僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

SF小説「ハートマン」 始まった攻撃

2009年05月15日 | SF小説ハートマン
鳴り続いていた爆発音とは明らかに違うキンキンと高い金属音が数回続いた後、パラパラと雨粒が降り注ぐような音が聞こえてきた。

「始まったわ」

ミリンダがモニターを切り替えながら言った。


今までにこやかに任務に就いていたスタッフ達の顔色が変わった。
複数のモニターが各地の異常を知らせる警報を発し、点滅を始めた。

「何の攻撃ですか?僕にできることは?」

「これは無人機の攻撃よ。私たちはホーネット(スズメバチ)と呼んでいるわ。ビームだけでなく弾丸も発射してくるの。
さっきの音はそれよ。
数時間で自爆してしまうものだけどなかなか打ち落とせないし、牽引ビームを避けるようにできているらしく捕獲もできないの。
偶然に墜落したものを調べようとしたら自爆してしまった。全く始末に負えない代物だわ」

「防衛隊はどうなってるんですか?」

「私たちは長い歴史の中で今まで一度も戦争をすることが無かった。それは指導者のお陰によるところが大きいわ。誰かと戦う必要なんてなかったもの」

「行ってしまったあの人達のことですね」

「そう。だから私たちの持てる力全てを使っても対抗できないことが多くなってきているの」












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