新型コロナウイルスはペストと比較されることが多い。そこで、「ペスト大流行時代と現代の驚くべき類似点!」を読んでみた。
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ペストは現在でも根絶されたわけではなく、治療法としては、抗菌薬の経口摂取と全身管理が必要とされる。
ペストは腺ペスト、敗血症型ペスト、肺ペストの3つに分かれ、過去に複数回の世界的大流行(パンデミック)が記録されており、特に14世紀に起きた大流行では、全世界で1億人が死亡したと推計されており、当時の世界人口を4億5000万人から3億5000万人にまで減少させた。ヨーロッパでは、1348年から1420年に大流行し、域内全人口の30%から60%が死亡したとされる。3]。ヨーロッパで猛威をふるったペストは、そのまま放置すると肺炎などの合併症によりほぼ100%の人が死亡し、たとえ治療を試みたとしても、当時の未熟な医療技術では十分な効果は出ず、死亡率は30%から60%に及んだ。イングランドやイタリアでは人口の8割が死亡し、全滅状態となった街や村もあった。この大量死は、それまでの社会構造を変え、現代にまで至る痕跡を残すほどの打撃を与えた、歴史的な負の記憶として深く刻み込まれている。
日本人からすると、ヨーロッパ諸国の新型コロナ対策は、都市封鎖などやり過ぎと思うかもしれないが、ペストの暗い経験と反省がそうさせているのかもしれない。
新型コロナはペストに比べれば、致死率も低く、感染しても多くは自然治癒が可能とされる。但し、ウィルスは新しい能力を獲得し進化する可能性があり、更に強力なウィルスになる可能性があるので油断はできない。
現在、新型コロナの治療法、抗菌薬、ワクチンの開発を世界中が待っているが、その間は、ウィルスの特徴を考えた感染予防をする必要がある。
ウィルスは、自己増殖できない。増殖は細胞にくっついて、コピーを作って増えていく(複製させる)。それと闘う方法は、ウイルスに細胞を与えないこと、つまり人と人が触れ合わないこと、清潔にすること、検疫をすること、栄養をしっかり摂って免疫を高めることである。
その意味で、現在各国や自治体が外出禁止令を出すのは理にかなっている。
感染症に立ち向かうためにできることは何世紀も経ち、比較できないほど医療が進んだ今も変わっていない。
新型コロナを正しく恐れ、個々人が対策をし、二次被害である経済危機から第二次世界大恐慌にしないことが重要だ。
4月になると抗菌薬の効果についてのある程度の見解が揃うようである。
楽観視はできないが、期待したい。
政府は、企業と国民にお金が回るようにあらゆる手段を講じるべきだ。