たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

細尾峠から三ノ宿山往復

2007年09月17日 | 足尾周辺の山
◎2007年9月17日(月)―1人

 3連休の最終日、今日も引き続きの暑さが予想された。どうせ暑いのなら、せめて山のしのぎやすい暑さがいいだろうと、朝、慌しく最寄りの足尾の山に出かけた。別に足尾でなくともいいのだが、明日は仕事。疲れを残さないことを考えると足尾の山ぐらいしかない。それも、しんどい県境尾根方面ではない方向。ちょうど20年前の11月に行った薬師、夕日、地蔵の三山も考えたが、どうせなら、薬師から三ノ宿山まで往復してみようと思いつきで決めた。

 細尾峠には車が1台もなかった。まだ暑いこの時期にわざわざ足尾の山に来るのは、やはり変わり者とも言える。ここまでの峠道はかなり荒れていた。木の枝が伸びるにまかせ、車の天井に枝が接触する。そして崩壊しているところもある。国道122号線の表示がそのまま残っている。日足トンネルが開通する前、当時、足尾に住んでいたが、この道路を日に2往復ほど、日光駅行きの東武バスが走っていた。よく、この狭い道をバスが走っていたものだと感心する。

 細尾峠発8時18分。気温24℃。暑くなりかけている。道はしっかりと出来ているから迷うところはない。夕日、地蔵岳方面の道を分け、薬師岳はすぐだった。ここまで峠から45分。さほどの汗はかかなかった。20年前の記憶はすっかりと消えていて、初めて来た山の感じがする。正面に男体山が大きく見えた。ここが、このコースの唯一のビューポイントとなった。

 ここから三ノ宿山を目指すが、道は心配していた程不明瞭ではなく、むしろ、確実な道が笹ヤブの中に続いている。「コンセールハイキング」の表示板があちこちにある。以前、火戸尻山から鳴虫山を歩いた時、このクラブの表示を随分と見かけたが、安蘇、足尾山塊が好きなクラブらしい。ヒモがほどけていて下に落ちている表示板を枝につけ直してやること3回。倒木が結構、邪魔をする。歩く人はいるものの、登山道の整備はされていない。シカ除けネットが現れ出し、鞍部に到着。薬師から300mは下った。南が開け、夕日岳が大きく見える。石祠が2つ。他に1つあったが、石枠だけが残っている。また樹林帯に入る。上りになるとともに、次第に暑くなるが、風通しが悪く、汗が大量に出る。

 このコース、車の音がひっきりなしに聞こえ、決して深山を歩いている気がしない。いささかの物足りなさを感じる。試しに携帯を出してみたら、見事に3本立っていた。少し暗くなったかなと思っていたら、ガスが出てきた。ガスが出ているうちはいいが、雨になったら困りものだ。実は、先週、期限日間近の夏休みをとり、南方に出かけたのだが、ついでに山に登るつもりでいて、結局、雨で山歩きの機会には恵まれなかった。山道具一式は宅配で自宅に返送したのだが、昨日時点で届いていない。合羽はその中にあるため、今日は非常用のビニールポンチョしか持ち合わせがない。これを着込んでしまったら、おそらくサウナスーツみたいなものになるだろうから、出来るなら使いたくないところ。ザックカバーもない。運良く、雨にあたることはなかったが。

 鞍部から丸山までが長い。頻繁に休んでは呼吸を整える。途中に鞍部がいくつかあり、下り上りの連続が応える。薬師から下りきった鞍部からは200m程の上りになる。三ノ宿山までのコースの中で一番つらい上りだった。丸山着10時24分。

 丸山からはまた下って登り返しになる。ところどころ岩場になったりする。大木戸山には10時53分。そして、最終の三ノ宿山となるのだが、このアップダウンの繰り返しにはいいかげん嫌になってきた。切りがない。水はもう1リットル近く消費した。全身がびっしょり。手ぬぐい2枚はもうグショグショ。大木戸山の北側は視界が開けているのだが、ガスで何も見えない。

 三ノ宿山への最後の上りになる鞍部。ここにも石祠が2基。有刺鉄線が現われる。シカ除けだとしたら、かなり冗談がきつい。動物保護団体の目に入ったら、問題視されるだろう。東南尾根からのルートと合流してほどなく山頂。11時19分。細尾峠から3時間かかった。かなりつらかった。気温は28℃。しばらく休んだ。出来るなら、ここから元の道に戻ることなく、北尾根通しに下りたい。はっきりした道もついている。やしおの湯に浸かって、タクシーでも呼んで細尾峠まで送ってもらう。一番楽な方法だが、そうもいくまい。

 かなり重くなった腰を上げる。後で自宅に帰り、地形図で標高差を確認してみたら、細尾峠から三ノ宿山まで、上りは580m、下りは500m程あった。帰りはこれがそのまま逆になるから、ほぼ1,080mの標高差を登ったことになる。

 大木戸山12時、丸山12時27分、そして薬師岳には14時8分到着。ここでどういうわけか腹具合が悪くなった。水の飲み過ぎだろうか。しかし普段と同じ。違うところは、すでに消費した1リットルの水は、ポカリの粉末を溶かしたもの。こんな水を持って山に入ったのは初めてのことだが、それの影響だろうか。気がひけたが、致し方がない。どうせ、だれもいない。後ろめたさは残った。

 途中、沢を少し下って水で顔を洗い、手ぬぐい2本とタオル1本を洗って、水を含ませる。14時50分、細尾峠着。相変わらず車はいなかった。上半身裸になり、冷たいタオルで身体を拭っていたら、日光方面から車が上がってきた。足尾側が進入禁止になっていたためか、そそくさとUターンして行った。

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3 コメント

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20年前とは何歳? (Yossy)
2007-09-18 23:29:22
すごいですね20年も前から山に行っているのですか。まだまだ暑さの残る日々、それなのに標高差が険しかったみたいですね。汗がこちらまで流れてきそう!

鹿というのは、そんなに自然に繁殖しているのですか。普段は野生の鹿など、めったに見られないのですごく不思議な感じです。

今回は虫には好かれなかったみたいで良かったですね。これから秋に向かって、山の顔も変わって来るから楽しみになります。このプログを覗いてから、一つの季節が通り過ぎます、夏の印象は暑さと虫かな
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ご苦労さん (俺だ)
2007-09-19 19:56:30
20年ぶりの山、感激して目から汗が噴出してきたことだろう。どうでもいいことだが、南方とは屋久島じゃああるめーな。
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Unknown (mailaddress-1234)
2007-09-19 23:14:11
いやぁ、確かに20年ぶりに涙腺がゆるみましたよ。ついでに肛門も締まりなくなってしまいましたが。屋久島ですか?宮之浦岳には行ってみたいですね。俺ださん、声かけてくださいよ。行きと帰りで2日、レンタカーを借りて、テントに寝て3日のピストンですかね。風呂は地元の温泉。台風シーズン前いかがですか?北方もいいけど、南方もたまには選択肢に入れましょうよ。そうそう、俺ださん、奥方との聖岳珍道中、続編はどうなりましたか?そろそろアップしてくださいよ。
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