たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

篠井富屋連峰・別名「宇都宮アルプス」を歩いてみた。

2011年02月28日 | 近所じゃない栃木県の山
◎2011年2月27日(日)

<公園駐車場(7:22)……榛名山(7:54)……男山(8:07)……本山(8:26)……下篠井登山口分岐(8:51)……飯盛山(9:05~9:15)……下篠井登山口分岐(9:24)……飯盛山(9:37)……青嵐峠(9:55)……高舘山(10:17~11:27)……黒戸山(10:45)……兜山(11:10)……鬼山(11:28)……毘沙門山(11:53)……びしゃもん橋(12:08)……駐車場(13:05)>

 昨日は、運動不足を訴える息子を伴って、太田の金山を歩いた。金山は2か月続きである。続くと飽きるのもあたり前。まして、息子は城址にはからきし興味がない。さっさと先をかけるように歩いて行く。追うのがつらい。運動不足はむしろこちら。前回の逆回りをしたとて短時間コースだし、山歩きをしたという実感がまったくなかった。今日の天気、北関東は雨の心配はない。どこかに行き直しをしたい。懸案の篠井富屋連峰の縦走とでもいくか。

(ここから入ってみる)


 こどものもり公園の駐車場には車が10台ほど置いてあった。7時過ぎのこの時間、随分と歩いている人がいるものだと感心したが、結局、途中で出会う人はいなかった。取り付きはいろいろとあるらしい。道沿いに進むと、右手にドーム型の建物が見え、その向かいに榛名山、男山に向かう標識があった。後で知ったことだが、駐車場からすぐのところにもコースの入口があるようだ。これは見逃した。薄暗い林の中に入る。道はしっかりしている。やがて左手からのコースを合わせ、林を抜け、ようやく明るくなった。今日は篠井連峰分4山、富屋連峰分4山、どっち付かずを1山(353mピーク=大網山)歩く予定でいる。この縦走コース、大網山を除けば4時間弱で戻るような方もいるようだが、自分にはそんな芸当はとても出来ない。大網山往復を加えて6時間を目標にする。先ずは榛名山からだ。沢筋の地形になり、ちょっと登ると稜線に出た。榛名山・男山方面への標示があった。

(榛名山)

(榛名山から日光連山方面。写真には写っていない。)


今回のコースの中で、三角点のある山は本山と高舘山。眺望の良い山は本山のようだ。稜線から外れて榛名山に向かう。石祠があった。古い物ではないだろう。北だけは開けている。日光連山が真正面に見えるが、肉眼で確認はできても、写真には収まってくれなかった。せっかくの青空なのに、霞んでいる。昨日はどうだったのだろうか。稜線に戻り、次は男山に向かう。一つ一つ、コツコツと達成していく感じがたまらなくいい。明るい尾根を歩く。岩場が出て来る。そして、稜線から外れて男山。ここも、榛名山と同じような眺望。那須の山々も見えるはずだが、肉眼ですら見えない。

(本山)


 これでは、本山に行っても同じようだろう。景色の楽しみは早々に放棄した。本山もまた、稜線から外れる。縦走コースは複雑になっている。尾根歩きをしたりトラバースをしたり、とにかく、各山のピークは選択制。行きたければ、標示に従って、コースから外れて向かうしかない。こういう、突き放したコース作りも好みだ。本山も同様で、ヤセ尾根を行った先でオプションになっていた。ここからは確かに360度の展望。古賀志山だけは分かった。自分が歩いたいくつかの山も見えるはずだが、さっぱり特定できない。日光の山々は雪も大分融けたのだろうか、男体山の白いのは山頂部だけになっている。

(飯盛山)


(振り返って榛名山と男山)


 本山からコースに戻る。ショートカットしようとしたら岩場になり、すごすごと戻る。再び稜線を歩く。振り返ると、榛名山と男山が、三床山のボコボコのように見える。右手に伐採地を臨み、一気に林の中を下る。鞍部に到着。林の中。道が太くなった。下篠井登山口からはここで合流のようだ。戻るように飯盛山に向かう。左に鉄塔がある。今回、ここが一番、きつい登りだった。反対側から登っても、やはり、飯盛山前後がつらいだろう。ロープもある。休み休みで飯盛山。ここにも石祠があった。榛名山同様に、那智修験の御札には浸食されていない。もう汗だく。しばらく休み、フリースを脱ぎシャツだけになる。展望はあまり良くない。ここまでが篠井連峰とのこと。5~6mはありそうな高さの位置に、山名板が2枚、木に括りつけられていた。ここは、豪雪地帯なのだろう。それとも、一種のパフォーマンスなのだろうか。わざわざ山名板を作って持参される気持ちは分かるが、何も、木登りや脚立持参で来ることもないだろうに。

 先ほどの下篠井登山口に戻る。ここでバカをしてしまったことに気づく。そこには、下篠井登山口と本山方面に向かう標識はあったものの、次の高舘山方面を案内する標示板はない。変だなと思いながら、地形図を確認する。高舘山方面は飯盛山を越えていた。ここまで、ずっと、稜線から外れてピークに向かい、また、コースに戻る繰り返しをしていたものだから、頭と身体が条件反射的になっていた。飯盛山に戻る。また汗をしたたかにかいた。結果的に、飯盛山に30分も休憩したような形になってしまった。たいそう疲れた休憩タイムだった。ここのところボケ歩きを頻発している。かなりやばい。さすが、昨日、息子の前ではしなかった。

 2回目の飯盛山は素通り。急な、ロープ付きを下る。飯盛山のトラブルで、予定していた大網山はカットすることにした。体力をその分温存しないと。林道に出てしばらく歩く。ここから富屋連峰の領域になる。山道に復帰し、高舘山に向かう。青嵐峠を通過。さっきから、車のエンジン音がけたたましく耳に付くようになった。最初は日光宇都宮道路の車かなと思っていたが、どうもそうではない。とにかく、ウォンウォンとうるさい。地形図を広げると、連峰コースの西側に「サーキット場」、南東に「サーキットコース」というのがあった。出所はここだろう。それにしてもひどい。ずっとだ。だれにも会わず、静寂な歩きを楽しんでいただけに、急にけたたましくなってしまい、楽しさも半減した。しかし、こんな商売もあるのだね。民家から苦情は出てこないものだろうか。

(高舘山)

(高舘山で見つけた宇都宮アルプス表示)

(黒戸山)


 高舘山もコースから外れる。山頂は広かった。暖かくて、寝転びたくなったが騒音で落ち着かない。真下から聞こえる。今日は日曜日。榛名山、男山側のサーキットもやかましいのではないだろうか。手製の「宇都宮アルプス」と記された山名標示を初めて目にした。最初で最後。10分休憩してコースに戻る。林の中を下って上って間もなく黒戸山。ここのピークはコースに面している。何とも山頂らしからぬところだ。眺望は北面のみ。ここから、林の中をグングン下る形になるが、踏跡がはっきりせず、本当にこのまま下っていいのだろうかと気になり、もしくは、尾根筋に行くのではないかと確かめに戻る。尾根はヤブになっていた。やはり林の中の下りだった。下りきった先に標示板が見えた。中徳次郎登山口への標示。ここで林道に出会った。コース全般に渡って、ずっと気になっていることがある。標示板のこと。新旧の標示板が同居しているが、旧とて現役で十分に役立っているのに、脇に新標示板が置かれている。だったら旧を撤去すればいい。標示板スポットがうるさく感じてしまう。旧態を除け者にしているような嫌な感じ。

(兜山)


 林道は舗装道になり、何本か合わさる。いよいよ終盤に入ってしまった。次は兜山。地形図に記された兜山には誤記があるという情報は知っていた。両方とも372mピーク。兜山と記された方が鬼山だ。共に向かい合い、林道を挟んで進行方向左が鬼山、右が兜山。舗装林道をU字方向に上がると兜山の標示があった。林の中に入り、踏跡を追う。さすがに、ここを歩く人は一気に少なくなるようだ。大岩が見え、あっさりと着いた。展望はさして良くはない。林道に戻る。ラストは鬼山。林道を3人の若い男女が上がってくる。その先には車が見える。何をしに来たのか、マットレスのような大きなものを抱えている。山歩きでないことは確かだ。ただのキャンプか。

(鬼山)

(毘沙門山の大岩)

(毘沙門山)

(ヤブから出るとこんな石祠を見つけた)


 鬼山には、標示も道もなかった。適当にヤブを避けて登ると山頂に着いた。あまり面白みのない裏山風情だ。また適当に下って林道に出た。まっ、これで縦走もお終いということになるのだが、せっかくだから、帰りがけの駄賃で毘沙門山を寄ることにする。当初9山予定が8山になってしまったから、ここで帳尻あわせでもしておこう。林道から外れ、263mポイントを目指す。これがかなりのヤブ天国。当然、道標も踏跡もない。すぐに手の甲がキズだらけになり、血が滲んだ。毘沙門山は263mの南側にあるピーク。ここにも岩場が出てくる。大岩を迂回する。かなり大きい。毘沙門山はヤブの中に山名プレートが付いただけの山頂だった。長居は無用。さらに、東南方向に下る。ヤブも密になって、足場もかなり悪い。ほうほうの体で下りきると、そこは民家の庭先になっていた。別荘のようでもあり、雨戸は下ろされている。だからといって、庭を横切るわけにも行かず、また、ヤブに入り込み、迂回して林道に出た。途中、ヤブの中に石祠が安置されていたが、あれは何だったのだろう。

(こんな社を見たりしながら…)


 林道に出て、シャツを脱ぎ、中に入り込んだ枝葉をはらう。かなり入っていた。ここからは車道をテクテクか。この区間、折りたたみ自転車を持参し、この辺にデポしようかと目論んでみたが、パンクしていたので持ってこられなかった。びしゃもん橋の手前を右に歩き出す。1時間の車道歩きは長いが、古ぼけた鳥居が見えたので、石段を上がってみたり、歩いた山を眺めたり、犬にかまったり、そして、垂れ流しの水で洗顔したりと、退屈さはさほど感じなかった。おおよその距離感をつかみたく、地形図を見ながら歩いた。一区切りの目印とした高圧線の下になかなか到達しなかったのにはうんざりした。ようやく駐車場に到着。自分の車の周辺にGB隊が7人くらいいて、とにかくうるさい。サーキットの騒音の方がまだまし。山から下りて来たばかりのタイミングだったようだ。これではまったく落ち着かないので、山靴のまま車を移動して帰り支度をした。

 ここのところ続いているパターンだが、おにぎりは持って行っても食べることはない。結局、夕飯の一部になる。途中、パン、菓子類、アミノバイタルのようなもので済ませている。食欲が出ないのだ。無理に食べようともしない。だが、車に戻ると腹も空いてくる。残したおにぎりを食べる気にはなれない。無性にラーメンを食べたくなる。山寄りにラーメン屋があるわけではない。途中、コンビニに寄り、カップラーメンを買い、店に備え付けのポットで湯を入れ、車の中で食べる。これが続いている。みみっちい食べ方だが気に入っている。今日も、帰り途でやってしまった。

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4 コメント

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Unknown (ぶなじろう)
2011-02-28 23:13:36
今晩は。
金山の翌日に篠井富屋連峰ですか!私は金山でもそこそこ疲労しましたです。
一枚目の写真光景は、何度と無く見ております。行きは、やっと宇都宮かぁ、と云った感じで。
鋸歯状の峰は、3つか4つと思っていたんですが、8つ9つもあったんですね。まさに、「登りワンコ蕎麦」状態ですね。体の弱いおいらは、「御勘弁を」願いますです。
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宇都宮アルプス (ハイトス)
2011-03-01 01:56:12
篠井富屋連峰低山巡りですね。
しかし低山もこのように8つも9つも登ると結構効きそうですね。
たそがれさんはほとんど休みらしい休憩を取らずに歩かれるでしょうから5時間40分、自分なら7時間以上はみなくちゃなりません。
と言うことは今回の比企三山と同じぐらいでしょうかと皮算用。
でもアプウダウンが多いので累積標高差はこちらの方が有りそうですね。
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ぶなじろうさん (たそがれオヤジ)
2011-03-01 05:48:44
おはようございます。
「鋸歯状の峰」と記されていますが、それがどうも不思議で、歩いている時には、その鋸歯状をまったく感じないのですよ。
こうやって外から見てみると、「えっ、あんなのだったの!?」といったもので、むしろ、なだらかな歩きでした。
私も、当初は尾根歩きと思い込んでいましたが、それはほんの一部でした。だから、急さは感じなかったのでしょう。
黒戸山あたりになると、登った感じがなかったようなものでした。
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ハイトスさん (たそがれオヤジ)
2011-03-01 05:53:22
おはようございます。
アップダウンはさほどありません。むしろ、距離が長いだけのコースです。お薦めです。
危険な箇所はありませんし。ただ、全体が薄暗い感じがしますので、緑の頃はさらに暗い感じがするかもしれませんね。
ゆっくり歩いても7時間以上もかかりませんよ。今回は余計な毘沙門山あたりに寄ってしまいましたが、ああいうヤブ山には行ってもしょうがないでしょう。
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