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僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

旅立ちの時

2010年06月26日 | お知らせ


長い間患っていた身内が逝きました

何度目かの危篤状態を奇跡的に乗り越えたその体は
もう回復の余地のないほどすり減ったものだった

主治医の話では
積極的治療をあきらめた場合
苦しむようだったら鎮静剤もしくはモルヒネを処方する
ことも選択肢としてある
ただし、本人の体がそれに耐えられないかも知れない
要するにすーっと楽に死んじゃうよ
ということを何回も説明した

側にいた年配の看護師も
柔らかく補足する

もちろん家族はそれを望んだ

1回の薬物で望み通りならない場合
時間をおいて2回目を処方しましょう
ということになった

もちろん家族はそれを望んで
その時を待った

しかし

当直看護師が交替になると
処方が行われないことになった
面会の時間を過ぎるので
家に帰ってくれ、何かあったら電話するから
と事務的に言われた

医師の話と違うと訴えると
とにかく今はしません
ときつく言い放った

仕方なく帰ることにして
病室を後にしたのだが

やはり思った通り
翌日未明に連絡が来た
「血圧が測定不能です」

だからお願いしたのに…

駆けつけると
ご臨終ですと告げられた

定時に見回ったら
心臓が止まっていた
ということなんでしょう!

苦しみを除く薬物を追加することは実際
看護師にとって殺人と考えることもできる
それを医師の意見を遮ってまで主張した

あなたは立派かも知れない
倫理観、正義のある
仕事熱心な人なのでしょう

でも、家族にとって
みんなでご苦労様と言って送るのと
駆けつけたら、先ほど旅立たれました
と言われるのでは大きな違いがあるんだよ

あんたのやり方は
人間ではないアイロボット、サニーの言葉を借りれば

「なんとハートレス」だ。