気 楽 荘

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中間リング29-35.5 OM 80mmF4 MACRO用

2012年10月22日 | 「 かめら 」
せっかく入手したのに使わないレンズ。
「あるなぁ」と思っている方は大勢おられるのではないでしょうか?
古いレンズだと、「デカイ、重い、性能が」というような理由が
あるものもあれば、勢いで買ってしまったけど・・・ということも。
「なんとか使わないともったいない」
ということでOM 80mmF4 MACROをなんとかしてみよう。
このレンズ、「等倍で最高の性能が得られる設計」ということで
一般レンズのような使用を考慮されていない。
ベローズ、オートエクステンションチューブ使用が前提で
しかも、この組み合わせだと無限遠はでない。
中間リングを組み合わせて使うしかないのだが、メーカーからは、
組み合わせる種類や長さなどのコメントはない。
とりあえず、25mmのリングを着け、手持ちで、ピントの合う
所を探ってみたところ、29mm前後で無限遠がでるようだ。
29mmになる、中間リングの組み合わせはなく・・・・
「ならば、作ろう」ということで・・・。
いつものごとく、使用するのはジャンクテレコン

121022_1

カメラ側のマウントを外し、旋盤にセット。
キズを最小限に収めるため、廃材の真鍮の円盤を
加工して回転センター押さえとした。

121022_2

アルミの突っ切り加工は食い込んでしまうことがあるので
少しずつ、さらに、最期はピラニアソーでカットした。

121022_3

フライスに回転テーブルをセット。
前回加工したままベースを外していないので、
問題ないはずだが、回転の中心がずれていないか
てこ式ダイヤルゲージでチェック。0.015のズレ・・・十分だな。

121022_4

次に、加工の中心を出す。
折れてしまったエンドミルに絶縁のマスキングテープを張り、
ドリルチャックにセット。

121022_5

電池にLEDをつけた接点をエンドミルと
中心の冶具に触れるようにしてLEDを点灯させる。
そこを0とし反対側でも同じようにして、その移動量の半分動かしたところを
新たに0にセットする。(X軸)
Y軸も同様に0をセット。その後、もう一度、X軸の確認をする。

121022_6

X軸をセットする部材の径の半分に1mm加えたところに移動させて、
φ2mmの穴(深さ3mm)をあける。
そこにステンレス2mmの平行ピンを押し込む。
それを120度ごとに3箇所。

121022_7

加工するパーツをセット。

121022_8

旋盤で使用した廃材の真鍮でパーツを3mm皿ネジで固定。
(この廃材には中心から9mmの所、90度ごとに3mmの穴が4箇所あいており、
ベースにも、中心から9mmのところに3mmのタップが切ってある)

121022_9

6mmのフラットエンドミルで側面0.2mm。底面0.1mm残しのところまで粗加工の後、
4mmのフラットエンドミルで側面のみ0.05mmずつ加工、
最期の加工時に底面0.1mmも同時に加工する。

121022_10

もうひとつのパーツを旋盤加工する時に、このパーツで嵌め合いを
見ながら加工を行う。
加工が終わった部品。

121022_11

合わせてみた。

121022_12

最期の2mmのところから、動きがしぶい。
旋盤にパーツをセットして、低速でペーパーがけをして様子をみる。
そろそろと何度か行って、きっちり嵌った。(危険な方法です真似しないよう)

121022_13

仮組みをして長さを測ると29.2mm。その状態でピントをチェックしたところ、
まだ、長いようなので、バラして0.1mmけずって、チェック。
さらに削ってチェック。
やはり、29mmで無限遠がでたようだ。

121022_14

回転テーブルを立て、カメラ側パーツに逆E字に溝を
φ2mmのエンドミルで掘る。(深さ1mm)120度ごと3箇所。

121022_15

レンズ側パーツの内側に1.2mmの精密ネジ(頭を径2mmにしてある)
をつけて、この溝をレール代わりにする。

121022_20

外れ防止とテンションを持たせるため内側に
2つのパーツをはめた後に引きバネを3箇所つけた。

121022_16

長さ29mmの時
121022_17
長さ32.5mmの時
121022_18
長さ35.5mmの時
121022_19

あっ、しまった。ロック機構をつけるのを忘れた。
とりあえず、試写してから考えるか。
試写は次回に。
コメント
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