年下研究

『けいおん!!』トンデモコジツケ連鎖中!涼宮ハルヒの憂鬱の謎解きコジツケの履歴保管庫。

『涼宮ハルヒの分裂』強引解釈…ロジャー・ゼラズニイ『光の王』コジツケで

2009-03-25 02:26:19 | 涼宮ハルヒ
『7月26日』が『鶴屋南北』が『四谷怪談』を初演した日だという事は、『雪山症候群』の長門のうわごと『よん』から、『四世鶴屋南北』『四谷』と『4』繋がりでコジツケして、『鶴屋』繋がりで、『涼宮ハルヒの分裂』『驚愕』の裏に鶴屋さんが絡んでる?というコジツケ連鎖した折に判明してはいたのですが、
青木さんに見せて頂いたチェ・ゲバラの伝記映画に『7月26日運動』が出てきたので、『ハルヒが特撮映画を撮ってる』という『分裂』冒頭に『映画』ネタでコジツケ連鎖させてみました。
『幽霊の日』と『革命運動組織』『革命の記念日』に連鎖したことで『佐々木さん=蘇った死者』説と『佐々木さん=革命家』説が結合。
『シュレディンガーの猫』で、改めて『佐々木=猫』コジツケを補強。
以前、『悪い習慣』の公文さんに、佐々木さんには『ハルヒ=神』に対抗する『英雄』になっていただきたいものだと話したことがあるのですが、ようやくそういう展開になってきました。原作とは無関係なんですけど。
『蘇った死者が革命』という話をしたところ、馬場さんが、そういうモチーフだと、ロジャー・ゼラズニイの書いた小説に『光の王』という傑作がある、と情報提供、貸して頂きました。
『仏陀』の『転生』をSF考証して『革命』ネタとして描いた話です。よく、『どんな宗教も受け入れる日本人の良さを世界に発信すればよい』、という主張を目にしますが、『光の王』を読む限り、一神教の方が、日本人になじみの多神教的お話も劇的で面白くしてくれるんじゃないですかね。
面白いハルヒ同人紹介
追伸『メガビズ』:すきまさんと草人さんの合同誌。「東方」か「ハルヒ」かの二択で、たまたまハルヒ本になったようですが、神の見えざる手に感謝です。ハルヒジャンルに面白い本が一冊加わりました。
すきまさん、キョンコネタ。ハルヒがクールビズを強要する理由は金が必要だから、という複雑な設定。
唐突な「すけべ」に笑いました。
ハルヒの行動理由が判明して、一転して良い話に。中盤のバトルが嘘の様です。やはり、「心の動き」を描くと「ドラマ」に背骨が入りますね。
キャラ造形が可愛らしい。特にハルヒのすねた顔とか、流血したキョンコの表情とか、長門の省略された無表情とか。
草人さん、「ハルヒ眼鏡っ娘」ネタ。いきなり「ぶっかけたい!?」が凄い。長門が眼鏡を再構成してるのが可愛らしい。すねちゃってます。
寝てるハルヒに練乳を願射する超展開が爆笑。
起きたハルヒが白濁液に大喜びで「色々汚されちゃったから帰るわね」と展開するのも爆笑。
ここ、2頁またぎで、「引き」→「めくって見せ場」という構成なんですが、絶妙ですね。
達者な画力で、コマの中の収まりも良いので、スッキリして読みやすいです。キャラが可愛らしい上に、質感の表現が上手いので、白濁液まみれハルヒが上手く描けてます。これあってのこのネタですね。
ハルヒ→鶴屋・みくるに誤解が増殖する展開も笑えます。こういうのは引っ張らないと。
古泉ネタでオチが予想外。
こういう逸材が東方に流れてるという事実が、大事なのは角川の宣伝ではないと言うことを雄弁に物語っていると思いますね。
元々、2006年の角川には、ハルヒよりも売り出したいアニメは有ったようですから。力入れてないのが売れちゃって大失敗、今更イベントだのゲームだの手遅れで必死になってると言うところでしょう。
ナカノニク『DAYTRADER』:深爪貴族さんの消失長門ネタ。バグ再発ネタで1冊。転がし方によっては残酷になるネタを希望のあるオチに誘導していて、作者は優しい方だと思いました。
『消失』で眼鏡長門がやらなかったあれこれを可愛らしく描いていて、同人の存在意義を見せ付けてます。ちらちら気にしつつ読書、が特に良い!
終盤に「シンデレラネタ」と解からせる展開が上手い。1頁目で種明かししてあるのに、「長門公園」の時計のコマを見るまで気付きませんでした。やられました。
古泉の機転で救われると言う展開も良いですね。原作でもこういう立ち位置ですし、『雪山症候群』での古泉発言を思い出させる気配りが嬉しいですね。
古泉のフォローでキョンが長門をフォローできる状況になって、「悲惨」が回避されています。せつないですが、心が破れないなら飲み込める悲しさです。飲み込めるうちは、「痛み」も「感動」だと思います。
私は、『消失』の長門バグは黒幕が仕組んだもの、というちょっと意地悪な考えすぎをしているので、こういう善良な2次創作にはホッとさせられますね。
炊き込み堂『BREAKFAST』:デレごはんさん、はぐれげんまいさん、タケヒロさん、ナナシ○★さん、の合同誌です。90年代は「個人サークル」全盛でしたが、一周して、真の意味で「サークル」が戻ってきたなあ、と思います。
「食事」で統一しようと言う編集コンセプトを立ててるのも良いですね。目次が「自炊」なのとか。奥付の「つけもの」が笑いました。
デレごはんさん、はぐれげんまいさん作画、タケヒロさん彩色の表紙が良い感じです。デザインと色と高め合ってます。
10月の本なので「ハロウィン」で統一。地の色はカボチャ色ですか。
はぐれげんまいさんの「間食~一食目~」、初めての漫画だそうで、ここで紹介できるのが光栄です。
ハルヒの映画2作目製作ネタ。ショートストーリー+4コマ連作。
拙い、と反省の弁ですが、背景も描き込んでおられますし、アップとかも活用していて、臨場感出す演出への気配りもしていて、初めてでコレは凄いです。扉では魚眼使ってますし。伸びると思います。
「キョンの選択」という原作で反復して現れるテーマを扱っていて意欲的。
キョンのモノローグを切断して、テーマを語る部分を後出しすると言う構成は上手いと思います。
テーマを重視する人が、テーマを具体的にストーリーの形で展開することに苦労してるのをよく聞きます。エピソードやキャラのセリフの形で具体化できるのは長所ですから、描き続けていただきたいですね。
ハルヒの勝ち誇った顔、膨れっ面、キョンの疲れた顔、みくるの一生懸命な顔、表情豊かに描けてると思います。タラコみくるが笑いました。
4コマ連作でストーリー4コマとかやったら良いと思います。
デレごはんさん「~chose~」、「ハロウィン」ネタ。アップにロング、俯瞰と、カメラに気を遣ってる構図が凄い。シャミを手前に大きく配置した構図は斬新で好きですね。
注目させたい対象を浮き彫りにするために背景を潰したり、手前を潰したりする演出も上手いと思います。手すりの大胆なパースも良いですね。
オチで鶴屋さん+団員全員合流、はやられました。「団員でパーティー」と序盤で明言してるのに、すっかり忘れてました。今回紹介してる作家達は伏線の張り方が上手ですね。
このレベルの技巧が、当然なら、若い作家さんの中に、漫画の描き方について普段あまり話し合わないと言う方が出てくるのは当然だと思います。必要無いですから。
セリフが思いつかずに苦労したそうですが、小池一夫の言う90年代以降は「セリフ」重視、という漫画の進化を表してますね。
ラノベがブームになり始めの頃、その文体が「セリフ」偏重、「会話」偏重で、「小説」というより「シナリオ」だと言われていましたが、
大塚英志が「ラノベは漫画やアニメが小説に影響した」と分析した時代は過ぎ去って、
いまや、ラノベ読者が漫画を描き始めて、漫画がラノベから技法で影響を受けてるのではないかと思います。
ハルヒの猫の思い出や、キョン妹の位置づけ、キョンの男の料理披露、とセリフ以外の見せ場も豊富で、ストーリー漫画向きの妄想力だと思いますね。みくるのミイラコスプレとか。アップで見たかったですね。
大塚英志は、ラノベを「キャラクター小説」と呼んで、面白いキャラクター小説の書き方として、「世界観」の作り込みを重視していましたが、デレごはんさんの作品は、「キャラの掘り下げ」自体が展開、と言って良いです。本一冊相当の理屈がシンプルに実践されてるのを見るのは良い気分ですね。
ダウト『Niktours』:トメカミバレッタさんのコピー本。オフの予定だったと言うだけあって丁寧な作り。
内容は、長門の無表情とキョン妹の表情豊かのコントラストが上手く出ております。作者が、この二人がキョンを振り回すの所がお好きなようで。
「NikmeetMKT」妹ちゃんが長門を夕食に誘うという、原作でも有りそうな、見てみたい展開。妹ちゃんの暴露が笑いました。
妹からのインサイダー情報に興味を示す長門さんがいかします。
ツンデレキョンも微笑ましい。
「キッチンあいるぅ」妹ちゃんの手料理で大変なキョン。泥団子レベルで無いだけ作者の良心を感じます。まあ、不味いレベルなら優しい兄は食べるだろうな、とは思いますが。そういう人間関係の機微は好きですね。
「オトモあいるぅ」RPGネタ。長門が私情で闘ってるのが微笑ましい。長門の「けがの功名」発言に、長門が怪我したとキョンが勘違いして慌てるラストが良すぎます。キョンがかわいらしい。こういうところは隠せない男ですよね。
短い作品に味わいがあるシーンを入れられるのは、キャラの掘り下げが上手いからだと思います。勉強になりますね。
まだまだ紹介続きます。


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