結ばれることを美しいこととして描くことが、あざとく感じてしまった。

キャストは皆良かったと思う。杏子の父親役の杉本哲太は子供たちの感覚に寄り添い、キラキラと少年のようでもありながら、父であったと思う。イサの松田美由紀はほぼスッピンの熱演。娘を残して逝くことは悲しく不安であると思うけれど、娘が悲しまないように言う上記のセリフは良かった。岬のキャラが定まらなかったのは、脚本なのか演出なのか、渡辺真起子の演技なのか・・・ うーん。演技は悪くなかったとは思うけど、女の"業"は感じられなかったかもしれない。界人の父親役の村上淳はわずかなシーンで印象を残す。極論すれば家族よりも自分を取ったわけだから、その大人になり切れていない感じが良かったと思う。実の息子との芝居はどうだったんだろ?

主演の2人は良かったと思う。真っ黒に日焼けした杏子役の吉永淳は、瞳の美しさと強さが印象的。自然で良かったと思う。制服のまま泳ぐなど、時々入るビックリ行動も、"こんなことしちゃう自分"に酔っている子にはなってなかった。映画初出演の界人役村上虹郎は、ちょっとセリフが聞き取りにくい部分もあったけれど、思春期特有の潔癖さをよく表現していたと思う。技術が拙くても、一生懸命さが胸を打つこともある。こういう青春モノはその年齢でしかできないわけだから、2人ともこの瞬間を残せたことはよかったんじゃないかな。

奄美大島の自然の風景がいい。美しいばかりではないというところを見せたいのかなという気もしたけれど、そういう部分も含めて良かったと思う。2度目のヤギのシーンでは、ヤギが完全に絶命するまで見せる。それは辛い場面でもあったけれど、それを見守るのも義務であるような気がした。ガジュマルの樹がハサミ状のものがついたアームのあるショベルカー(?)でバキバキ折られていくシーンが印象的。まるで機械が生きていて、意思を持っているかのようで、だんだん恐竜のような姿に見えてきた。それが食い尽くしているかのような錯覚。このシーンも辛いけど良かった。

前述したとおり、あまり多くを語らず、淡々としたセリフや映像で、重いテーマを語る作品は好きなのだけど、何となくボタンを掛け違えたような違和感があって、ずっと乗り切れないまま終わってしまった。でも、見る前から何となくそうなんじゃないかと思っていたので、そういう意味では予想通り。あまり説明されない以上、汲み取っていくしかないわけで、汲み取って欲しい部分と、汲み取る側の感性が合わないと、汲み取れない。なので、たぶん拾えてない部分や、理解できていない部分はたくさんあると思う。だから、あまり語る資格はないかも・・・ 前述どおり河瀬監督作品は初めてなので、ご自身がおっしゃるように最高傑作なのかも分からない。個人的には合わなかったという感じ・・・ あくまで個人的な感想!

監督のファンの方は楽しめるんじゃないかな? 美しい自然とスピリチュアルなものに興味がある方オススメ! かな?(笑)

『2つ目の窓』Official site



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【Googleのロゴ】本因坊秀策 生誕185周年!

2014-06-06 01:50:53 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



本因坊秀策、生誕185周年!
すみません・・・ どなたでしょう?

ということで、毎度のWikipediaで調べてみた!

本因坊秀策(ほんいんぼう しゅうさく)は江戸時代の囲碁棋士。
備後国因島(現・広島県尾道市因島外浦町)出身で俗姓は桑原。
幼名は虎次郎。法名は日量。父は桑原輪三。

1837年(天保8年)に出府して本因坊丈和に入門、
本家の名字である安田を借り栄斎を名乗る。
その打ち振りを見た丈和が
「是れ正に百五十年来の碁豪にして、我が門風、これより大いに揚がらん」
と絶賛したと伝えられる(百五十年前は道策の全盛期であった)。

1846年(弘化3年)、井上幻庵因碩と数度の対局を行う。
当時、一流の打ち手であった幻庵因碩に定先で打ち勝った事を機に、
丈和と秀和は秀策を将来の本因坊跡目とする運動を始める。
しかし家元につけば同時に幕臣となるが、
秀策は父・輪三の主君でもある備後三原城主・浅野甲斐守の家臣扱いであり、
甲斐守に対する忠誠心からこれを頑なに拒否。
囲碁家元筆頭の本因坊家の跡目を拒否する事などは前代未聞であった。

1848年(嘉永元年)に正式に第14世本因坊跡目となり同時に六段昇段、
また丈和の娘・花と結婚する。

1862年(文久2年)江戸でコレラが大流行し、
本因坊家内でもコレラ患者が続出。
秀策は秀和が止めるのも聞かず患者の看病に当たり、
当人が感染しそのまま34歳で死去した。

とのこと・・・ あらぁ・・・

江戸時代までは棋聖と呼ばれていたのは、
道策と本因坊丈和の2人であったが、
明治以降から秀策の人気が高まり、
丈和に代わって秀策が棋聖と呼ばれるようになった。
名人になった事はないが、史上最強棋士の候補としてあげる声も多い。

とのこと!

秀策流とか対局の手などが紹介されているけどサッパリ分からない
なので、詳しくはWikipediaへ!

GoogleChromeでは、盤の上が動いている。
全部は取ってないけど、違いが分かるように2画面だけ紹介!


何もなし


増えた

この手も何か意味があるのかな?
サッパリわからない(o´ェ`o)ゞ

ちなみに検索画面のロゴも同じ



お誕生日おめでとうございます


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【cinema / DVD】『キャプテン・スーパーマーケット』

2014-06-06 00:00:00 | cinema / DVD
『キャプテン・スーパーマーケット』鑑賞
録画しといた『キャプテン・スーパーマーケット』見た!こういう話だったのかー!バカで最高いろんな映画のオマージュがあるのかな?ラストはアレだよね?骸骨はハリーハウゼンかな?ヘルム砦のシーンに似てる構図あった気がするけど、PJも見たのかな?さらに元ネタあり? Posted at 09:21 PM



ネタバレありです! 結末にも触れています!

「スーパーマーケットの店員アッシュは中世にタイムスリップしてしまい、現代に戻るため"死者の本"を探す旅に出る。本を発見するが呪文を間違えてしまい、死者を復活させてしまう。アーサー王らと共に戦うが、無事に現代へ戻れるのだろうか・・・」という話。サム・ライミ好きの方々から人気の作品。気にはなっていたものの、ホラーだしと思って腰が引けてた。でもこれホラーじゃないね(笑)

邦題からスーパーマーケットを舞台にしたホラー映画だと思っていたけど、全然違ってた! 原題は『Army of Darkness』だけど、実はこれ『死霊のはらわたⅡ』の続編なんだとか・・・ どうやら、アッシュがタイムスリップしてしまったのは『死霊のはらわたⅡ』だったそうで、帰れないまま終わったのだそう。でも、今作から見る人のために、タイムスリップしてしまった経緯は冒頭で描かれているので、前作を見ていなくても楽しめる。とはいえ、『死霊のはらわた』シリーズを全く見ていないので、どの程度繋がりがあるのかも不明。なので、シリーズ通して見たらより楽しめるのかも分からない・・・

まぁでも内容としては、今作単体で見ても全く問題なし。スーパーマーケット店員のアッシュは、ドライブ中に森の小屋に迷い込み"死者の書"を開いてしまい、中世へとタイムスリップしてしまう。ハッキリした理由は忘れてしまったけれど、逃げるために右手首を自ら切り落としている。自動車ごとタイムスリップしたことは後に生かされる。近隣のヘンリー王と対立してたアーサー王に、彼の兵士だと間違われ、捕えられてしまったアッシュ。彼は中世の人々をバカにした態度を取ったため、怪物を閉じ込めた井戸に落とされてしまう。失った右手首に装着したチェーンソーと、勤めていたスーパー Sマートで売っていたライフル銃で撃退! 一躍ヒーローになってしまう。彼を兄の敵と憎んでいたシーラとも恋に落ちてしまう急展開。うん、これはバカ映画なのね! ホメてます(・∀・)ウン!!

アーサー王の信頼も得て、彼の側近である賢者から"死者の書"を手に入れれば、未来に帰ることが出来るだったか、帰えしてやるだったか言われて、探しに行くことになる。アッシュはいい人の時もあるんだけど、嫌な時はホント嫌な人で、基本的に中世の人たちを野蛮人呼ばわりしているから、命令されるとムカついちゃうみたいで、"死者の書"を持ち出す際に必要な呪文を復唱するように言われるのに拒否! もちろん、言うまでもなく伏線(笑) いろいろ1人でゆるく冒険するけど、途中「ガリバー旅行記」のガリバーみたいなことになっちゃったりしつつ、"死者の書"に辿り着く。案の定呪文を忘れてしまっている。適当に唱えてみるけど、当然ながら呪文を間違えてしまい、死者たちが蘇えらせてしまう。この死者たちの骸骨デザインは『シンドバッド七回目の冒険』のレイ・ハリーハウゼンのデザインのオマージュかな? 城に戻りアーサー王と共に死者たちを迎え撃つ準備をするのは、王道な感じだけど面白い! 20世紀の知恵で武器作りはいいけど、槍の使い方まで指南してるのは笑った。中世の兵士の方が上手いはずでは?(笑)

城壁で迎え撃つシーンとしては、ありがちな構図だとは思うけれど、『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』のヘルム砦の戦いに似ている。もちろんスケール的にLotRの方がスゴイけど(笑) でも、砦で待ってる感じとか、死者たちが板みたいの盾にしてたよね? あと、砦に梯子かけて登ってきたり、それを倒されたり。いろいろ似てるシーンがあった。製作年的には今作の方が早いので、PJ見たのかな? でも、2人ともオタクだから、これにも元ネタがあるのかもしれない!(゜-゜) サム・ライミも「指輪物語」読んでるかもしれないし・・・ このシーンは面白かった! シーラが敵のボスキャラに気に入られちゃって、変身しちゃうのもおもしろかったし、一瞬アッシュが皆を見捨てて逃げちゃうのか?!と思うと、改造した車でバーンと出てくるのとか王道だけど、おおっとか思うし、分かりやすいドリルとかついてて笑える(笑) ヘンリー王の援軍も駆け付け人間の勝利!

さて、約束どおりアッシュを現代に戻す薬を貰う。5滴飲めと言われるのに、外の物音に気を取られて6滴飲んでしまい、戻った未来は・・・ このシーンは完全に『猿の惑星』のオマージュもしくはパロディだよね! でも、今回見たWOWOW放送版はディレクターズカット版なので、劇場公開版のエンディングとは違っているのだそう。あらぁ そっちも見てみたいかも。

主演のブルース・キャンベルは『スパイダーマン』シリーズ(感想はコチラ)にカメオ出演的に出てて、特に『スパイダーマン2』では、ピーターを劇場に入れてくれないドアマンを演じて話題に。他のキャストはほとんど知らなかった・・・ リンダ役でブリジット・フォンダが出ていたみたいだけど、全然気づいてなかった っていうかリンダって誰?! まぁでも、みんなゆるい感じで良かった! ホメてます!! そうそう、ライミ映画といえばの弟テッド・ライミはアッシュが勤めていたSマートの店員役!

というわけで、これは正真正銘バカ映画! ホメてます! 感動なんてしないし、大爆笑しちゃうわけでもないけど、見終わった時に「バカだなぁ(笑)」と思ってしまう。『死霊のはらわた』シリーズは続くみたいだけど、まぁ見ないと思う(笑) けど、たまにはこんな映画もいいかも


http://twitter.com/maru_a_gogo


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【cinema】『グランド・ブダペスト・ホテル』(試写会)

2014-06-04 02:03:19 | cinema
'14.05.28 『グランド・ブダペスト・ホテル』(試写会)@スペース汐留

見たいと思って試写会応募したけどハズレ 当選したお友達のおこぼれに与って行ってきたー

ネタバレありです! 結末にも触れています!

「1968年、かつて栄華を誇ったグランド・ブダペスト・ホテルに滞在中の作家は、このホテルの経営者ミスター・モスタファにインタビューする機会を得る。食事をしながら伝説のコンシェルジュと、若き日のモスタファにまつわる話を聞くことになるが・・・」という話。これは面白かった! 冒頭からウェス・アンダーソンの世界全開という感じ。なにより出演を熱望し、監督に手紙を書いて交渉したというジュード・ロウを初めとした、豪華キャストたちが嬉々として演じている姿を見ているだけでも楽しいし、また使い方が上手い!

第64回ベルリン国際映画祭オープニング作品で、審査員グランプリを受賞。ウェス・アンダーソン監督が、脚本、原案、製作も手掛けたという、ウェス・アンダーソンによる、ウェス・アンダーソン作品(笑) 監督の作品の特徴と言えば、まるで絵本を読んでいるかのような美しくてカワイイ映像と、クスリと笑えながらも意外に毒を含むストーリー。重いテーマを重く描く映画も好きだけれど、個人的には軽いタッチで見せて、余韻を残す作品が好き。なので、ウェス・アンダーソン作品は好きで結構見ている。だから何?という感じですが、要するに今まで見た作品の中でも、かなり好きな作品だということが言いたいわけです(笑)

架空の国ズブロフスカ共和国が舞台。このズブロフスカ共和国について、公式サイトでは実際にあった国かのように説明されていて、それによるとヨーロッパ大陸の東端の国で中心都市はルッツ。各地に温泉保養地があり、ヨーロッパ中の上流階級やお金持ちが訪れた。しかし、1930年代ファシストに占領され、独立国家ズブロフスカ共和国は消滅。その後共産圏となった。圧政に泣く人々をプロイセン風邪が襲うなどの悲劇に見舞われ、現在では旧ズブロフスカ共和国の国民的作家による傑作小説「グランド・ブダペスト・ホテル」のみが、この国を知る唯一の手がかりであるとのこと。ここまで背景が考えらえているってスゴイ! そしておもしろい! いくらなんでも1930年代まで存在した国が、1冊の本でしか歴史が知られていないっていうのもどうかと思うけど、そういうツッコミは映画自体と関係ないのでなし(笑)

この作品は1932年、1968年、そして現代3つの視点で描かれているのだけど、老作家が自身の作品について語るシーンが入っているので、現代に比較的近い時代も入れて、4つということになるのかな? 冒頭、1人の少女が雪の舞う墓地を訪れる。ヨーデルのようでもあり、東ヨーロッパの民俗音楽のようでもある男声合唱が流れる中、墓地を進む少女の姿を横から映す。そのカメラワークや音楽、バックの建物など冒頭からウェス・アンダーソン全開で( ̄ー ̄)ニヤリ 少女は作家のお墓の前で「グランド・ブダペスト・ホテル」を読み始める。旧ズブロフスカ共和国にあったグランド・ブダペスト・ホテルは1930年代の温泉リゾートとして最も栄華を誇った。ネベルスバートの山の上にあるホテルには、ケーブルカーに乗って行かなくてはならないが、多くのお金持ちたちが訪れた。まるで絵のように美しいと言われていたというナレーションとともに映し出されるホテルは、絵のようでもあり砂糖細工のようでもあり。とにかく美しくてカワイイ もうゾクゾクするかわいさ!

シーン変わって老作家(トム・ウィルキンソン)が自身の作品を語る。孫のかわいらしいジャマが入るこの場面から、1968年のグランド・ブダペスト・ホテルへ。若き日の作家(ジュード・ロウ)が訪れた時にはすっかり寂れてしまっている。途中ナレーションがトム・ウィルキンソンからジュード・ロウに変わるの好き。特に何もすることがない作家は、ベルボーイ Mr.ジーン(ジェイソン・シュワルツマン)と仲良くなり、彼からある宿泊客についての情報を得る。このホテルの経営者であるミスター・モスタファ(F・マーリー・エブラハム)。移民である彼がどのように巨万の富を築き、このホテルを手に入れたのか、あまり知られていない。しかも、年に1度ふらりと訪れて、1番狭い元従業員部屋に泊まるという謎の人物。彼に興味を覚えた作家は、温泉で偶然に出会ったミスター・モスタファに質問すると、ディナーに誘われる。食事をしながら全てを話そうというのだった。大広間のような食堂で向かい合う2人。ミスター・モスタファの口から語られたのは、ある伝説のコンシェルジュの話。この時代のホテルの内装は完全の共産圏の香り。ミスター・モスタファにデカダンス過ぎると言われてしまうけど、個人的には嫌いじゃない。1932年の本物嗜好の豪華さに比べると、豪華だけれどどこかチープというか、寒々しい感じがするデザインは、確かにデカダンスではあるし、この時代に自分が生きていたら特別惹かれることもなかったのかもしれないけれど、浴槽が並んだだけの味も素っ気もない温泉施設も含めて嫌いじゃない。やっぱりセンスいいと思う。


温泉施設の浴槽

1932年、移民としてズブロフスカ共和国にやってきたゼロ・モスタファ(トニー・レヴォローリ)は、見習いベルボーイとしてグランド・ブダペスト・ホテルに勤務していた。そこにいたのは伝説のコンシェルジュのグスタヴ・H(レイフ・ファインズ)。ホテルの全てに目を配り、彼なくしてはホテルは回らない存在。この辺りをゼロの目線でコミカルに見せるのも楽しい。1968年の退廃感などウソのような煌びやかな世界。その中心にいるグスタヴ・Hはゼロの憧れ。彼目当てで来る宿泊客は引きも切らず、女性たちの真の目的は彼の夜のご奉仕。彼自身は独身のようだけれど、意外と老女好みなのかも? 上客であるマダム・D(ティルダ・スウィントン)は84歳。彼女の年齢にビックリするゼロに対し、もっと年上も相手にしたとあっけらかんと言ってたし(笑) まぁ、そこも含めてお客様を喜ばせるというプロ意識なのでしょうけれど、このサービスはどうよ?というツッコミもなしで(笑)

ある日、マダム・Dが何者かに殺害されてしまう事件が起きる。このニュースをグスタヴ・Hに伝えたゼロは、彼と共にルッツにあるマダム・Dの屋敷を訪れることになる。個室での列車の旅。途中、数人の警官が乗り込んで来る。通行証を見せるように言われ、差し出す2人。しかし、移民であるゼロの通行は認められない。毅然とした態度で抗議するグスタヴ・Hは警官に殴られてしまう。彼らを制して現れたのはヘンケルス警部補(エドワード・ノートン)。幼い頃グランド・ブダペスト・ホテルで親切にしてくれたグスタヴ・Hに恩義を感じていたヘンケルス警部補は、2人の通行を許可し、ゼロの仮通行許可証を発行してくれる。同じシーンが後に出てくるけれど、結末は違う。それがあることを象徴している作りが上手い。

さて、ルッツのマダム・Dの豪邸で待ち構えていたのは、手下の殺し屋J・G・ジョプリング(ウィレム・デフォー)を従えた息子のドミトリ(エイドリアン・ブロディ)ら、遺産目当ての親族たち。もちろんグスタヴ・Hとゼロは招かれざる客。そんな中、弁護士のコヴァーチ(ジェフ・ゴールドブラム)が遺言書を読み上げる。一見何の問題もないように思えたが、最近書き加えられた一通により、貴重な絵画「少年と林檎」がグスタヴ・Hに贈られることになる。他の遺産は手に入るのだから、絵画の1枚くらいいいじゃないかと思うけれど、どうやらとんでもなく価値のある絵らしい。ということで当然ドミトリは大反対。先手を打って厨房へ向かうグスタヴ・Hとゼロ。そこには執事のサージX(マチュー・アマルリック)が待っており、まんまと「少年と林檎」を別の絵とすり替えて持ち出すことに成功 この「少年と林檎」という絵画は映画のために創作されたものだと思うけれど、この絵とすり替えられたのがエゴン・シーレ!ちょっと検索してみたけど、同じ作品の画像が出てこなかったので、もしかしたらこれも創作されたものかもしれないけれど、絵のタッチは間違いなくエゴン・シーレ。後にこのすげ替えをメイドのクロティルド(レア・セドゥ)にバラされてしまい、逆上したドミトリがエゴン・シーレを破ってしまう! 要するにドミトリにとって絵画そのものに興味はないということ。こういう俗物を皮肉っているのだろうし、価値は後付けであり、その時代によっても変わる。そしてその価値を認める人がいて初めて価値が生まれるとうことが言いたいのかなと・・・

グランド・ブダペスト・ホテルに戻り「少年と林檎」を隠したものの、直ぐにドミトリの追手が迫る。しかも、サージXは偽の証言をさせられ、マダム・D殺害容疑で指名手配されてしまう。グスタヴ・Hはコンシェルジュ仲間による秘密結社クロスト・キーズ協会(鍵の秘密結社)の情報網を使い逃走する計画を立てる。Mr.アイヴァン(ビル・マーレイ)、Mr.マーティン(ボブ・バラバン)から指示を受け移動していくのが面白い! ある修道院でサージXと再会。彼から偽証せざるを得なかったこと、大切な書類を「少年と林檎」に隠したことを告げられる。しかし、指にメリケンサックを装着したJ・G・ジョプリングの魔の手が迫っていた。雪上でのチェイスは楽しく、ソリでボブスレーのコースを滑っちゃったりする。この辺りもウェス・アンダーソン節だけど、画面のトーンは暗め。お菓子みたいなホテル、重厚で豪華なマダム・D邸、そして雪の逃避行と、どんどん色が少なくなって、暗いトーンになって行く。これも、ファシズムの胎動直前の暗さを表現しているのかな?

結局、逮捕されてしまったグスタヴ・Hは牢獄へ。ここは悪名高い刑務所。でも、持ち前のおもてなし力と機転で、ルドウィグ(ハーヴェィ・カイテル)ら囚人仲間の信頼を得ることに成功。ゼロの婚約者で街の人気ベーカリーMENDEL(メンドル)のパティシエ アガサ(シアーシャ・ローナン)が作る、チョコレート菓子コーディザン・オウ・ショコラの中にヤスリを仕込んでもらい、脱獄する計画を練る。このメンドルの四角いピンクの箱にMENDEL.Sと赤のロゴが書かれたデザインがカワイイ! チョコレート菓子も切っちゃうのもったいないくらいカワイイ 決行の日、仲間に若干の犠牲者が出たものの無事脱獄! グランド・ブダペスト・ホテルはグスタヴ・H不在の2年間ですっかり変わっていた。後任のコンシェルジュは軍人のMr.チャック(オーウェン・ウィルソン)。ほぼ軍人のためのホテルになっていた。もうあの優雅なグランド・ブダペスト・ホテルはない。さて、このホテルにある「少年と林檎」を取り戻すべく、再びアガサの登場。グスタヴ・Hとゼロでは顔が割れてしまっているため、アガサが隠し場所に潜入して取ってくるしかない。お店からの差し入れだとコーディザン・オウ・ショコラを配るアガサ。ピンクの箱を盾に従業員の目を反らす。無事「少年と林檎」を探し出したものの、グスタヴ・Hを追ってきた警察や、何故かドミトリも加わり、追いつめられる。ベランダから彼女が落下したのはメンドルの車の荷台。あのカワイイピンクの箱の山の中で、駆け付けたゼロと見つめ合うシーンはもう絵のようにカワイイ


MEDEL.Sの箱の山のアガサ&ゼロ

「少年と林檎」の裏に隠してあったサージXの告発文により、全ての悪事はドミトリによるものであったことが判明。グスタヴ・Hの容疑は晴れ、マダム・Dの遺産が入り、彼はグランド・ブダペスト・ホテルといくつかのホテルを購入。何故またグスタヴ・Hとゼロが、列車で旅することになったか忘れてしまったけれど、再び個室列車の旅。以前と同じように警官たちによる検閲があり、通行証を求められる。そしてゼロの通行が認められず、毅然とした態度でヘンケルス警部補の仮許可証を見せるも、アッサリ破り捨てられてしまう。そう、政権が変わってしまったのだった・・・ 抵抗したグスタヴ・Hは殺されてしまう。そのシーンは見せず、1968年の食堂でミスター・モスタファが語るという形になっている。グスタヴ・Hの遺産は遺言によりゼロに残された。こうして彼はグランド・ブダペスト・ホテルのオーナーとなったというわけ。後にアガサと結婚したけど幸せは長く続かず、ヨーロッパ中に蔓延したプロイセン風邪により、若くしてアガサと幼い息子を亡くしてしまった。彼にとってグランド・ブダペスト・ホテルは、人生の輝かしい思い出であり、最も辛い記憶でもある。だから彼はかつて自分が暮らした使用人部屋に泊まっているのね・・・ 映画は、現代に戻り、少女が小説「グランド・ブダペスト・ホテル」を読み終えて終わる。全てが作り物であるという終わり方も良かった。例え全てが実話であっても、小説や映画になった時点で、それはやっぱり作り物だということかと・・・

と、ほとんど一気に書いてしまった。もう十分長いけど、公式サイトやWikipediaや、町山智浩氏による「たまむすび」(諸事情によりYouTubeリンクなしです(;´・ω・`)ゞごめんなさい)での解説音源などから得た知識を書いておこうかな!備忘のために(笑) 音楽に拘りのある監督だけど、今回の東ヨーロッパの国らしい音楽をということで、ヨーデルやバラライカを取り入れ、ハンマー・ダルシマーという楽器を使用したとのこと。音楽は全部好きだった! 頬にメキシコ型のアザ(何故メキシコ型なのかは謎)のアガサが作るコーディザン・オウ・ショコラは、地元ベーカリーのアネモネ・ミュラー・グロスマンさんが作ったのだそう。地元って何よって感じですが(笑) 撮影は主にドイツとポーランド国境沿いのゲルリッツで、2013年1月~3月の間で行われたのだそう。この間、ゴールドブラム、ウィルソン、デフォー、ノートンが写った写真がネット上に出回ったらしい。1930年代の温泉リゾートから共産圏時代の衰退期を撮影するため、ヨーロッパ的で視覚的に変更可能なロケ地という条件で探したところ、20世紀に入る寸前にゲルリッツに建てられた、広大なデパートが選ばれたそうで、ホテル内部はほぼこのデパートで、外観は模型を使い撮影されている。また、時代別にアスペクト比率を変えていて、1968年はアナモルフィックワイドスクリーン、1930年代は1.37:1フォーマット、現代は1.85:1で撮影するという拘りよう! さすがウェス・アンダーソン監督! ここは注目して見て欲しいところ\_( ゚ロ゚)ここ重要

で、ウェス・アンダーソン監督が今作を撮ろうと思ったのは3つの要素が1つになったからだそうで、①1930年代のコメディ②シュテファン・ツヴァイク(Wikipedia)③ハンナ・アーレント「イェルサレムのアイヒマン 悪の陳腐さについての報告」、イレーヌ・ネミロフスキー「フランス組曲」などに見られるナチスに対するヨーロッパ各国の反応があったそうで、そのうち②シュテファン・ツヴァイクについては、彼の本に基づくというようなクレジットがあったので、原作があったのかくらいに思っていたのだけど、公式サイトや町山氏の解説によるとちょっと違うらしい。シュテファン・ツヴァイクは1930年代に世界的大ベストセラー作家だったそうで、代表作は「マリー・アントワネット」 日本のマンガ「ベルサイユのばら」まで受け継がれる、少女だったマリーが凡庸な夫と不幸な結婚をし、運命の恋に落ちるというような、いわゆる"マリー・アントワネット像"を作り上げた人物。ウィーン生まれの彼は世界初の知識人ネットワークを作るなど、精力的に活動したが、ユダヤ系であったためブラジルへ亡命。しかし、彼の本が焼かれる焚書などもあり深く傷つき、第二次世界大戦開戦による絶望から、自ら命を絶ってしまったのだそう。監督はグスタヴ・Hのモデルについては、原案を共同で担当したヒューゴ・ギネスと共通の友人であると語っているそうだけれど、シュテファン・ツヴァイクの影響もあったのかも。秘密結社の辺りとか・・・ また、彼の小説のファンになった監督は、グランド・ブダペスト・ホテル≒ウィーンと考えていたのではないか?というのは町山氏の説。なるほど、芸術とか古いしきたりとか、美しいものがファシズムによりズタズタにされる様を、悲しく思ったのかもしれない。そして、失われた物に敬意を払いつつ、痛烈な皮肉を込めて描いたってことかな? そういう意味で今作は今までの作品とはちょっと違うかも。いつもはもう少し個人の内面の問題を描いていることが多かったような・・・ その上で主人公を取り巻く問題も描いていたけど、もう少し狭い世界だったように思う。今作はちょっとテーマが大きいし、個人的なことよりも、社会とか政治とかに重点を置いている。この変化は何だろう?

豪華キャストについては語り切れないので少しだけ。もうほんと全員主役ができる人たちばかり。彼らが脇役を嬉々として演じているのが楽しい。マダム・Dのティルダ・スウィントンは84歳の老婆になるため、毎日5時間かけてメイクをしたそうで、腕、胸、首、背中、全身プロセスティックをつけ、白内障のコンタクト、老人の歯と耳たぶを着けるなど、素のティルダの部分はほとんどないらしい。知らなったら老女優が演じていると思ってしまうくらいの化けっぷり。もちろんティルダの老女演技が素晴らしかったからでもある。ウェス・アンダーソン作品初出演の2人が主役。ゼロのトニー・レヴォローリは大抜擢という感じだけど、意外に2歳から子役として映画などに出演しているそうで、キャリアは長い。中東系かと思ったらグァテマラ系なのだとか。レイフ・ファインズは脚本執筆段階であて書きしていたそうで、このちょっと気取って、少しトボケた、素晴らしい才能のグスタヴ・Hを好演! 2人の掛け合いが良かった

とにかく、どのシーンもカワイイ 1932年のグランド・ブダペスト・ホテルの豪華絢爛さ、真っ赤なエレベーターとか乗りたくてドキドキする! 1968年の退廃感も好き! 衣装も素敵だった。ミレーナ・ナノネロはマダム・Dの衣装をグスタフ・クリムトの絵画をもとにデザインしたそうで、その辺りも見どころだけど、囚人服の意外なかわいさも忘れがたい。もう、全てがお菓子みたいなかわいさ! でも、意外に重くて深いテーマっていうのが好きo(`・д・´)o ウン!!


真っ赤なエレベーター

ウェス・アンダーソン監督ファンの方は絶対見るよね? 監督の作品初めてでも入りやすい作品だと思う。テーマについては背景を知らないと分かりにくいと思うけど、分からなくても楽しめる。豪華キャストの誰のファンでも見て損はないと思う! オススメ

公式サイトの作りが凝ってる! 開くとエレベーターに乗ってるみたいに画面がスクロールしてトップ画面に移動。ズブロフスカ共和国の歴史も載ってたり遊び心があって、こちらもお菓子みたいなデザインがカワイイ! 特製グッズがDLできるコーナーもある! レターセットとか欲しい! 後でDLする

『グランド・ブダペスト・ホテル』Official site


コメント (5)
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