夜の美術館…① 2013年05月03日 | ケータイ小説「パトスと…」 気がつくともうすっかり日が暮れていた いいじゃない、夜もすてきだもの 留美子はそう言って振り向いた。 よし、あそこまで飛ぼう 辰雄はバッグを下ろすと肩をぐるぐる回し 羽ばたく準備を始めた。 ほら、止めるなら今だぞ 力を込める辰雄に 留美子はほほえんでいるだけだった。