たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

二日続きでアカヤシオを訪ねて~その1。足利のヤシオ山。寂しくも、咲いていたのはヤシオ山だけだった。開花したカタクリを見られただけでもまあいいか。

2023年03月24日 | 近所の栃木県の山
◎2023年3月21日(火)

叶花集会所(8:08)……尾根取り付き(8:17)……城山(8:48)……ヤシオ山(9:19)……姥穴山(9:43)……白葉峠(10:10)……県道(10:39)……カタクリ群生地(10:54)……集会所(11:14)

 ヤシオ山でアカヤシオ開花のネット情報を見て、早速、出かけた。
 叶花集会所の駐車場には、到着した8時の時点で20台はあったろうか。ほとんどのハイカーは県道を北に向かって歩いて行く。石尊山か大回りの仙人ヶ岳だろう。この時点で南に向かったのは自分だけだった。カタクリ群生地のことを忘れていなかったら、おそらくは、コースも変えたろうし、北に向かう大方のハイカーは、カタクリとアカヤシオ目当てだと気づいたかもしれない。このカタクリ群生地は盛りの時に一度見ている。記憶にもあったはずだが、気持ちはアカヤシオが先行し、19日の三毳山でのカタクリ見物は失敗していたから、改めて思い出すこともなかった。「花を愛でる」意識というものは、自分にとってはその程度のレベルだ。

(今日は正頂山経由で)


(取り付き)


(供養塔らしいが)


(結構、歩かれている尾根道のようだ)


(仙人ヶ岳方面)


(正頂山山頂?)


 小俣川に架かる宝珠坊橋の脇から北に上る尾根がある。今日はそこから城山に立ち寄ってヤシオ山に行くつもりだ。以前に歩いたことがあるような気がするが、記憶はさだかではない。正面から見えているピークは正頂山という、名前を初めて聞く山らしい。
踏み跡はしっかりあった。そういえば、カタクリ群生地から登って来ると、城山の分岐に標識があり、それに宝珠坊橋が記されていたような気がする。別にマニアックなルートでもないようだ。
 入口はヒノキ(だと思う)があったもののすぐに終わり、あとは明るい雑木になった。やがて岩がちな尾根になった。ちょっとばかり急だ。20分もかからずに平らになった。とはいっても、地図を見れば、決してピーク状になってはいず、等高線が緩くなっただけのことで、先にあるちょっとしたピークは城山の分岐になっている。この辺が正頂山かと思い、山名板を探したが、先に行っても板を見つけることはできなかった。

(城山)


(足利市街)


(城山へ。なぜかヤシオ山の表示はない)


(ロープが必要とは思えなかった)


(城山山頂)


(三角点)


 上がるにつれ、左に城山、右には石尊山が見えてくる。この辺から嫌な臭いが鼻についた。勝手な想像だが、これは農薬の臭いだろう。以前はヘリを使って散布していたが、今はドローンも利用されているようだ。この臭い、翌日の山でもしたから、北関東の山の、この時期特有の臭いかもしれない。臭いはすぐに慣れ、気にもならなくなった。
 城山分岐。城山に寄り道する。何かがあるわけではない。足利百名山だし、三角点があるから行く。山名にこだわる方には、小俣城山ともいうらしい。何回か行ったことはある。山頂に行くのに難しくはない。あっさりと到着。オッちゃんが休憩していた。どうやってここに来たのかは聞かなかったが、この先でも何度か出会ったから、自分と同じコースを歩いたのかもしれない。休みもせずに分岐に戻る。途中でトレランのネエちゃんに道を聞かれる。叶花集会所からカタクリ経由で来たそうだが、こっちから下れる道はないかと聞くので、気づかなかったらしい宝珠坊橋の標識に合わせて下れると教えてやった。

(分岐に戻ってヤシオ山へ)


(火災から8年経つというのに…)


(カタクリ群生地からのコースに合流)


(このメガネは何だ? ここで地図を見るために老眼鏡を出し、そのまま忘れたとしか考えられない)


(ちょっくらきつい)


(左に姥穴山)


次はヤシオ山。右手奥に仙人ヶ岳。一部はハゲ山になっているからすぐにわかる。後ろからさっきのネエちゃんが下って来た。宝珠坊橋の方に下らなかったのかと聞くと、どうやらヤシオ山に寄ってから下るらしい。そんな話をしている間に、城山のオッちゃんが脇を追い抜いて行った。カタクリ分岐を通過。分岐にはトレラン仲間の女性がいてネエちゃんはおしゃべりをし始めた。
カタクリ分岐からヤシオ山までは50mくらいの登りになる。意外ときついが立ち休みを入れるほどのこともない。前方を疲れた感じのオッちゃんの姿をとらえ、走るネエちゃんに抜かれてヤシオ山。

(ヤシオ山到着)


(ヤシオ山で1)


(ヤシオ山で2)


(ヤシオ山で3)


(ヤシオ山で4)


(ヤシオ山で5)


(ヤシオ山で6)


(ヤシオ山で7)


(ヤシオ山で8)


(ヤシオ山で9)


(ヤシオ山で10)


 ラッキーだったか。アカヤシオは満開だ。とはいっても豪勢なものではない。10株もあるまい。すべての花の写真撮りができるほどのものだ。中には終わりかけて変色しかけの花もあったから、一週間後には果たしてどうだろう。それでいてツボミもある。しばらく山頂でうろついた。今季初のアカヤシオだ。楽しまないと。オッちゃんも写真で忙しい。ネエちゃんはそのうちにいなくなった。

(仙人ヶ岳が気になる。あの山、今の自分にはきつく感じる)


(姥穴山へ)


 適当に切り上げて姥穴山に向かう。この先でアカヤシオを期待できないことは経験上知っている。ヤシオ山が目的だったから、この先のコースは特に決めていず、漠然と、姥穴山に登って、高萩山あたりまで行き、車道戻りのつもりでいた。だが、標識を見てカタクリ群生地のことを思い出し、10年以上前に寄った高萩山は面白い山でもなく、高萩山はやめて群生地ということにする。

(こんな作業道というかブル道があった)


(地味にきつい)


(姥穴山山頂)


(山頂から先に行って下ると作業道に出た)


 姥穴山分岐から姥穴山へ。前をオバちゃんがおしゃべりしながら歩いている。おとなしく後ろを歩いていたが、ようやく存在に気づいてもらい先行する。鞍部からの登りがきついことは知っている。ここでオヤッと思ったのは、脇に広い作業道が通っていて、そこを下って来る4人グループを目にしたことだ。姥穴山には最近では4年前に来ている。その時、こんな道があったかどうか…。まったく記憶にはない。
 直登した。何回か立ち休みして姥穴山。見慣れた風景といったところで、石像と石祠だけ撮って終わり。あの作業道が気になったので、そのまま先に行ってみる。ロープ伝いの道を下って行くと作業道に出た。なるほど、そういうことだったのか。ただ、この作業道は戻る右方向だけではなく左手にも続いていて、姥穴山そのものは桐生市だが、菱町の方まで、あるいは白葉峠を通る林道につながっているのだろうか。それはともかくとして、作業道を下って、楽に鞍部に出られた。作業道は半端にここで終わっている。
 鞍部には例のオッちゃんが地図を広げて見ていた。作業道を行くべきか悩んでいるようだ。作業道を行けば楽だけど、ひと踏ん張りして汗かくのも健康にいいですよとアドバイスした。こちらはもう済んでいるから勝手なことを言える。

(白葉峠へ。大した岩場ではない)


(向かいに高萩山)


(まだつぼみ)


(白葉峠)


(野州と上州を結ぶ峠越えの古道だったのだろう。いや、違うな。菱町はそもそも栃木県だったし)


 反対側から来る3人ほどと行き交って白葉峠に出た。車が一台駐車していた。石に腰掛けて菓子パンを食べて一服。その間に車がやって来て、オッサンが山歩きの準備を始めた。やけに時間がかかると思ったが、何ということはない。オレが座っていたのは千手観音像の隣で、その写真を撮るには、オレが邪魔だったのだ。それを知ったのは、峠から車道を下ってすぐに振り返ると、オッサンはさっと石仏と石祠の前に行って写真を撮っていた。

(林道下り)


(カーブに供養塔があった)


(ヤマザクラかねぇ)


(こんなのを見たり)


(春の息吹を感じながら)


(県道に出た)


 舗装林道を下る。これが市道なのか林道なのかはわからない。道路の標識もなかったし。周囲に人の姿を見かけることもなく県道に出た。そのまま集会所の方に向かう。カタクリ群生地はその途中にある。県道を歩きながら、何かしなけりゃならないような気がしてきた。当初から、それを確認しようと思っていたわけでもなかった。忘れているというよりも気になった。それが何なのか思い出せない。思い出したのは家に帰ってからしばらく経ってからのこと。11年前、県道をもっと北から歩いて集会所に戻る時のことだ。何気なく道沿いのヤブに石の塊のようなものをいくつか見かけ、何だろうかとヤブに入ると、数体の石仏、それも完全な形で横に倒れて放置されていた。年代を見れば、延寶やら享保で、17世紀から18世紀の初めの頃のもの。何で、こんなところにと思った。さらに県道を下ると、皮肉なもので<足利市 ふるさと学習・資料館>なるものがあった。すぐのところに300年前の石仏が放置されているのに資料館かとあきれたものだ。その石仏たちを、機会があったら、どうなったか確認するつもりでいた。何も思い出せないのでは戻りようもない。

(カタクリ群生地入口)


(群生地で1)


(群生地で2)


(群生地で3)


(群生地で4)


(群生地で5)


 カタクリ群生地に入る。害獣除けのガードはヒモ結びながらも三重になっている。三毳山のカタクリとは違う。観光客相手のあれほどの密で広いものではない。まばらであるが、みんな花が開いている。今回はアカヤシオが目的だったし、ヤシオ山の一株だけであったとしても満足だったろう。それにカタクリの花開きが、三毳山の頭垂れの残念なカタクリの花をカバーしてもらった。

(石尊山。昨年の11月に息子と登った。息子を先に帰し、一人で写真左の岩場混じりの斜面を下ってみた。とんでもなく恐ろしかった。下に出ても熾烈なヤブだった。思い付きの行動に大後悔した)


(駐車場到着)


 集会所に到着。日和も良かったのか車も30台近くはあった。まだ午前中だ。やはり、多くは仙人ヶ岳だろうか。次の用事はあった。今日は彼岸の中日だ。これから墓参りが二か所ある。それもあったからヤシオ山にしたということもあるが、松田川ダムに向かう県道沿いにある寺の共同墓地に愛犬二匹が眠っている。それと、こちらは元人間だが、太田にも墓がある。妻の父親の墓参り。家からは遠いが、足利からの帰路ではついでの墓所だ。いずれにも寄って帰った。しかし、墓所の入口で売っている仏花も高くなった。500円⇒600円⇒650円と、盆、彼岸に合わせて都度に合わせて高くなっていく。質はといえば、なぜか菜の花が混じっていたりする。以前、便乗値上げという言葉があったが、まさに、これだろう。
 今日も暑かった。ヤシオ山のアカヤシオは、恒例的に過去に何度か行っている。いずれも三月下旬から四月頭にかけてだった。開花が例年よりも10日は早いようだ。

(今回の歩きルート)

この地図は電子地形図25000(国土地理院)を加工して使用しています(令和元年手続改正により申請適用外)

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