チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

白蘭  香港

2012年10月11日 | 香港

晴れ、23度、68%

 香港、気候区分からすると亜熱帯に属します。木の種類も、日本とはやや違います。同じ種類でも、気温の違いで巨大化している物があったり、花をつける時期が違っていたりします。

 白蘭、という木があります。名前から想像すると、草花のようですが、私が知っている白蘭は5,6メーター以上の大木ばかりです。 この写真の中央の木が白蘭です。

 6月も半ばになると、香港の気温はぐっと上がります。その時期から、ホッと暑さから解放される10月の今の時期まで、 この白蘭の木下に立つと、優しい香りが頭上から静かにおりてきます。香りのシャワーのようです。下からこうして見上げても、花らしき物は見えません。見出し写真が、白蘭の花です。緑の豊かな葉影に、ひっそりと花を付けます。

 白欄の木があるとは知らずに通った道でも、その香りで立ち止まり辺りを探します。見ていると周りの香港人、香りにも気付かず足早に過ぎていきます。何分にも、香港、慌ただしい街ですから、香りごときに構っていられないのかもしれません。

 白蘭の木を知らない香港人でも、 こうして売られている白蘭の花は知っています。芋の葉っぱの上にのせて売っているのは、果物屋の店先でした。

 白蘭の花を、朝早く開く前に、つぼみで採ると聞いたことがあります。3つで、$10。100円ほどです。蒸し暑い夏場、耳に一つ挟んでいる若い女性を見ることもあります。タクシーに乗ると、フロントガラスの横に一つ置いてあることもあります。なんて粋な事。

 もうずっと長い事、香港島のセントラルの一番人通りの多い交差点に、白蘭の花を、小さな小皿に入れて売歩くおじいさんがいます。おじいさんの家の庭には、白蘭の木があるのでしょうか。朝早く、高い木に上って、白い優しい莟を採る様子を想像します。

 白蘭の匂いを表現するのは難しいのですが、ジャスミンのように甘くはありません。香港人が、字で書いて表現するとき、「清香」と表します。お茶にも同じ表現が使われます。この言葉の響きと同じく、透き通った香りです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする