空飛ぶ自由人・2

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王子稲荷神社

2024年08月06日 23時00分00秒 | 名所めぐり

7月29日のブログで訪れた王子神社から
徒歩で5分ほどのところに、
王子稲荷神社があります。


征夷大将軍、源頼義により
「関東稲荷総司」の称号を頂いた、由緒ある神社。

神社運営の「いなり幼稚園」が境内にあり


神門が幼稚園の入口となるため、
幼稚園の開園時間はこの門は閉ざされています。

そこで、この急坂「いなり坂」を登って行きます。

正面。

鳥居。

狛犬ではなく狐が左右に。

中に入ります。

大木。

能舞台?

社殿。

十一代将軍家斉公により寄進されたもの。

更に奥にある社。

この階段は今は閉鎖中。

下に移り、神門から入ります。

幼稚園。

今は閉鎖中の階段を登って参拝も出来ます。

ここにも神社内神社が。

民話「王子の狐火」や落語「王子の狐」でも有名。
狐火(きつねび)は、日本各地に伝わる怪火。

かつて王子周辺が一面の田園地帯だった頃、
路傍に一本の大きな榎の木があり、
毎年大晦日の夜になると関八州(関東全域)の狐たちが
この木の下に集まり、
正装を整えて、
官位を求めて王子稲荷へ参殿したといいます。
その際に見られる狐火の行列は壮観で、
近在の農民はその数を数えて翌年の豊凶を占ったと伝えられています。

↓は、その伝承を描いた歌川広重の浮世絵「王子装束ゑの木大晦日の狐火」

これにちなみ、
大晦日から元日未明にかけては、
除夜とともに「大晦日狐の行列」が王子稲荷へ向かいます。

境内にある「狐の穴跡」は、
落語「王子の狐」の舞台にもなっています。

ある男が王子稲荷に参詣した帰り道、
一匹の狐が美女に化けるところを見かける。
男は化かされた振りをして声をかけ、
近くの料理屋・扇屋に上がり込み、
差しつ差されつやっていると、
狐は酔いつぶれ、すやすやと眠ってしまった。
そこで男は、土産に卵焼きを包ませ、
「勘定は女が払う」と言い残して、帰ってしまう。
しばらくして、店の者に起こされた狐は、
男が帰ってしまったと聞いて驚き、
びっくりしたあまり、狐の姿に戻ってしまう。
店の者に追われた狐はほうほうの体で逃げ出した。
狐を化かした男、友人に吹聴するが
「そんなことをするもんじゃない。狐は執念深いぞ」と脅かされ、
青くなって翌日、王子まで詫びにやってくる。
巣穴とおぼしきあたりで遊んでいた子狐に
「昨日は悪いことをした。謝っといてくれ」
と手土産を渡す。
穴の中では痛い目にあった母狐がうんうん唸っている。
子狐は「今、人間がきて、謝りながらこれを置いていった」
と手土産を開けると、中身は美味そうなぼた餅。
子狐が食べようとすると、母狐があわてて止め、
「いけないよ! 馬の糞かもしれない!」                 

噺の中に登場する料理茶屋「扇屋」は今でも存在するお店で、
厚焼き玉子が美味しいと有名。

毎年2月の午の日に開かれる凧市は、

たびたび大火にみまわれた江戸庶民たちが
「凧は風を切る」として火事除けの縁起をかついだもの。

神社が所蔵する
「額面著色鬼女図」は、
日本画家、蒔絵師として有名な柴田是真(しばたぜしん)作の大きな絵馬。


国認定重要美術品です。

絵馬として販売。


このほかにも谷文晁筆の板絵著色の龍図や数多くの文化財が保存されています。

帰り道の京浜東北線をくぐる地下道にも


が描かれています。

夜一人で通ると狐に化かされるかもしれません。

                                        



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