水苔の群生地である。
まだ荒らされた形跡はない。
この湿地はズート以前見つけた、整備してから早や25年程度経つ。
私が住み慣れた職場を追われ奈良に転勤になったのが28年前、サラリーマンの
非情さを知らされたことでよく覚えている。直ぐに友達が出来お互いの家にお邪魔
しているうちに、次の年には健康のため山歩きをすることと決めた。
正確にはこの頃よりフウランも始めた。朝日殿と高隈等6鉢ほど集めていたもの
だ。この関係でフウラン探しを口実に山歩きを始めた。
その頃、最初の1年目でこの湿原を見つけた、枯れ木の除去や特に杉の枝が体積
していてこれを引っこ抜いて捨てたり水苔を植えるのを止めてから25年程経つのだ。
この水苔は、をあちこちポイントに増殖してやることにより発見当初より面積比で
約数100倍程度に増え広く分布するようになった。
フウラン植え替え用の水苔が切れたので少しもらうつもりで3年ぶりに出かけたが、
こんなに綺麗な状態を維持していると、とても採る気になれない。
これを眺めるのも心休まるひと時だ。
フウランの植え替えが4分の1程度しか進んでなくこちらを優先したいが、1時間も続
けると足腰がシビレなんともならない状態になるのでまるで進まない。
軽い気晴らしが必要だ。
自生地は三重・奈良・京都・和歌山等あちこちで数箇所見つけた。
この山では3箇所見つけもう後の2箇所はハイキングコースの近くで、ガーデニング
ブームの頃、残念ながら乱獲に合い10年程で絶えた。
誰かが採りにに来ているのだ、何時確認に行っても新しい足跡が一杯ついてい
たものだ。
ここは少々遠い。ハイキングコースより離れ獣道や道の無い所を約30分程歩かな
いと着けない。
当時フウランを探しに山に入り道なき道を上ばかりみて歩いた、上ばかり見ている
と首が痛くなるので時々首の体操もした、その時偶然見つけた。遠くでかすかに
光る物を感じた。
そのままの状態では感じないのに首をユックリ左右上下に動かすと、気になる光線
が視野に入ってくる。
通常はよく調べると空き缶であったり又はビニールシートであったりするのでバカバ
カしくて無視するものだが、この時はなでか興味があり近づいたら水面だった、
木立の木と木のわずかな隙間から水面が反射していたのだ。
見つけた当時は水苔がパラパラと数10本程しか生えてなく、育たない所と思って
いたが、お土産に別の場所で収穫し持っていた水苔を全てここに植えて帰った。
ほんの思いつきだった、気まぐれだった。
1年経って行って見ると見事に根付いていてやや増えた気がした。
それからは真冬真夏以外毎月のように水苔を買ってそこに植えに行った、2年間程
続けた。買う水苔は当山の麓の山野草のお店の山採り生なので全て兄弟だろう。
確実に増えていくのでそれが楽しみだった。
本来の目的はフウランを探すことであり毎週のように出かけたのでそのついでだった。
3年程前より足腰が痛くなって山歩きが出来なくて休んでいたが急に水苔の自生地
が見たくなりお弁当を持って遊びにでかけたわけだ。
帰りにフウランの植え替え用の水苔が切れたので買って帰るつもりだったが、どこも
みな売り切れだった。
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