フウラン マンポウ(漫歩)・風蘭と友達、旅と花

カメラ大好き人間の拘りの画像の発信集。

ツクバネ 総集編

2007年05月10日 | ◇ツクバネ
  ツクバネの総集編 

 ツクバネ(衝羽根) 
ビャクダン科 ツクバネ属
半寄生植物である。 寄生植物の中で、葉緑素をもち自ら光合成を行うが、宿主となる
親木からも栄養を吸収する生活形態とる。 自然界ではスギ・ヒノキ・モミ・ツガや他の
樹木の根に寄生する、とされている。 生育場所として。九州・四国・本州の東北以南
の極限られた場所の、尾根又は崖のような比較的瘠せた樹林内に生育する落葉低木で、
樹高は1~2mとなる。 葉は対生し、葉長は長さ3~7cmの長卵形で、葉先は尾状に
長く尖る。雌雄異株にて 花期は5~6月で、雌花は枝先に1個、雄花は数個密集する、
ともに緑色で小さいので目立たない。果実は秋に肥大する、直径約6~9cm長さ
約8~11cm前後の楕円形をしていて、先に長さ3~6cmほどの苞が4枚残り付い
ている。
果実を輪切りにすると真っ白な実が詰まっており外殻は無いが綺麗な8角形
をしている。 これが羽根突きの衝羽根に似ている。
 そうである。
上段画像は、百に一個くらいしか見当たらない最も丸型に近い果実、直ぐ下画像は
楕円形にて平均的な果実の形状。










私が調査した範囲ではまだ知られてないことも多く、謎が一杯ある植物だ。
樹高だが、温暖な地方で環境が合えば3~4mと大きく育つ。


寄生の形態。
一般的なヤドリギは木の幹や枝に寄生するがツクバネは根に寄生する。親木の根に引っ
付いて組織に入り込み組織と一体化結合する。寄生する相手の根を見つけても根は常に
伸長を続けているし、更には根が古くなるとバリヤー層を生成し表皮が剥がれ易くなっ
てくる、引っ付いても直ぐ表層が剥がれ通常ではスタコラと逃げられる。寄生結合の
方法はまだ解明されていないが。想定として茶色くなるバリヤー層の発達していない白い
根を探し当てたら麻酔ガス又は麻酔性の分泌液を放出し組織に侵入する間相手の根を
動けなくするのではと推測されている。ツクバネは根の先に丸いコブ状のものを出し寄生
する
相手の根を見つける、根が見つかると吸盤状に変化させより広い範囲で接触出来る
ようになっている。ここから分かることは、ツクバネは、落ち葉等の堆積土壌化した柔ら
かな土でないと根が自由に活動出来ないことが分かる。
但し、土壌酸性度だが、こうなると弱酸性が好きな様だが、これは若い間のみにて成木
になるとアルカリに近い中性が好みのようである。 ちなみに、鉢植えにしていると酸性
障害が発生する場合がある、石灰粒剤を与えて中和してやると8ヶ月くらいで正常な葉
が出現することでも分かる。

話はややそれるが。
まだ全く不明な事がある、それは宿主以外のお友達の存在だ、共栄植物と言う。自然界
の珍しいと言われる植物は単体では殆ど生育できないので相性の良い他の別種のお友達
が必要だ更に、同じ種類が沢山あるとお互いに影響し合って生育が促進されると云うの
は常識だが、このツクバネの共栄植物達が何なのか全く分からない。
その地域の気候、土質、生息する虫などの種類によっても、植物の相性の善し悪しが変
わってくるのでトコトン複雑だが。これらが分かればツクバネの生育地を見つけるのが
かなり容易になるはずだ。
例えば、種からの増殖サイクルだが、ツクバネの種は外殻を持たない無防備の種なので、
そのまま土壌表面に落下しても、直ぐに虫に食べられるか又は腐敗菌にやられてしまう
はずであるが、自生地の現実は種子や苗が保護され立派に生育している。つまり相性が良く
お互いに影響しあい相乗効果の殺菌ガスや虫を寄せ付けない分泌物を生成(合成)する
お友達郡が周囲に存在するはずでなのである。根から相手の根を枯らそうと分泌物を出
すイジワルな品種が繁殖していてもいけない。 自然界では殺菌剤や殺虫剤又は
肥料・水等を遣ってくれるオジサン・オネエサンは不要なのだ。
これらが分かれば、珍しいからと容易に山で取って持ち帰っても栽培は困難であること、
更に思いつくまま、栽培増殖品を山に植えたり、種を播いたりしても無駄な事が分かる。
珍しい植物は、特殊なピンポイントの環境を最大限活用してしか生育出来ないので地域
や場所も限られ、数も増えることが容易でなく、従って 珍しい、となるのである。

痩せた土地が好きな訳ではなく、鉢植えにて肥培管理をすると葉長10cmと大きく育つ。




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