
◎2016年10月21日(金)
姫百合駐車場(8:12)……荒山高原(8:42)……荒山(9:32~9:42)……棚上十字路(10:21)……荒山高原(10:29)……鍋割山(10:57~12:15)……荒山高原(12:40)……姫百合駐車場(13:05)
土曜日は出勤のため金曜日の山行。翌日は仕事だし、歩きは手っ取り早いところで済ませたい。こういう時は、どこに行くか意外にも悩むものだが、困った時の赤城山という便利な格言がある(困った時の高尾山というのもあるらしい)。これに従うとしよう。
赤城山の紅葉、ネットの最新情報を見る限り、宿屋やら食堂、ツアー会社の発信する見ごろ情報は信ぴょう性がなく、個人のレポを探すと、どうもさほどでもないようだ。紅葉目あてで行くとがっかりするだろうから、ただの歩きで、オーソドックスな駒ヶ岳から黒檜山を歩くつもりでいた。これに長七郎山を加えるかといったところ。となると鳥居峠か。
しかし、事態がちょっと変わった。瀑泉さん記事のコメント欄を眺めていたら、ふみふみぃさんのコメントがひっかかった。赤城の荒山に木曜日に行かれた方のことに触れられていた。早速調べると、確かに記事には「紅葉も見事」と記されているし、その証拠の写真も並べてあった。急きょ予定を変更した。今日は荒山に行こう。もちろん、紅葉見物が目的となった。
(登山口)

姫百合駐車場に着いて外に出ると、冷たい風が吹いている。上を着込む。駐車場の木には赤と黄の葉がついている。車は他に6台くらい。平日だからそんなものだろう。隣の2台の車ではオバちゃん達が準備に入っている。グループで先行している人がいるとか何とか言っていた。この方々は荒山と鍋割山に登るそうだ。オバちゃん達の出発する前に歩き出したいがためにちょっとあせった。おかげで、靴下がよじれたままの歩きになった。しばらく歩いて安全圏に入ったところで靴下を履きなおす。
「ふれあいの十字路」で、このまま「展望の広場・荒山」方面に行くかで躊躇したが、以前、これを行って迷ったことがある。このまま荒山高原に出た方が無難だろう。何せ紅葉目的だ。おかげで、今日は荒山高原に3回の立ち寄りになってしまった。
(うっすら紅葉)

(荒山高原から鍋割山方面)

2人連れを追い越す。荒山風穴あたりから赤がちらほらと見え出す。緑の葉がまだ半分といった樹もあり、この辺はまだ早いのだろう。しかし、赤い葉をよく見ると、切れて茶色になっているようなのもある。風穴の寒暖計は9℃。風で寒いわりには気温が低くない。
荒山高原に着くと、風が強くなった。肝心の紅葉はと見ると、鍋割山方面の斜面は部分的に赤くなっているといった案配。圧倒的な色は茶で、紅葉はもう終わったんじゃないのかというのが率直なところで、まだこれしか見ていないから何とも言えないが、期待外れの感がないでもない。しかし、あのネット記事の写真だ。一夜にしてみすぼらしくなるということはあるまい。ちなみに、ここの寒暖計は4℃になっている。
(荒山に向かう)

(黄色)

(赤)

(コラボ)

荒山に向かう。登るに連れて、鍋割山側の斜面が広がって赤や黄色の数も増えている。まずまずか、ということにしておこう。元々、この辺の紅葉がどの程度のものかは知らないのだから。で、こちら側の紅葉はどうかというと、焼けている。それでいて、下の樹と同様に、緑と半々だったり、圧倒的に緑葉優勢の樹もある。紅葉の進度がさっぱりわからない。
展望の広場を通過。赤と黄色を眺めながら歩いている。鮮やかなものもある。ちらりと覗く南東側の斜面はちょっとくすんでいるが、これは光の加減ということにしておく。上で話し声が聞こえる。オッサンが2人で立ち話。上り下りそれぞれの向かう方向が違うようだ。挨拶をしてすり抜ける。
(南東側の斜面。写真ではかすかに富士山が見えている)

(鍋割山)

前橋の街並みを見下ろすと、上に富士山が見えた。この富士山、見えたのはこれきりで、後は姿を隠す。風はなくなった。やはり光の具合だったのか、斜面の色づきがはっきりしてきた。これくらいならいいかと思ったが、これまたケチをつけるようで何だが、どうも終わりかけのような感じがする。やはり昨日がピークの最終日だったかも。鍋割山がこんもりした姿になり、見下ろす高さになった。
(再び南東側)

(荒山)

(圧倒的にこんなのが多い)

(この辺は良かったがちょっと遅いようだ)

(荒山山頂)

盛り、半端、無、終わりの混在の中を登っていくと岩がゴツゴツしてきて、ロープも出てきたりして、抜けると山頂に着いた。実は荒山は10年前の雪の時期に登ったことがあるだけで、周囲の風景にまったく記憶がない。山頂の石の社だけは覚えている。ここの手書きの山名板、随分と煤けて年季が入っているが、10年前はまだ白地があった(当時の写真を確認してのこと)。一服吸っていると、さっきのオッサン1人が上がって来た。何やらひとり言の多い方だが、鍋割山にも行くとおっしゃっていたが、休むこともなくさっさと「ひさし岩」の方に下って行った。
(ひさし岩)

(ひさし岩から1)

(ひさし岩から2)

曲がりくねった路地のようなところ下って行くと、オッサンのひとり言が聞こえてきた。間近だなと思ったところでひさし岩に着いた。ここはなかなかの展望じゃないか。オッサンが陣取って休んでいる。できればひさし岩そのものを自然のままに撮りたかったが、オッサンが座っているのではあるがままにしか撮れない。左はアンテナの地蔵岳から駒ヶ岳、長七郎。黒檜はどこだ? わからない。そしてそのすそ野まで見渡せる。オッサンに、覚満淵はどこかと問われた。行ったことがないとのこと。適当に答えた。ここは、自分が先行して下る。この時点で鍋割山まで行く気になっているから、鍋割山でお待ちしておりますよと言ったが、鍋割山でちょっとしたことを片付けていたら、オッサンにもう会うことはなかった。
(小沼分岐)

(眺めながら)

薄い色付きのところを下って行くと休憩舎のようなものが見えた。小沼分岐だ。看板地図を見ると、ふれあいの道になっている。標識を見ると、小沼3.1km、軽井沢峠1.3kmとある。
ササの間の道はしっかりしている。涸れた沢をいくつか越える。いい感じのところだが色づきは淡い。
(棚上十字路)

(芝の広場)

(荒山高原に戻る)

関東ふれあいの道の碑が出てきたところで荒山高原の看板が置かれていた。荒山高原というのはこの辺りから始まるらしい。東屋があって、棚上十字路に出た。やたらと標識が目に付いたが、この中に「ひなん小屋」というのがあった。来た道の方向だ。赤城山に避難小屋なんかあったかなと、後で調べると、あの休憩舎が避難小屋だったようだ。小屋風になってはいず、腰掛けがあるだけで、3方しかふさがれていなかった。あれでは、厳冬期は吹きさらしで死ぬだろうな。ここの東屋もあるいは避難小屋扱いなのかも。
「芝の広場」を覗いて、荒山高原に着いた。ハイカーの姿が4人。休まず、そのまま鍋割山に向かう。ここから見える荒山の斜面の紅葉はやはりすっきりしない。同じセリフの繰り返しだが鮮やかさがない。やはりくすんで見える。道の左右の紅葉もまた、盛り過ぎと青葉を合算して混在だ。
(鍋割山に向かう)

(右手の斜面)

(荒山を振り返る)

(鍋割山の裾野斜面)

(ここの歩きは好きだが、雪解け後は歩けない)

ハイカーが結構いる。追い越して歩いて行くと、道脇で休んでいるオッサングループの一人に声をかけられた。「オメェ、どっから歩いて来たんだ?」。失礼な聞き方だなとは思ったが、謙虚に「荒山を経由して来ましたけど」と答えた。すると、急に黙りこんだ。何だよオメェはと思ったが、周囲の仲間に「お間違いですか?」と聞くとニヤニヤしていた。別に謝罪しろとは言わないが、スミマセン人違いでしたの一言ぐらい言え。このアホ。
さて、上がるに連れ、葉が焼けているのが目立つようになる。それも緑葉のままにだ。もういいか。細かい所は見ずに遠望の色づきを楽しむことにしよう。火起山を通過。ここのなだらかな高原状の歩きは好きだ。展望もいい。山ガール4人を追い抜く。学校は休みなのだろうか。県民の日はまだ先だと思ったが。
(鍋割山が見えてくる)

(東の神様はここからヤブを下る)

(近づいて見ない方がいいでしょう)

ノッペリした岩が左にある。この岩、雪が付くと人面岩になるのだが、以前、ここからヤブに下って岩屋に納まった「東の神様」を見に行ったことがある。そういえば、「謎の石垣」がそのままになっていたなぁ。
(鍋割山山頂)

(石垣はあの尾根のピークだろうか)

鍋割山山頂には7人くらいのハイカーが休んでいた。一旦、腰を下ろして一服したが、さっき思い出した謎の石垣のことが気になった。食事をする前に様子を見に行って来ようか。いずれ本番もある。だれかのレポに、南側の登山道からでも肉眼で見えるようなことが記されていた。ちょっと下りてみた。肉眼ではそれらしきものは見えずさらに下った。ダメ。あの尾根の末端あたりだろうなとは思っているが、やはり見えない。山頂に戻る。戻りながら、件の小尾根はこちらからでも下れるのではないかと、ヤブに入り込んで偵察を試みる。小尾根の付け根が見えない。微妙にその間に谷間があるようにも見える。まぁいいか。
(山頂に戻る)

山頂に戻ると、10人以上に増えていた。「富士山、見えねぇな」という声も聞こえる。菓子パンを食べ、また一服。予定ではここでラーメンでも作って食べるつもりでガスコンロも持ってきてはいた。いつもそうだ。まず使わない。ラーメンも食べない。結局、菓子パンとおにぎりだけで済ませてしまう。面倒くさくなってしまうのだ。
山頂に戻っては来たがやたらと気になった。やっぱり今日行って来よう。古い石垣なら足尾の奥にも随分とある。赤城山でわざわざ見なくともとは思うのだが、「ノロシ台跡では?」となると話が違う。治山治水の石垣とは違う。ヒントは「鍋破山前不動分岐から雑木林に入る」、「薄い踏み跡がある」、「石垣からはゴルフ場がよく見える」だ。となると、あの小尾根の高台しかあるまい。また下る。
(鍋割山方面を見上げる)

(このちょい先から左に入り込む)

(幾分おとなしくなってから)

同じ下りのオッサンに声かけられた。石垣の話をすると、来る時に登山道からは見えなかったけどなぁとあまり興味はなさそうで、そのまま分岐を前不動に下って行ってしまった。場合によっては道連れと思ったりしたのだが。さて雑木林ということだが、そんなものはない。ただの灌木ならずっと続いていて、林というまでもない。踏み跡も目に付かない。ヤブに突っ込む。ツツジが密集していてなかなか進まない。間隙をぬってといったところだが、手の甲はすぐにキズだらけになった。
尾根に向かって行くと大きな石が見えた。あれかと思って近づくとただの大岩。そもそも、ここからゴルフ場なんか見えやしない。周囲は灌木とヤブ以外の景色がない。さらに上がって打ち切り。下から覗いても石垣の気配はない。もっと上だったかもしれない。迂回して登山道に戻った。今度は下から踏み跡を探しながら歩いたが、見つけ出せないままで分岐に戻ってしまった。次回は小尾根の上から下ってみよう。とはいっても、そんなノロシ台の石垣探索を目的にしてまでやって来る価値があるものなのかどうか。
(アップで。それらしき物は見えない)

(山頂は賑やかになっていた)

再び山頂に戻る。えらい賑やかになっていた。園児の遠足も加わっていた。この辺だと、園児は鍋割山、小学生は地蔵岳、中学で黒檜といったところだろうか。自分の場合、高校の遠足の時は大胡駅から大沼まで歩かされた。どこをどう歩いたかは記憶がない。
(今日はこれが一番だったろうか)

(左に鈴ヶ岳)

(荒山の裾野斜面)

(左側)

一服して水を一口飲んで下る。ハイカーと随分行き交う。やはり紅葉目当てだろうな。紅葉の具合は数時間前とさして変わりない。陽の当たりが薄くなった分、鮮やかさは減ったか。
(荒山高原から荒山)

(園児を追い越して)

(姫百合駐車場)

荒山高原を素通り。ここでも食事中のハイカーの姿。園児グループを追い越す。「こんにちは」と声をかけられた。園児ですらこうなのに、人違いとはいえ、あのオッサンのいきなりの「オメェ」は本当に失礼だ。
姫百合駐車場に到着。あの人出からして駐車場もいっぱいかと思ったが、意外にも車は25台くらいで、空きスペースもかなりあった。明日の土曜日は満杯だろうな。間もなく隣のオバちゃんグループも戻って来た。随分とゆっくりだったようだ。
(覚満淵から1)

(覚満淵から2)

(白樺純林駐車場近くで1)

(白樺純林駐車場近くで2)

時間もあるので、そのまま覚満淵に行ってみた。どう見ても晩秋の景色になっていた。
昨日、今日に赤城山を歩かれた方々のネット記事を拝見した。いずれにも「紅葉が進んでいる」「真っ最中」「素晴らしさに絶句」といった文言が記されていた。それに接したタイミングといったのもあるだろうが、紅葉評論家でもあるまいに、余計なことは記さないが、自分の場合、これでいくとタイミングが悪かったとしか言いようがないか。
(本日の軌跡)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
姫百合駐車場(8:12)……荒山高原(8:42)……荒山(9:32~9:42)……棚上十字路(10:21)……荒山高原(10:29)……鍋割山(10:57~12:15)……荒山高原(12:40)……姫百合駐車場(13:05)
土曜日は出勤のため金曜日の山行。翌日は仕事だし、歩きは手っ取り早いところで済ませたい。こういう時は、どこに行くか意外にも悩むものだが、困った時の赤城山という便利な格言がある(困った時の高尾山というのもあるらしい)。これに従うとしよう。
赤城山の紅葉、ネットの最新情報を見る限り、宿屋やら食堂、ツアー会社の発信する見ごろ情報は信ぴょう性がなく、個人のレポを探すと、どうもさほどでもないようだ。紅葉目あてで行くとがっかりするだろうから、ただの歩きで、オーソドックスな駒ヶ岳から黒檜山を歩くつもりでいた。これに長七郎山を加えるかといったところ。となると鳥居峠か。
しかし、事態がちょっと変わった。瀑泉さん記事のコメント欄を眺めていたら、ふみふみぃさんのコメントがひっかかった。赤城の荒山に木曜日に行かれた方のことに触れられていた。早速調べると、確かに記事には「紅葉も見事」と記されているし、その証拠の写真も並べてあった。急きょ予定を変更した。今日は荒山に行こう。もちろん、紅葉見物が目的となった。
(登山口)

姫百合駐車場に着いて外に出ると、冷たい風が吹いている。上を着込む。駐車場の木には赤と黄の葉がついている。車は他に6台くらい。平日だからそんなものだろう。隣の2台の車ではオバちゃん達が準備に入っている。グループで先行している人がいるとか何とか言っていた。この方々は荒山と鍋割山に登るそうだ。オバちゃん達の出発する前に歩き出したいがためにちょっとあせった。おかげで、靴下がよじれたままの歩きになった。しばらく歩いて安全圏に入ったところで靴下を履きなおす。
「ふれあいの十字路」で、このまま「展望の広場・荒山」方面に行くかで躊躇したが、以前、これを行って迷ったことがある。このまま荒山高原に出た方が無難だろう。何せ紅葉目的だ。おかげで、今日は荒山高原に3回の立ち寄りになってしまった。
(うっすら紅葉)

(荒山高原から鍋割山方面)

2人連れを追い越す。荒山風穴あたりから赤がちらほらと見え出す。緑の葉がまだ半分といった樹もあり、この辺はまだ早いのだろう。しかし、赤い葉をよく見ると、切れて茶色になっているようなのもある。風穴の寒暖計は9℃。風で寒いわりには気温が低くない。
荒山高原に着くと、風が強くなった。肝心の紅葉はと見ると、鍋割山方面の斜面は部分的に赤くなっているといった案配。圧倒的な色は茶で、紅葉はもう終わったんじゃないのかというのが率直なところで、まだこれしか見ていないから何とも言えないが、期待外れの感がないでもない。しかし、あのネット記事の写真だ。一夜にしてみすぼらしくなるということはあるまい。ちなみに、ここの寒暖計は4℃になっている。
(荒山に向かう)

(黄色)

(赤)

(コラボ)

荒山に向かう。登るに連れて、鍋割山側の斜面が広がって赤や黄色の数も増えている。まずまずか、ということにしておこう。元々、この辺の紅葉がどの程度のものかは知らないのだから。で、こちら側の紅葉はどうかというと、焼けている。それでいて、下の樹と同様に、緑と半々だったり、圧倒的に緑葉優勢の樹もある。紅葉の進度がさっぱりわからない。
展望の広場を通過。赤と黄色を眺めながら歩いている。鮮やかなものもある。ちらりと覗く南東側の斜面はちょっとくすんでいるが、これは光の加減ということにしておく。上で話し声が聞こえる。オッサンが2人で立ち話。上り下りそれぞれの向かう方向が違うようだ。挨拶をしてすり抜ける。
(南東側の斜面。写真ではかすかに富士山が見えている)

(鍋割山)

前橋の街並みを見下ろすと、上に富士山が見えた。この富士山、見えたのはこれきりで、後は姿を隠す。風はなくなった。やはり光の具合だったのか、斜面の色づきがはっきりしてきた。これくらいならいいかと思ったが、これまたケチをつけるようで何だが、どうも終わりかけのような感じがする。やはり昨日がピークの最終日だったかも。鍋割山がこんもりした姿になり、見下ろす高さになった。
(再び南東側)

(荒山)

(圧倒的にこんなのが多い)

(この辺は良かったがちょっと遅いようだ)

(荒山山頂)

盛り、半端、無、終わりの混在の中を登っていくと岩がゴツゴツしてきて、ロープも出てきたりして、抜けると山頂に着いた。実は荒山は10年前の雪の時期に登ったことがあるだけで、周囲の風景にまったく記憶がない。山頂の石の社だけは覚えている。ここの手書きの山名板、随分と煤けて年季が入っているが、10年前はまだ白地があった(当時の写真を確認してのこと)。一服吸っていると、さっきのオッサン1人が上がって来た。何やらひとり言の多い方だが、鍋割山にも行くとおっしゃっていたが、休むこともなくさっさと「ひさし岩」の方に下って行った。
(ひさし岩)

(ひさし岩から1)

(ひさし岩から2)

曲がりくねった路地のようなところ下って行くと、オッサンのひとり言が聞こえてきた。間近だなと思ったところでひさし岩に着いた。ここはなかなかの展望じゃないか。オッサンが陣取って休んでいる。できればひさし岩そのものを自然のままに撮りたかったが、オッサンが座っているのではあるがままにしか撮れない。左はアンテナの地蔵岳から駒ヶ岳、長七郎。黒檜はどこだ? わからない。そしてそのすそ野まで見渡せる。オッサンに、覚満淵はどこかと問われた。行ったことがないとのこと。適当に答えた。ここは、自分が先行して下る。この時点で鍋割山まで行く気になっているから、鍋割山でお待ちしておりますよと言ったが、鍋割山でちょっとしたことを片付けていたら、オッサンにもう会うことはなかった。
(小沼分岐)

(眺めながら)

薄い色付きのところを下って行くと休憩舎のようなものが見えた。小沼分岐だ。看板地図を見ると、ふれあいの道になっている。標識を見ると、小沼3.1km、軽井沢峠1.3kmとある。
ササの間の道はしっかりしている。涸れた沢をいくつか越える。いい感じのところだが色づきは淡い。
(棚上十字路)

(芝の広場)

(荒山高原に戻る)

関東ふれあいの道の碑が出てきたところで荒山高原の看板が置かれていた。荒山高原というのはこの辺りから始まるらしい。東屋があって、棚上十字路に出た。やたらと標識が目に付いたが、この中に「ひなん小屋」というのがあった。来た道の方向だ。赤城山に避難小屋なんかあったかなと、後で調べると、あの休憩舎が避難小屋だったようだ。小屋風になってはいず、腰掛けがあるだけで、3方しかふさがれていなかった。あれでは、厳冬期は吹きさらしで死ぬだろうな。ここの東屋もあるいは避難小屋扱いなのかも。
「芝の広場」を覗いて、荒山高原に着いた。ハイカーの姿が4人。休まず、そのまま鍋割山に向かう。ここから見える荒山の斜面の紅葉はやはりすっきりしない。同じセリフの繰り返しだが鮮やかさがない。やはりくすんで見える。道の左右の紅葉もまた、盛り過ぎと青葉を合算して混在だ。
(鍋割山に向かう)

(右手の斜面)

(荒山を振り返る)

(鍋割山の裾野斜面)

(ここの歩きは好きだが、雪解け後は歩けない)

ハイカーが結構いる。追い越して歩いて行くと、道脇で休んでいるオッサングループの一人に声をかけられた。「オメェ、どっから歩いて来たんだ?」。失礼な聞き方だなとは思ったが、謙虚に「荒山を経由して来ましたけど」と答えた。すると、急に黙りこんだ。何だよオメェはと思ったが、周囲の仲間に「お間違いですか?」と聞くとニヤニヤしていた。別に謝罪しろとは言わないが、スミマセン人違いでしたの一言ぐらい言え。このアホ。
さて、上がるに連れ、葉が焼けているのが目立つようになる。それも緑葉のままにだ。もういいか。細かい所は見ずに遠望の色づきを楽しむことにしよう。火起山を通過。ここのなだらかな高原状の歩きは好きだ。展望もいい。山ガール4人を追い抜く。学校は休みなのだろうか。県民の日はまだ先だと思ったが。
(鍋割山が見えてくる)

(東の神様はここからヤブを下る)

(近づいて見ない方がいいでしょう)

ノッペリした岩が左にある。この岩、雪が付くと人面岩になるのだが、以前、ここからヤブに下って岩屋に納まった「東の神様」を見に行ったことがある。そういえば、「謎の石垣」がそのままになっていたなぁ。
(鍋割山山頂)

(石垣はあの尾根のピークだろうか)

鍋割山山頂には7人くらいのハイカーが休んでいた。一旦、腰を下ろして一服したが、さっき思い出した謎の石垣のことが気になった。食事をする前に様子を見に行って来ようか。いずれ本番もある。だれかのレポに、南側の登山道からでも肉眼で見えるようなことが記されていた。ちょっと下りてみた。肉眼ではそれらしきものは見えずさらに下った。ダメ。あの尾根の末端あたりだろうなとは思っているが、やはり見えない。山頂に戻る。戻りながら、件の小尾根はこちらからでも下れるのではないかと、ヤブに入り込んで偵察を試みる。小尾根の付け根が見えない。微妙にその間に谷間があるようにも見える。まぁいいか。
(山頂に戻る)

山頂に戻ると、10人以上に増えていた。「富士山、見えねぇな」という声も聞こえる。菓子パンを食べ、また一服。予定ではここでラーメンでも作って食べるつもりでガスコンロも持ってきてはいた。いつもそうだ。まず使わない。ラーメンも食べない。結局、菓子パンとおにぎりだけで済ませてしまう。面倒くさくなってしまうのだ。
山頂に戻っては来たがやたらと気になった。やっぱり今日行って来よう。古い石垣なら足尾の奥にも随分とある。赤城山でわざわざ見なくともとは思うのだが、「ノロシ台跡では?」となると話が違う。治山治水の石垣とは違う。ヒントは「鍋破山前不動分岐から雑木林に入る」、「薄い踏み跡がある」、「石垣からはゴルフ場がよく見える」だ。となると、あの小尾根の高台しかあるまい。また下る。
(鍋割山方面を見上げる)

(このちょい先から左に入り込む)

(幾分おとなしくなってから)

同じ下りのオッサンに声かけられた。石垣の話をすると、来る時に登山道からは見えなかったけどなぁとあまり興味はなさそうで、そのまま分岐を前不動に下って行ってしまった。場合によっては道連れと思ったりしたのだが。さて雑木林ということだが、そんなものはない。ただの灌木ならずっと続いていて、林というまでもない。踏み跡も目に付かない。ヤブに突っ込む。ツツジが密集していてなかなか進まない。間隙をぬってといったところだが、手の甲はすぐにキズだらけになった。
尾根に向かって行くと大きな石が見えた。あれかと思って近づくとただの大岩。そもそも、ここからゴルフ場なんか見えやしない。周囲は灌木とヤブ以外の景色がない。さらに上がって打ち切り。下から覗いても石垣の気配はない。もっと上だったかもしれない。迂回して登山道に戻った。今度は下から踏み跡を探しながら歩いたが、見つけ出せないままで分岐に戻ってしまった。次回は小尾根の上から下ってみよう。とはいっても、そんなノロシ台の石垣探索を目的にしてまでやって来る価値があるものなのかどうか。
(アップで。それらしき物は見えない)

(山頂は賑やかになっていた)

再び山頂に戻る。えらい賑やかになっていた。園児の遠足も加わっていた。この辺だと、園児は鍋割山、小学生は地蔵岳、中学で黒檜といったところだろうか。自分の場合、高校の遠足の時は大胡駅から大沼まで歩かされた。どこをどう歩いたかは記憶がない。
(今日はこれが一番だったろうか)

(左に鈴ヶ岳)

(荒山の裾野斜面)

(左側)

一服して水を一口飲んで下る。ハイカーと随分行き交う。やはり紅葉目当てだろうな。紅葉の具合は数時間前とさして変わりない。陽の当たりが薄くなった分、鮮やかさは減ったか。
(荒山高原から荒山)

(園児を追い越して)

(姫百合駐車場)

荒山高原を素通り。ここでも食事中のハイカーの姿。園児グループを追い越す。「こんにちは」と声をかけられた。園児ですらこうなのに、人違いとはいえ、あのオッサンのいきなりの「オメェ」は本当に失礼だ。
姫百合駐車場に到着。あの人出からして駐車場もいっぱいかと思ったが、意外にも車は25台くらいで、空きスペースもかなりあった。明日の土曜日は満杯だろうな。間もなく隣のオバちゃんグループも戻って来た。随分とゆっくりだったようだ。
(覚満淵から1)

(覚満淵から2)

(白樺純林駐車場近くで1)

(白樺純林駐車場近くで2)

時間もあるので、そのまま覚満淵に行ってみた。どう見ても晩秋の景色になっていた。
昨日、今日に赤城山を歩かれた方々のネット記事を拝見した。いずれにも「紅葉が進んでいる」「真っ最中」「素晴らしさに絶句」といった文言が記されていた。それに接したタイミングといったのもあるだろうが、紅葉評論家でもあるまいに、余計なことは記さないが、自分の場合、これでいくとタイミングが悪かったとしか言いようがないか。
(本日の軌跡)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
私が見た記事とたそがれさんが見た記事はおそらく同じであの記事を見る限りでいい感じに思えたのですが・・。たそがれさんの記事を見るととても素晴らしさに絶句!とは言えませんね。まさか一晩で落葉したということもないんでしょうが、たそがれさんが行くきっかけを作った身としては申し訳ないなあといった思いもあります。これが地味尾根歩きのついでならいいんでしょうが紅葉目当てでは・・。
私は今日懲りもせずにまた赤倉山に行ってきたのですが綺麗な奴らもいるものの死んだような茶色も多く紅葉は難しいなと帰ってまいりました。例の作業道のスタート地点見てきましたが今のところ大ダメージはなさそうですよ。
きりんこさんの社山紅葉の記事コメントで、ふみふみぃさんの居場所が話題になっていたようで。赤倉山でしたか。
どうも、瀑泉さんもみー猫さんもそちら方面に集結されたようですね。瀑泉さんとみー猫さんのゴールデンコンビで歩かれたのかなと、記事を期待してもいるのですが。
私もまたY…には登録しておりまして、ふみふみぃさんがコメント入れられたあの記事を参考に即、行きました。Y…も、あれは写真主体で、文章が長々と記せないのが難点というか、あっさりでどうも親しめないでいるところがありますけど、それがために早くアップできるというところもあって、ここのところ参考にしています。しかし、アップの写真は見事でしたね。
紅葉の件は、別にご心配なく。何もなかったら黒檜山を歩いておりましたから。それなりに紅葉は楽しみましたし。どうも、自分の感覚のレベルが、完璧を望むのか、高すぎるような気がしないでもありません。見方によってはそれなりに絶句かもしれませんしね。
作業道のチェック、ありがとうございます。気にしている方々もいらっしゃいますので、一応、記事中で情報をお願いしますよ。
自分の持ってる良かった印象との比較です。
覚満淵のダケカンバやシラカバの葉が残っているならきれいに黄葉するんでしょうけど
風の強い赤城ではそれは難しいかもしれません。
数日前の大沼畔の紅葉が良かったようですが、花の命と同じで
紅葉の良い時も短いです。
稜線の紅葉などでは最高の状態は半日くらいでじゃないですかね。
まぁ今年の赤城あたりの紅葉はこんなものでしょう。
軌跡がメジャールートなの紅葉目当てだからでしょうか。
今年の紅葉はどこもパッとしないようですね。
しかし失礼な御仁もおられるようで。(笑)
完全に人違いで、分かった後もバツが悪くて知らんぷりを決め込んだのでしょうかね。
謙虚に対応・・・大人ですねぇ。(笑)
自分には無理かなぁ。
やはり感覚とタイミングといったところでしょうけど、いくらひいき目に見ても「絶句」といった状態のものはありませんでしたよ。
ただ、赤城山の紅葉も、さほどの縁はないのですが、これまでも素晴らしいと思ったことはなく、どうしても近づいて見ると焼けたりしているのですよね。
遠くから眺めて、あっきれいだで十分ではあるのですが、どうもしっくりせんのですわ。
これからの低山に期待とはいっても、タイミングが悪かったら、今年は紅葉はダメだったということになるでしょうけどね。
困った時の赤城山も、ツツジやら紅葉目当てで出かけて、がっくりして帰って来るのは身勝手な感じもいたしますが、ネット情報も当てにはならないなというのが本音といったところですよ。
失礼な御仁の件、えらく不快でしたが、赤城山じゃしょうがないなといったところでしょうか。こんなのはどこにでもいますからね。
実はこの赤城山で風邪をひいてしまい、昨日は我慢して仕事に出向き、今日は終日寝ていた状態ですよ。
写真を見る限り、そこそこの紅葉に見えましたヨ。白樺や岳樺は図鑑にあるような紅葉にはまず出会えませんですねぇ~。最後の方の白樺純林の色付きなど中々のものです。まだら紅葉も時としては綺麗に見える事もありますが、そればかりだとねぇ~。
ちなみに、「アホ」は愛嬌ありでして、「ボケ」が本当に怒った時の言葉です。どっちかな?
きりんこさんと同じ日に歩かれて,社山と赤城山では,随分と差があったみたいですネ。
とはいえ,赤城は紅葉の時季に歩いた事がないので,今年は良いか悪いかの評価ができませんが。
ただ,確かに,ここまで葉っぱが少なくてはネェ・・・山腹辺りはソコソコといった感じですが・・・只見の情報をもっと早く上げておくんだったかなぁ~。
で,せっかく視点を変えての石垣探索,今回は見つからずに残念でした。逆に,もう少し葉っぱが落ちれて見通しが良ければといったところですかネ。
それにしても,人違いして,謝りもしないオヤジとは呆れますわなぁ~。おそらく,一緒来てはぐれたのでしょうが,平日で似たような服装の人などいないと思い込んだのでしょうネ。
ぶなじろうさんからはそう言われるかなと思っておりましたよ。確かに四阿山よりは良かったのではとは思いますが。
紅葉を見る秘訣は、あまり色付きに近寄らないこと。そして、できるだけ全体を見るようにすること。そんな感じがいたします。
アホとボケの違い、そんなものですかね。よほどバカとしようと思ったりしたのですが、ボケになると、どうも大阪弁の響きが出てくるのですわ。
人それぞれの感覚の違いかもしれませんね。何だこんなものかと思う人もいれば、感動して帰って行く人もいる。私の場合は前者でした。
瀑泉さんの只見情報を早めに知っていたとしても果たして行ったかどうか。やはり遠いですから、それなりの決意がいるし、結果としては赤城山だったのではなかったでしょうか。翌日が仕事ではねぇ。
謎の石垣、大した興味があるわけでもないのですが、史跡の少ない赤城山、やはり見てみたいという思いはあります。登山道から見えるとの情報もありますので、葉が落ちてからの探索でしょうか。併せ、あの小尾根も歩いてみようかなと。
赤城山はだれでも入る山です。それだけいろんな人間もいます。こんなオヤジもいるということですわ。