隣り合う3つ王国の話。
ある国の王妃は子供が欲しくて仕方ないのだが
一向に授かる気配がない。
ある日、黒マントに身を包んだ怪しげな男が
王と王妃に告げた。
水底の怪物を殺し、その心臓を生娘一人に
調理させ、それを王妃様が喰らえばたちまちにして
ご懐妊されるでしょうと。
早速、谷川の底に棲む怪物を退治した王ではあったが、
自らも深手を負い息を引き取る。
すぐに城の下働きの娘に心臓を調理させるが
その娘も調理の際に出た煙を吸って懐妊。
もちろんそれを食した王妃も。
16年後、王子は成長し、下働きの女の子共も同様。
二人はそっくりな容姿とその性格から
まるで双子のように仲良く生活していたが、
王妃はそれが気に食わない。
ついには下働きの女の子共を殺そうと企てたが
すんでのところで殺されるのを免れた子供は
身の危険を感じ、王子に黙って城を出ようとするが
異変を感じた王子に引き止められる。
下働きの女の子共は大きな木の根元に短剣を突き立て、
傷から湧き出る水が澄んでいるときは
自分は大丈夫。濁りが生じたときは自分の危機、
もし、枯れるようなことがあれば・・・と王子を納得させた。
それから、王子はその湧き出る水を見ては
友の身を案じていたが、ある日その水が・・・。
隣の国には淫蕩な王が一人。
城の娘達に片端から手を出し、
堕落した生活を送っていた。
夜通しの乱交の宴の後、朝、
王が城へと帰ってくると、
どこからか美しい乙女の歌声が聞こえる。
その声の主を捜し歩いた王はとうとう、
城の上部から染物小屋の前でたたずむ女の物だと・・。
早速、口説きの文句を垂れるが、娘は恥ずかしそうに
すばやく小屋に隠れてしまった。
小屋を訪れた王は、硬く閉ざされた扉の外から
娘に言い寄るが娘は一向に良い返事をくれない。
「私は王だから、命令することも出来るのだぞ」と
半ば脅しすようにかきくどく。
とうとう、娘は「1週間お待ちください。その時が
きたら私の指をお見せいたします」と・・・。
「じらす気か、それも面白い」と引き下がる王。
小屋の中には乙女の声を持った老婆がいた。
そしてその妹。
一週間が過ぎ、再び訪れた王は娘に指をみせるようせまる。
老婆は自分より少しは若く、こぎれいな指をした
妹の指を見せた。その指に頬ずりし
しゃぶりつきながら「これだけでは我慢が出来ぬ」と・・。
身の危険を感じた老婆は
「灯りのないようしてください、裸を見せるなど
恥ずかしくて出来ませぬゆえ」と・・・・。
そして、灯りの消された部屋で一夜を過ごした王が
好奇心に勝てず手燭をかざしてその顔を見た。
そこにはしわくちゃの老婆が・・・。
すぐに衛兵を呼び、老婆を
夜具ごと城外の森に突き落とした。
だが、老婆は夜具が木に引っかかり、
墜落死を免れた。
引っかかった木から降りることの出来ない老婆の前に
得体の知れない女が現れ老婆を下に落ろすと、
打ちひしがれ泣き崩れる老婆の頭を優しくかき抱いて
「時が解決してくれるよ」と・・。
夜が明け、目を覚ました老婆は
自分の姿が若い娘へと変わっていることに驚く。
そこへ、昨夜の気晴らしに狩りに繰り出した王があらわれる。
美しく変身した娘を昨夜の老婆と気づかず例のごとく・・・。
しばらくして、染物小屋に残された妹の下に
王の婚礼に出席するよう王妃が手配したドレスが届く。
せいっぱい着飾って出かけた妹の前に現れたのは
若く美しい王妃となった姉だった。
婚礼が終わり、染物小屋に帰るよう言われた
妹だが、王妃の妹なのだから
あんな小屋に帰るのはいやだとダダをこね始める。
手を余し、「どうしてそんな風になれたのか」と
しつこく尋ねる妹に姉は「皮をはいだの」と
いい加減にあしらい城の外へと追い出した。
夜が明け、決心した妹は・・・。
もう一つの国では早くに王妃を亡くした王が
年頃に成長した娘と退屈な生活を送っていた。
ある日、自分の手についていた不思議なノミを
飼うことに楽しみを見出した王は
最初は自分の血を与え、
やがて、子犬ほどの大きさになったノミには
生肉の血を与えた。
そして小牛ほどに成長したノミだったが
寿命なのか王の侍医が手当てをする間もなく
死んでしまう。
ひとしきり落胆した王だったが、
退屈しのぎと、娘の「早く婚約者を見つけてください」という
望みをあきらめさせる方法を思いつく。
ノミの皮をはぎその正体を言い当てた者に
娘を与えると・・。
当てることなどできるわけがないと高をくくっていた王。
その目論見どおり、いい当てる者など現れない。
そんな時、衛兵に制止されながら
異形の大男が現れた。
「誰にでも機会を与える」と宣言した手前、
その者にも機会をあたえると・・。
男は皮の匂いを嗅ぎ、
「ノミだ」と言い当ててしまった。
悲観し、塔から身を投げようとする娘。
王の威厳で押しとどめ、娘を異形の大男に
与えてしまう。
森の先の岩場に連れてこられた娘は
男の精一杯の歓待にも打ち解けることなく、
泣き暮らしていたが、
ある日、逃げ出すチャンスが訪れた・・・。
宣伝とかもほとんどなく、
それほどたいした映画ではないだろうと思っていたら
なんと、ど真ん中。
久々にツボな映画を観れて大満足。
個人的にはインマがあまりにも不憫な気がして
「このままで終わりかい。せつないなぁ」と思っていたのだが・・・。
ある国の王妃は子供が欲しくて仕方ないのだが
一向に授かる気配がない。
ある日、黒マントに身を包んだ怪しげな男が
王と王妃に告げた。
水底の怪物を殺し、その心臓を生娘一人に
調理させ、それを王妃様が喰らえばたちまちにして
ご懐妊されるでしょうと。
早速、谷川の底に棲む怪物を退治した王ではあったが、
自らも深手を負い息を引き取る。
すぐに城の下働きの娘に心臓を調理させるが
その娘も調理の際に出た煙を吸って懐妊。
もちろんそれを食した王妃も。
16年後、王子は成長し、下働きの女の子共も同様。
二人はそっくりな容姿とその性格から
まるで双子のように仲良く生活していたが、
王妃はそれが気に食わない。
ついには下働きの女の子共を殺そうと企てたが
すんでのところで殺されるのを免れた子供は
身の危険を感じ、王子に黙って城を出ようとするが
異変を感じた王子に引き止められる。
下働きの女の子共は大きな木の根元に短剣を突き立て、
傷から湧き出る水が澄んでいるときは
自分は大丈夫。濁りが生じたときは自分の危機、
もし、枯れるようなことがあれば・・・と王子を納得させた。
それから、王子はその湧き出る水を見ては
友の身を案じていたが、ある日その水が・・・。
隣の国には淫蕩な王が一人。
城の娘達に片端から手を出し、
堕落した生活を送っていた。
夜通しの乱交の宴の後、朝、
王が城へと帰ってくると、
どこからか美しい乙女の歌声が聞こえる。
その声の主を捜し歩いた王はとうとう、
城の上部から染物小屋の前でたたずむ女の物だと・・。
早速、口説きの文句を垂れるが、娘は恥ずかしそうに
すばやく小屋に隠れてしまった。
小屋を訪れた王は、硬く閉ざされた扉の外から
娘に言い寄るが娘は一向に良い返事をくれない。
「私は王だから、命令することも出来るのだぞ」と
半ば脅しすようにかきくどく。
とうとう、娘は「1週間お待ちください。その時が
きたら私の指をお見せいたします」と・・・。
「じらす気か、それも面白い」と引き下がる王。
小屋の中には乙女の声を持った老婆がいた。
そしてその妹。
一週間が過ぎ、再び訪れた王は娘に指をみせるようせまる。
老婆は自分より少しは若く、こぎれいな指をした
妹の指を見せた。その指に頬ずりし
しゃぶりつきながら「これだけでは我慢が出来ぬ」と・・。
身の危険を感じた老婆は
「灯りのないようしてください、裸を見せるなど
恥ずかしくて出来ませぬゆえ」と・・・・。
そして、灯りの消された部屋で一夜を過ごした王が
好奇心に勝てず手燭をかざしてその顔を見た。
そこにはしわくちゃの老婆が・・・。
すぐに衛兵を呼び、老婆を
夜具ごと城外の森に突き落とした。
だが、老婆は夜具が木に引っかかり、
墜落死を免れた。
引っかかった木から降りることの出来ない老婆の前に
得体の知れない女が現れ老婆を下に落ろすと、
打ちひしがれ泣き崩れる老婆の頭を優しくかき抱いて
「時が解決してくれるよ」と・・。
夜が明け、目を覚ました老婆は
自分の姿が若い娘へと変わっていることに驚く。
そこへ、昨夜の気晴らしに狩りに繰り出した王があらわれる。
美しく変身した娘を昨夜の老婆と気づかず例のごとく・・・。
しばらくして、染物小屋に残された妹の下に
王の婚礼に出席するよう王妃が手配したドレスが届く。
せいっぱい着飾って出かけた妹の前に現れたのは
若く美しい王妃となった姉だった。
婚礼が終わり、染物小屋に帰るよう言われた
妹だが、王妃の妹なのだから
あんな小屋に帰るのはいやだとダダをこね始める。
手を余し、「どうしてそんな風になれたのか」と
しつこく尋ねる妹に姉は「皮をはいだの」と
いい加減にあしらい城の外へと追い出した。
夜が明け、決心した妹は・・・。
もう一つの国では早くに王妃を亡くした王が
年頃に成長した娘と退屈な生活を送っていた。
ある日、自分の手についていた不思議なノミを
飼うことに楽しみを見出した王は
最初は自分の血を与え、
やがて、子犬ほどの大きさになったノミには
生肉の血を与えた。
そして小牛ほどに成長したノミだったが
寿命なのか王の侍医が手当てをする間もなく
死んでしまう。
ひとしきり落胆した王だったが、
退屈しのぎと、娘の「早く婚約者を見つけてください」という
望みをあきらめさせる方法を思いつく。
ノミの皮をはぎその正体を言い当てた者に
娘を与えると・・。
当てることなどできるわけがないと高をくくっていた王。
その目論見どおり、いい当てる者など現れない。
そんな時、衛兵に制止されながら
異形の大男が現れた。
「誰にでも機会を与える」と宣言した手前、
その者にも機会をあたえると・・。
男は皮の匂いを嗅ぎ、
「ノミだ」と言い当ててしまった。
悲観し、塔から身を投げようとする娘。
王の威厳で押しとどめ、娘を異形の大男に
与えてしまう。
森の先の岩場に連れてこられた娘は
男の精一杯の歓待にも打ち解けることなく、
泣き暮らしていたが、
ある日、逃げ出すチャンスが訪れた・・・。
宣伝とかもほとんどなく、
それほどたいした映画ではないだろうと思っていたら
なんと、ど真ん中。
久々にツボな映画を観れて大満足。
個人的にはインマがあまりにも不憫な気がして
「このままで終わりかい。せつないなぁ」と思っていたのだが・・・。