気 楽 荘

趣味の事やら、日々の事、
思いつくままお気楽に。

マネー・ショート 華麗なる大逆転

2016年03月16日 | 「 えいが 」
観る前は「やったぜ、ガッハッハ」というような
内容なのかなぁと思っていたが、
そんなことはなかった。

低所得者層の住宅ローンの返済が出来なくなる事例が
増え始めた頃、異色の金融トレーダー、マイケルは
近い内にサブプライム・ローンが破綻することに気がつく。

自分の予測を信じ、マイケルが打った手は
CDSの購入という手段。これは破綻すれば
保証金を受けることが出来るが、破綻しない間は
保険料を払い続けるというもの。
目論見書を真剣に検討するそぶりをみせつつ、
マイケルが帰ったとたんいいカモだと大笑いする銀行。

そんな銀行の中にも、この予測をありうることと
考えるジャレットがいた。
立場上、自らCDS購入が出来ない彼は
ヘッジファンドを率いるマークにこの情報を流す。
返済不可能と思える人たちにまで住宅ローンを組ませる
節操のない銀行に憤りを覚えていたマークは
すぐにその情報が確かかどうか調べ始めた。

すると、ある新興住宅街で、
ローンの督促状のあふれた家や
すでに夜逃げした空家などがあふれていることが分かる。
さらに、その地の不動産屋が、いずれ返済が不可能になる。
初めから無理という人にまで審査の盲点をついて
ローンを組ませて住宅を売りつけていることを聞くに及んで
無節操なシステムに胡坐をかく銀行に鉄槌を加えるべく
ジャレットを通じてCDSの購入を決める。

他にも、たまたま、この情報に触れ、
この機を逃すまいと画策するチャーリーとジェイミーの二人。
名うての元銀行家のベンを巻き込んで
なんとか大もうけをしようとするが、
「それがどういう結果を意味するか考えたか」と
さとされてうなだれる。

金儲けのためにモラルも何も捨て去った
金融界、そこにべったりの格付け会社。
カネと力を持った人間の際限のない欲が
インチキを真っ当だと言わせる。
誰もがこんなチャンスはないと飛びつく。
その中身やリスクなどの不都合なことには
目をつぶって・・・。
勝手な憶測だが、これは、世界に
あぶく銭があふれてしまったからではないだろうか?
そんな風に考える自分はオカシイのか?

最初に書いたガッハッハと笑うことを潔しとしない
人たちの話でよかったと思った映画でした。
コメント
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