白隠和尚のブログ

今日より明日が幸せでありますように。好奇心旺盛な70代のブログ。

老友 82歳の近況

2017-08-31 16:38:34 | 日記

Kさんから「お茶でも如何?」と誘いがあったので喜んで出掛けた。
もう10年程のお付き合いで気心の知れた友人である。
何時もの喫茶店のカウンター席に並んで腰掛け「(^_^)(^_^)やあ」「お元気そうで」と再会を確かめあう。
三ヶ月振りかな、久し振りにお会いしたらまた老けたようにお見受けした。

Kさんは「細君が脳出血で手術したこと」、
「術後の細君は別人のようにおしゃべりになったし、口答えもするようになったよ」
「失禁するようになった」「今は細君に代わって食事を作っている」と話した。

私はだいたい聞き役であるが不満はない。
Kさんの話ぶりは映画[男はつらいよ]に登場する笠智衆演ずる「御前様」に似て
穏やかで訥々と話すので聞いていて飽きないのである。

Kさんは何時も私の一人暮らしの不便と体調を気に掛けて呉れている。
私は最近の体調の事、肺に癌が住み着いていることを話した。
ビックリさせないように話した積もりだったが、Kさんは大層に驚きコーヒーをこぼしかけた。

細君が待っていると言うので60分程で喫茶店を出た。席を立つとき
Kさんはモーニングサービスの茹で玉子をちゃっかりポケットに入れた。細君の土産か知らん。

帰り道、バーゲンセール中のドラッグストアに誘われた。
Kさんは細君のオシメと冷凍の焼おにぎりを二つ買い、その内の一つを私にくれた。
序でに栄養の有るものを摂り、体調に気を付けるようにと一言付け加えた。
私はオシメを無造作に買い物籠に入れるKさんの所作に愛妻ぶりを見た。

昼に早速焼おにぎりを試食して見たが予想通り美味しくなかった。
82歳にして初めて台所に立っているというKさんの戸惑いと質素な暮らしぶりが
おにぎりから伝わって来るようだった。
私はKさんの細君の一日も早い回復を心から願っている。


本日も平穏なり