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僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

ミリンダ

2009年02月25日 | SF小説ハートマン
「挨拶なんだね、言葉はなんていえばいいのかな」
「Lukumariyno hosseru」

「ルクマリーノホッセル?」
「そう、貴方が幸せでありますようにって意味なの」

「君は、会話ができるのか!」
「はい、貴方に教えてもらったから」

「僕は何も教えてなんかいないよ、でもどうして…」
「ポッドに入ってここに来る間に学習したの」

「記憶を読んだのか?」
「ええ、でも貴方の星でいうプライバシーのことなら心配しなくていいわ。見せてもらったのは言語領域だけのはずだから」

「君は誰なの?ここが君の国なのか?僕が来ることは分かっていたの?」
「突然のことで失礼が沢山あったと思うわ、ごめんなさい。ひとつずつ説明させて下さいね」

「君に謝ってもらうことはないさ。でも誰の指示で、これからどうなるのか知りたいとは思うよ」


笑顔で話す彼女の声は澄んでいて、エコーがかかっているかのように奥行きがあった。話していると心の奥まで癒されていくような心地よさを感じた。彼女は宇宙の手を取り歩きながら、母親が子どもを諭すように話しを続けた。


「私はミリ・トゥル・セラン・ダーという名前を持っています」
「ミリ・セ・ンダー?」

「ミリンダと呼んで下さい」
「ミリンダ!君がミリンダなのか!?だとしたら僕は君と会う前から君のことを知っていた」

「はい、多分」
「僕がその名前を知ったのは地球を出発する前だから、20年以上昔なんだよミリンダ」

「貴方の言う『時間』という言葉は、ここでは少し意味がが違うかも知れません。それともうひとつ」
「時間の概念については僕もゆっくり教えてもらいたいことがあるんだ。で、もうひとつって何?」




















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