白隠和尚のブログ

今日より明日が幸せでありますように。好奇心旺盛な70代のブログ。

退院したものの・・・

2018-11-14 17:58:52 | 病気の話

家に着いて酸素業者と合流した。
酸素発生装置を据え付けてもらい、これに約20メートル程の細いビニールチューブを繋いでセット完了、
電源コンセントを差し込むと装置が動き出した。
このビニールチューブの長さが私の行動範囲である。
業者は外出用に携帯用ボンベを置いていった。

退院してもう一週間が過ぎようというのに体力が付いてこない。
100歩くだけで疲れるし息が切れるのが情けない。
気のせいか血の巡りも悪くなったかぼんやりしていることが多い。

病院に居るときから娘は「お父さんは家に入ってもなにもしなくてもいいよ」といったが、
家の中に入って納得した。

◆掃除の専門業者に頼んで台所、リビング、トイレに風呂が綺麗に磨きあげてある。
◆浴室の脱衣場が暖房器具が付くように模様替えしてある。
◆昼食と夕食は味噌汁のつく宅配弁当にかわった。

隔日に看護師も来るし、私の身の回りの世話は娘がやってくれる。
まことに恵まれ過ぎた身分である。

しかし、家の中に居ながら酸素チューブを引きずって歩く姿は惨めである。
一日も早く表を散歩するくらいの体力を取り戻したい、
子供達を安心させたいと気持ちがはやるばかりである。


お わ り


今年二回目の入院 (最終回) 退院

2018-11-10 19:32:47 | 病気の話

連続22日間入院したが治療を受けたのは高熱に見舞われた最初の7日間で
それ以外の日々はリハビリだった。

リハビリによってどうにか歩けるようになった頃、「在宅酸素にしますか?」
と主治医から打診があった。リハビリだけの患者を何時までも 入院させて置く
わけにはいかないと考えたのだろう。私に異論はなく直ぐに退院の手続きが
動き出した。

普通の退院であれば病室の荷物を片付けて「ハイサヨウナラ」で簡単だが
私の場合は酸素ボンベを引き連れての退院だから関係する書類を纏めあげ
るのも一仕事だったはず、娘は八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍だった。

まず酸素を扱う業者が来て器械の実物を見せながら取り扱いの説明した。
〈自宅用 酸素発生装置と携帯用ボンベ〉



続けてケアーマネージャーと訪問看護師にさらに市役所の職員も来て私を
面接した。私は娘から介護保険を利用することや障害者手帳を申請出来る
と聞かされていたので「介護が必要な年寄り」のような素振りをして面接に
応じた。

そして退院する日になった。私は携帯用ボンベを手で引き鼻の孔にチューブ
を差して廊下に出た。看護師さんが笑顔で送ってくれたし、遅れて主治医も
声に出して励ましてくれた。
私はふらつく足元に注意を払いながら出口に向かってあるいた。

私は漸く退院した。


お わ り


[今年二回目の入院] ( 4 ) リハビリ効果上がらず

2018-11-06 09:01:46 | 病気の話

〈病院のお粥さん 入院中食べ続けた〉


意識が戻った翌日からリハビリが始まった。
その目的は肺に繋がる気道を肺機能向上させることで血中酸素の吸収を改善しようとのことのようだ。

まずベッドからトイレまで歩いてという、たかが3mの距離だったが
身体中の筋肉が弛緩しているのか足元が震え膝がガクガクした。
リハビリ担当の先生は私の指に付けたパルスオキシメーターという血中酸素測定器具の数字が90を切らないように
酸素ボンベのバルブを調節しながら並んであるいた。私は10歩いただけで疲れて車椅子に倒れこんだ。

翌日は20歩歩いた、その次の日は軽い自転車漕ぎもした。
どのリハビリも少し動くだけで血中酸素の値がストンと下がるので落胆した。
部屋に戻ってからは「腹式呼吸」を練習した。
「息を小さく吸って大きく吐き出せ」 という有名な呼吸法だが、毎日のリハビリが煩わしくなってきた。

無気力な日が続いたある日、主治医から在宅酸素にしませんかという、嬉しい提案があった。
ホームシックに掛かった私への思いやりであろう。
在宅酸素とは部屋の中に酸素発生装置を据えて、そこで発生した酸素をチューブで吸って生活するのである。
何となく鵜匠に繋がれた鵜のような形だが、病院で教えられたリハビリの手法を実践すれば、万事巧くいくはずである。
私は即座に在宅酸素を申し出た。


最終回につづく


今年二回目の入院 (3) 肺気腫・豆知識

2018-11-03 10:13:51 | 病気の話

今回入院治療している肺気腫の事をざっと調べた。

◆症状:咳や痰がでる、動くと容易に息が切れる。
肺や気管支に炎症が起こり長期にわたり気道が狭くなる病気

◆原因:喫煙(小生は現役時代マイルドセブンを50本/日、吸い続けた)

◆血液検査法:指にパルスオキシメーターとよばれる器具を付けて血液中
酸素濃度を調べる

〈パルスオキシメーター〉写真左側二桁の数字(92)が血中酸素
健常者は95以上である。現在の私を例にとると血中酸素濃度は
安静状態でも87~88、少し動くと80以下に下がり危険である。
用心のため現在は24時間鼻に酸素チューブを差してリハビリ中である。
右側の数字(75)は脈拍

◆◆急性増悪(きゅうせぞうあく)風邪やインフルエンザに感染することで
症状が急激に悪化する急性増悪を起こすと「息切れが普段より強い」
「熱が出る」「足がむくむ」「痰が増えて色がついた」などこれまでと
違う症状が出たら受診すべし。

◆治療法:今のところ肺気腫(COPD)を完全に治す根本的な治療法なし。

〈出典〉神鋼記念病院発行の資料の抜粋


(4) につづく