気 楽 荘

趣味の事やら、日々の事、
思いつくままお気楽に。

ルーム

2016年05月18日 | 「 えいが 」
観始めてすぐに思ったのは
「なぜ逃げ出せないのだろう?」ということだったが、
逃げ出そうとして、酷く殴られたこと、
ねじ上げられた手首に後遺症があることが語られる。
子供を合わせることをひどく恐れる様子から
逃げ出そうとした後もなにかにつけ
暴力を振るわれていたろうことは想像できる。
しかも、誘拐されたのは17歳の時、
子供の年齢からその後に妊娠が分かったとしたら
なおさら逃げようとは出来なかっただろう。
それからは、生まれてきた最愛のジャックだけが
彼女が閉じ込められた部屋での希望になったのだろう。
そして、その希望が成長し
その時期が来たと悟った彼女は
脱出の希望を託す。
聡明なジャックとほんの少しの幸運によって
救出された彼女だったが、
両親の元に帰り以前の生活に
戻れると思っていたはずが、
世間は彼女をそっとしておいてはくれず、
最愛の両親は離婚しており、
自分の身に起こったことが原因だったろう事は
容易にわかる。
失った時間は元に戻らず、
彼女の心の中に「なぜ私が?なぜ私だけが?」という
やりきれない思いが大きくなっていく。
そして、インタビュアーの
「なぜ、子供を病院の前においてくる事などを
懇願しなかったの」という質問に彼女の精神は・・。
そんな彼女を立ち直らせたのもジャックという
希望だった。
まるで、パンドラの箱に最後に残っていたのが・・・。
(これは、自分のこじつけだが)

さて、ラストでジャックが「部屋に帰ろう」という。
犯行現場では、ほとんどの家具が
証拠として持ち出されており、
あの忌まわしい電子ロックつきの扉も
蝶番1つで斜めにぶら下がっている。
扉の閉まらない部屋はもう「部屋じゃない」と
納得したジャックはママの愛を一心に受けた
大切な日々を過ごした思い出の部屋(過去)に
別れを告げるシーンがこの先の二人の
新しい人生(立ち向かえる)を約束しているようで
なかなかいいと思った。

ジャックを演じたジェイコブ君が最後まで
女の子にしか見えなかったんだが、
自分だけだろうか?
順当に成長してカッコイイ役者さんになってくれるといいねぇ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする