僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

「パトスとエロス」 おやじさん

2009年05月03日 | ケータイ小説「パトスと…」
正月に長池が挨拶に行くと親戚の子どもやら孫達が沢山いて賑やかだった。

お前もこっちに来て好きなもん飲んで好きなもんどんどん食え、遠慮すんなよ。とおやじさんは席を作ってくれた。

酌をしに行った時に

「子どもさんやお孫さんが沢山いて、お年玉とか大変ですね」と言うと、

「お年玉は誰にもやらん、子どもに金をやったらあかん」と憮然とした顔で言われてしまった。

それ以上は聞けない雰囲気だったので案外ケチなのかなとその時は思ってしまったが、別の機会にこんな話しを聞いた。


「金は自分で稼ぐもんだ。何にもしないのにただ正月だからと言って金を配るのは好かん。奢ってやるってのは飯や酒のことだ。それは余裕がある奴が無い奴に分けてやるのは当然だろう」

そんな話しをしてくれたのだ。
ご馳走になりながらその時は言葉もまたしっかりとかみしめたのだった。













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