フウラン マンポウ(漫歩)・風蘭と友達、旅と花

カメラ大好き人間の拘りの画像の発信集。

フウランの若返り法

2006年08月29日 |  ☆風蘭栽培記
 若返り法を実施してみた。 「白牡丹」柄抜け。
我が家の2代目。当初は柄があったが今は青なので、大外れ組、ミジメの極致品。

久々のフウランである。
木が年老いたのか、枯れ上がった感じで、3~4センチ間に1本の根を出したのみで元気が無く又
仔も出さなくなったので、若返り施策を行った。
我が家で11年程居座っていて青の仔を2本出しただけ、アカンタレだが我が家の宝物だ。

通常は上根だけを残しそれ以下の根を軸ごとバッサリ切り落としてしまう作業だが
上根が無いので、

先に、下根1本のみを残し、数本有る根は全て削除した。
結果 →3年間たったら又下根のみ増えてきた、上根は全く出さない。ナント執念
深い木か。根性の曲がったイヤナ性格の木だ。

今度は、下根全てを切り取り「挿し木」状態にしようとも考えたが、やはり小心者そのような勇気は
なかった。

次は、水苔の圧迫刺激で根を出させようとした。それが今回の本画像である。

5月連休後に植え替えを行いそれと同時に、根が出てほしいところに水苔を巻き付
けた。
すると予測通り8月初には根が出てきた。(気が付かなかったが7月下旬には出て
いたかも知れない)

8月初の画像である。夏バテでほぼ活気が無くなっている中でこ
れだけが何故か元気だった。
目的の上根を出してきたので予定通り下根をバッサリ切り落とし植え替た。
軸はくびれた位置を見つけてそこから切って傷口処理を済ませた、やはり夏場
の傷はこわいから。

これで本当に仔供を出すだろうか。若返るのは間違いないが、90歳が50歳に若返ったとしても
最終目的である仔吹きが望めないと意味がない。


★若返り法★
歳老いて、後は芯止まりを待つだけの木を若返らせようと
試みた記録である
巻きつけ
巻きつけ巻きつけアップ施策前以前植え替え後

こんな思い入れのフウランもやっと諦めがつき、3代目を入れた。
フウラン暴落のおかげだ。
2代目より柄は数段が良くなっているのに値段は2分の1なので、嬉しい限りだ。

3代目は、最近良さそうな仔が出てきたので次回紹介する。
大当たりまでは行かないが、ソコソコの当たりである。

フウランの挿し木

2006年06月07日 |  ☆風蘭栽培記

 フウランの挿し木。

挿し木と言うのが良いか挿し芽と言うのが良いかわからないが。

鉢の隅に新鮮な水苔で2・3回シッカリくるんで押し込む。
この時挿し木となるものが水遣り等の外圧でも絶対動かないようにしっかり押し込
む。
丈夫に育てられた株からのものはほぼ誰でも容易に活着する。

基本的には、挿し木自体の生命力で根を出してくるので、前の状態が健全に育てら
れていたかが、重要となる。

弱ったものからは枯れる場合が多い。反対に見た目で弱っていなければほぼ確実
に活着する、が、成長スピードは遅く元気を出すまでに3・4年以上かかる。
元気が良ければ根出しも早く、1年で回復する。

挿し木床となる親鉢は、ラン菌がいそうで比較的水苔の新しいのが一見よさそうだ
が雑菌の進入防止を考えると親株も新鮮な植えたばかりの水苔が良いと推測して
いる。
実際テストしてみると差はでていない。


挿し木2年、もう移植できるサイズに成長している。


挿し木2年、これも同じで移植できる。


これは春挿し木したばかり。


これは昨秋挿し木したもの、面倒だから水苔でくるんで無いが充分活着している。

追加
挿し木の時期、真夏を除き5月~9月一杯がよさそう、より良いのは5月末~
7月中旬の成長期だ。これ以外はそれなりの対応がひつよう。
但し、一般的な強健種に限る。
1年も経てば小さな根が2・3本出て来るので移植させると良い。
根がはっきり確認できない場合でも1年経って根が出ないのは何かの障害が考え
られるので思い切って水苔をバラシ、新鮮な水苔で植え替える等の対応するのが
よい。

フウランの挿し木と云うのは一般の植物の増殖法とは異なり、捨てるには忍び無い
場合に採る救済法である、枯れてもともと生きれば嬉しい程度のものだ。
まして病人の救済処置まではとても及ばない。

挿し木の適期はあるが、この救済がいつの時期に発生(必要)するか不特定で
ある。しょせんダメモト感覚の遊び心やるものである。



フウラン大手術

2006年05月27日 |  ☆風蘭栽培記

  フウラン「綾三彩」の再生手術。

昨日入手した枯れかけの「綾三彩」。
この品種ホンチャンと言われているものは非情に弱い、且つ高価だ。
青軸富嶽からの覆輪種なら散り斑縞の仔を良く出すので丈夫で安価だ。


枯れかけに対し、どのように処置をすべきか迷った。

今植え替えると危険だ、動けない重病人に更なる大手術を加えるようなもので、助か
るものも助からない場合がある。
しかしながら悪い処があるならばそこを取り除く処置をしないと助かる可能性を見過
ごす。

調査の結果、処置必要と判断した。具合が悪いので植え替え処置をしたたばかり
だそうだがこのまま見守る方針は枯れるのをただ待つに等しい。

要は、マンポウ流の処置をやってみることとする。

今年の夏を乗り切れば秋には新葉が顔を出すだろう。
成功すればブログに載せる。失敗の場合は黙っていることにしている。


恐る恐る水苔をかき分け根の状態えをチェックした。

結果。
植え替えて1ヶ月しか経っていないのに根が更に腐って中は真っ黒だ。

これがベテランの方の処置の結果なら私が今後どのように処置してもまずもって
助からない。

しかしながら、素人の方の処置の結果なら本質が解らず植え替えているだろうから
助かる可能性は大きい。



黒く土のように風化したところを取り除いた状態。
5月末と云うのに根は全く動いた形跡なく表面にはカビが生えている。
この根の下の腐って茶色くダンゴになった根を除去する、タブン腐敗菌でいっぱいだ。
このまま維持栽培を続けると枯れるのを待つだけだった。




腐った根を除去。
根の表面に着いていたカビも除去。
この状態を見る限り元気になりそうだが、実際は表面皮膜が一皮剥ぎ取られて
いるので毛根の穴や表面はボロボロだ。これを私は大手術と云っている。



水洗い後の乾燥は約半日。徹底的に日陰で乾かす。


植え替えて終了だ。

これからは当分、日が強過ぎず且つ暗過ぎない所又は半日陰か更には70%遮光
に置いて乾かし気味に管理する。

昔の表現ではこうなる。

何のことだか良く解らない?。解ったような錯覚に陥るが良く解らないのだ。

ちなみに。
その点同じような古典園芸でありながら万年青の世界は実に化学的だ。
照度はどの辺の Lx が良いか。朝日と夕日における分光光度と万年青の活性
状態の違い。水苔の肥料成分と古くなった時のPHの変化。遮光の事。等、きりが
ないほど事細かく、基本を解析して記述されている。

本題だが。
私の場合照度で管理している。それがどうしたと云われれば何もないが、本人の
気がすむからやっている。
照度計は昔から仕事で使っていたので抵抗はない。
実生のボトル苗の育成管理にはこれが必需品だが高くて買えなくて実生の先生に
お古を戴いた。その頃より積極的に使っている。

精度の良いものは数万円する。何処で買ったか忘れたが4~6千円くらいで良さそう
な物があり2回ほど買って試したが、オモチャの範囲を出ない。
先生の計器と数値が大きく狂うのだ。

今は戴いた物も寿命なのか時々寝てしまい起きない。

仕方なしに以前買ったオモチャを引っ張り出し使っている。従って数値は超参考値で
ある。

今回の場合当面は、照度的に最大2000~4000Lx程が適当と思っている。
晴天の日の室内出窓の薄いレースのカーテン越し20センチ程の位置の光が
これに相当する。

精度が良くて安価な照度計の出現を待っている。

オモチャでも自分の棚の比較はできるので充分使える。
誰もがこうした科学的な方法で管理する時代がきてほしいものだ。


ご参考。
仕事の関係で色々なタイプの計器を使ったが上記の物が使いやすい。
お勧めだ。
お詫び、購入場所・値段等は古い出来事なので忘れました。
  確か殆どは出入りの専門業者の方が探してくれた。値段はオモチャの範囲を
出てないので数千円程度か?。



生きた化石

2006年05月22日 |  ☆風蘭栽培記

 フウラン「孔雀丸」です。

もう我が家に20年近く居座っている。
何故か、大きくもならず小さくもならず原型を留めている。


  正確には20年間で葉が3枚出た、しかし3枚落葉した。
当初お金が足りなくて、割安感の大きいヒネ木を買った、正常なら20mくらいだった
がこれは小さくてヒネ木なので13mで買えた。(実際はヒネ木とは教えてくれなかった)
当初ヒネ木がどういうものか知らなかった。羅紗がきつくなるとどうなるか知らなかった。
買えて嬉しかったが4.5年経って気が付いた、大きくならないのだ。
当時の我が苦しかった経済状況を考えるともったいなくて捨てられずにいる。