フウラン マンポウ(漫歩)・風蘭と友達、旅と花

カメラ大好き人間の拘りの画像の発信集。

フウランの植え替え(4)

2006年03月01日 |  ☆フウランの植え替え
 栽培の反省アレコレ-②/終 

これは「大和錦」です。

この場合は、葉幅良し、葉厚良し、株の締まり具合もホドホドで良し。
ほぼ満足のいく理想のタイプに仕上がったので100点をあげたい。

今後の課題は、同じ場所で 同じ植え方で、全く同じ
管理をしているはずなのに差がでることである。

異なる事で感じることは前回記載の(栽培の反省アレコレ-①)の分は仔供が
多く出過ぎている感がある。

良く出来た株はこれと後数鉢だけである。

これからは嬉しくない若葉マーク を返上すべく頑張る。

入手元より品名間違いの指摘あり「大和錦」に訂正。

フウランの植え替え(3)

2006年02月28日 |  ☆フウランの植え替え
 栽培の反省アレコレー①。


前回記述した植え替え方法は、独自のもので検討途上のマンポウ流である。
記述にほんの一部でも共感頂けるなら良いとこ取りをしての自分流にアレンジ
してもらえれば嬉しい。

植え替え方法は前回記述したが、その結果がどうなるのかが抜けていた。

植え替え時は自分の栽培方法が良かたか又は悪かったかを把握出来る機会
でもある。

ちなみに 栽培方法に関し、偽ベテランが多く出て初心者の方を惑わせている、
これの見分け方。
栽培の結果が出るのは4年又は6年以上は充分かかる。悪く成るのは早く1年も
すれば解る場合もあるが、良くするには年月がかかるのだ。

購入したばかりの株で、前の管理者が充分元気に育てていたものはソコソコの管理
で2・3年は型を崩さず維持することが出来る。
これを自分の管理が良かったと錯覚していることが多々あり、この錯覚が
偽ベテランを多数生むのだ。


更に付け加えるなら、3年又は4年目くらいから本性が出てきてビックリし、
偽ベテランとも見抜けず誰かさんの真似をしてみる、これの繰り返しで本質が
何時までたっても解らないまま10年・20年と年月だけは着実に過ぎ鉢数も
それなりに増えていくパターンだ。
従って、栽培歴が長いとか鉢数が500鉢を越した(50鉢から100鉢を越える頃から
本質が見えてくる)とかが偽者か本物かの判断基準ではない。

本物のベテランの方は私のようにペラペラと語らない、語ったとしても本質は
教えてくれないし又、超高級品である気難しく育成困難な品種を沢山育てていて、
遥かに研究熱心だ。


本題
他人に辛く自分には甘いというマンポウ流の評価でも40点 いうところ。 
誰かににさっそく嬉しくない初心者マークを付けられた。

根の数は多くて、元気な根が葉数より2・3本多いいのが理想であるので
合格だが残念な事に根が細く致命的欠陥(野生種と変わらない→葉幅細く
葉丈長くなる)なのでマイナス40点。
親株の中間の葉が1枚欠落しているのでマイナス20点。

合計でマイナス60点、こんなところ。


根が細いのは水が辛かったか寒さに当て過ぎ又は日の取り過ぎが考えられる。
葉の欠落は不明。これがなければ60点は取れたのに残念。

次回の「栽培の反省アレコレ②」では名誉挽回作を載せていくので
これも見てほしい。






フウランの植え替え(2)

2006年02月27日 |  ☆フウランの植え替え
 
フウランの植え替え(2) 

今回は大好きな「富嶽」を植え替える。
暖かさを感じ根は動き出しているが水はもう少し辛抱し中苔は濡らさないように注意する。
この方が後の管理が楽だ。



やや長め(20センチ前後)の国産水苔を入手しスプレーで軽く湿らせておく。
根と中苔及び化粧用上苔との馴染ませ用と、根をしっかり押える化粧用に使用。
本来は中苔と同じ保水性の圧縮物を使用すると良いが、国産の方が作業が早い
のでこれを使用している。



中苔(前回紹介の植え替え1を参照)の乾燥させた物を使用。

自然界では木肌であったり岩に相当するものでフウランの木を安定保持
出来る堅さがほしい。堅いと締まった株になる。
軟らか過ぎてフワフワだと根が安定しないので育たない。
これが軟らか目だと特定の根だけ元気が良過ぎフウランの葉が伸び過ぎ
又間延びしてしまう。(若木や弱った株はこの植え方で回復を図ると良い)



馴染ませ用の苔を十文字の要領で10数本乗せていく。
これは、中苔は保水率の良い圧縮苔であり根を押えている国産水苔とは保水性が
異なる事で根の嫌気性が出て、中苔には根が密着しない場合があるのでこれで
カバーするのである。



古い水苔を取り除き水洗いした株(水道水は殺菌作用があるので必ず実施)



フウランをまたがらせ載せる。
続いて下になっている一部の馴染ませ用苔を根の間より引っ張り出し根と根の
間や下に位置させ根に苔が左右・後方から接触させるイメージがよい。




上苔を、根を押える目的でタスキ架けの要領で強く巻く。



今度は抜き取り空洞にピンポン玉程度の絞った水苔をシッカリ奥まで押し込む。
加湿対応が無い場合は根元が乾き過ぎ葉が細るのでその対策である。



鉢に上水苔をシッカリ張りながらおさめる。
鉢は小さ目が良い、根が鉢壁に到達し逃げ道に迷い枝根を出して這い回る頃
フウランが太る、この頃一回り大きな鉢に根を軽くほぐして水苔を補充し
入れ代えてやると効果的だ、盆栽経験者なら誰でも?知っている、鉢緩め
という技術だ。
植え替えすればするほど太ると言うのは大ウソ。たまたまこの時期に株分け
等が発生し植え替えが重なったため本質が分からないまま太ると信じている
だけだ、

植え替えは人間で言うなら大手術と同じだ、度々遣っていいはずが無い。




中苔と根の間に隙間が出来ている。



ここにピンセットで水苔を詰め根に出きる限り水苔を接触させてやる。



その上から上苔を強く引っ張り巻いて終了である。
いくら強く根を押さえようとしても水苔なので強すぎると切れてしまい
強く巻き過ぎになることは無い。(糸類を使用する時は強すぎに注意)

フウランの根元1センチほどは水苔は巻かない方が根腐れが少ない。

最後にマグアンプKの大粒を3個程度鉢隅に押し込んでおく。
少々の肥料は地合いに艶がまし且つ斑のコントラストが鮮明になる。

これは秋が過ぎ冬が近づくと取り除くと良い、何時までも肥料が効いて
いると日照との関係で間延びの原因になるからだ。


フウランの植え替え(1)

2006年01月30日 |  ☆フウランの植え替え

 洋ラン展で購入したフウランを植え替える。

厳冬期の休眠中の株の植え替えは、鉢の水苔内に水分を残さないように植えないと植え替えで
傷付いた根の位置に低温カビが発生し根が腐ってしまうのでその事を注意するとよいようだ。
又春先の植え替えにおいても戻り寒波等で動き出した根が萎縮してしまい回復が遅れる品種も
あるので、水はお彼岸前頃から徐々に増やしてやるのがよさそうなのでこの時点では中苔は
ベタベタ濡らさない。(根が萎縮すると大切な葉芽や花芽が飛んでしまうことがある、
この被害は防がねばならない)

基本的には空洞植えにて、中苔を1日から2日間乾燥させてから使っている。

乾燥中苔(芯苔・台苔とも言う)の作り方は{ニュージーランド産圧縮水苔のAAA
(以前のスりーは今のフォーに相当)又はAAAA使用、弾力性に優れているので、
乾湿時良く呼吸してくれる。}
①前もって水で戻しておいた乾燥水苔をビニールの上に中苔分の分量だけ軽く絞ってリング状
乗せる
②次に空洞つくりの棒(直径32・36・40mmを使い別けている今回は36mm使用)をそ
こに頭から突っ込み下に敷いた
ビニールを掴み水苔ごと持ち上げ、棒の回転台に載せる

③ビニールの上から両手で苔の水を絞り垂らすようにシゴキぎみに押えていき、型を整える
この時ビニールを一部剥しては形を整えビニールを戻して又押さえ込むこの作業を繰り返すと良い。
④水がそこそこ切れたら空洞棒から抜き取り1から2日以上乾燥させる
抜き取る際、苔がボロボロと落ちたり型が崩れたりするがこの時は何度でもうまく出来るまで
やり直すとそれだけの成果はついてくるように思う。これは自然界でランが着生している状態
の木や岩に相当する 株を強固に支える場所なのでここが弱いと株が水遣りや風等でゆらゆら
ゆれて、ひ弱でしまりのない株に育ってしまう。

⑤乾燥後の植え替えは、スプレーで表面を軽く湿らせてから、フウランの株を乗せて植える。
⑥植え替えが終了したら、株の中心頂部の苔が薄く株元の乾燥が速すぎ(特に我が家の棚は
加湿対応なしのため)るので空洞の中奥水苔をシッカリ厚目に追加挿入完成である
この空洞は水やりの間隔とか季節の乾き具合の変化により更に水苔を詰めたり取り除いたり
調整できるので便利である。

フウランの植え方はその後に控えている管理の仕方に大きく関わってくる、棚による光の
取り方や風通し温湿度 他、肥料、水遣り間隔の違い 水のきれいさ等の違いにより皆夫々
植え方も異なることが多いのでどれが正しいとか間違っているとか言えない。自分に合った
植え方えを工夫するのもまた楽しみのうちである。